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市場散策と偽物現れる

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スキル確認後急ぎ身支度を済ませて朝食を作った。

まさかオールするとは思っていなかったシンジュはあくびをしながらトロールの肉を薄切りにし焼いていく。

脂が乗った部分は柔らかく、ただ焼くだけでも美味しそうだ。

同時に小麦と塩と水を混ぜて生地を薄く焼いていく。

数十枚焼き終えると薄く焼いた生地にバターを塗って事前に茹でてあったクレソンとトロールの肉、塩と軽くコリランダーをかけてとロールサンドの完成。

あとは皆が起きてくるまでに芋を茹でておけば朝食の準備は終わり。

止まらないあくびと格闘しながら芋を茹でてるとギルドマスターがやってきた。


「珍しく早起きだね?」

「あぁ今日はどうしてもギルドで仕事しないといけないからな。」

「お疲れ様。いつも夜遅くまで家でギルドの仕事をしてるの?」

「そうだが何で知ってんだ?」と驚いた顔をした。


「遅くまで明かりが付いていたので気になっただけ。昨日は色々とありがとう。」

エメの竜化の練習をしてくれて感謝していた。


「子どものお前は気にしなくていい。俺も好きでお前達と過ごしてる。今日はお前らは何する予定だ?」

「今日は食材がないので市場に行くよ。」

「そうか。いつも出させて悪かったな。これ持っていけ」

と言うとシンジュの手に金貨10枚ほど乗せた。


「多い!!!」

急に日本円で10万円ほど渡されて思わず叫んだ。


「この前の砂糖はかなり金を使ったろ?これじゃ足りないくらい分かっている。毎回市場で買い物する時は俺に言ってくれ。じゃあ仕事行ってくるわ。」

と行こうとしたのを慌てて止めて「ごめん。入れ物がないので手渡しだけど、これあげるよ。」と食事を渡した。

手で食べれるものを作っておいてよかった。


「ありがとな。いちいち食事を食いに行くのが面倒だった。」と言うとギルドマスターはもらったロールサンドを丸ごと口の中に放り込むと飲み物を飲むかのように流し込んで「うまっ」と言った。

シンジュの腕より太いロールサンド、例えるなら500mlのペットボトルくらいの大きさをパクっと一口で食べてしまった。

まるでブラックホール···見たこと無いけどね。とシンジュは自分で自分にツッコむと、追加で数個渡しギルドマスターを見送った後、芋が茹で上がったのを確認すると火を止めてバターで味をつけると椅子に座って休憩をした。


朝から働いたな···今日は市場でお弁当箱を買わないとな。

そういやギルドマスターってギルドで食べないのかな?

よく異世界小説だと朝ご飯を市場やギルド内で食べたりする様子があったけれど、『面倒』って言ってからあまり食べてなさそうだな。

ギルドマスターのために朝昼両方とも入るような大きめのお弁当箱を探そう。

この世界基準だとバカでかい弁当になりそうだ。

あとは新鮮な食材がほしいな···と考えていたら、そのままエメが起きてくるまで椅子にもたれかかりながら眠ってしまうのだった。



「シンジュ様だいじょうぶ?ねむいの?」


エメに揺さぶられて起きたシンジュは何が起きたのか分からなかったが、自分が椅子から落ちたことが終わった。


オールはやめようと···と反省をしながら「大丈夫だよ。今日の予定を考えてたら眠ってたみたい。」

「ほんちょ?しんぱい、しかも床?いたいよ。」

「問題ないよ。それよりも今日は忙しいから早くご飯を食べちゃおうね。」

疑われてる予感がしたので話をそらしご飯を食べるように促した。

2人でご飯を急いで食べて片付けるを済ませると、市場に転移で向かった。

2回目の転移ではシンジュは気持ち悪くならなかった。ただエメは前回と同じように「神様?」とぶつぶつ呟いていたが、気にすることなくこの前と同様にギルドの裏手から市場に向かって歩いていると、この前より市場が盛り上がっていた。

なぜだろ?

「きょうは人いっぱい?」

エメもその様子に気がついたようだ。

「本当だね。何があったのかな?」

「うん。わかんないね。」と2人で様子をうががっていると、サトウキビを購入したお店の店主と遭遇した。

「あれ?お前さん達何してんだい?」

「市場を見渡してました。今日は人が多いですね?」

「あぁそうだろう。今日は黒髪の少女が市場で見つかったみたいだよ。それでギルドの職員が数名押しかけて騒ぎになった。他の奴らは野次馬だね。」


え?黒髪って祖国の件?と焦ったシンジュは店主に

「黒髪?それが見つかるとなにかあるのですか?」と知っていたのにもかかわらず質問をした。


「何かあるらしいよ。冒険者たちが騒いでたよ。まあその黒髪の少女は本来青色の髪をしている者だから、私は馬鹿げてると思っているけどね。まあ人が増えることは商売繁盛するからいいけどね。んじゃ行くよ。またお店においで。」と言うと、「繁盛〜繁盛〜大繁盛〜か、せ、ぎ、ど、き!」と謎な言葉を繰り返しながら店主は走り去った。



シンジュは、黒髪?ってこの国でも見つかったの?と遠く離れてるから見つからないって聞いたけれど···それに染めたような話もしてた。私には関係ないから早めに買い物を済ませちゃおう。と面倒なことに巻き込まれないために早めに帰ることにした。


「エメ君早めに買い物しよう?」と伝えてパッパッパと目に付く物全てを鑑定魔法を使って食材を買い込んだ。

前回購入したトメート、小麦はもちろん購入し、その他にも数点購入したがミルクやチーズはほぼ腐っているものしか売っていなかった。

買い物している最中にどんどん人が増えてきた。

どこもかしこも「黒髪が見つかった」「金がもらえる」と店主や客が騒いでいた。

お祭りのときのように人が増えすぎて身動きが取れなくなったため、一度家に帰ることにした。


購入した一部の品物たち


名前 シミシミネギ

食用 可

産地 ドワーフ共和国

備考欄 切ると目から大量の涙が出るが、焼くと甘くて美味しい。ネコ科の獣人には不人気だがそれ以外の種族に人気。

ちなみに1番オススメの使い方は『身体にこすりつける』こと。

嫌いな男も虫も寄せ付けない万能野菜!!ぜひ使ってみて!



名前 ショウガ

食用 可

産地 ドワーフ共和国

備考欄 ドワーフ料理には欠かせない食材。臭い消しとして大人気。ただ他の種族から不人気。生は物凄く辛い。

ドワーフの体臭はショウガのおかげで歳をとっても臭くない。ただし何日も風呂に入らない者が多いためショウガでは対処することができず、魚の腐ったような臭いがするドワーフも多い。



名前 芋

食用 可

産地 ?

備考欄 見た目は普通の芋と一緒だが中身は甘い芋。見分けがつかないため購入してみないと分からない。甘い芋は不人気。

前世の貴方ならきっと大好きなはず!おならがブーブーサツマイモだよ。前世の芋に比べてオナラは増えるけれど甘いオナラだから安心してね?オナラでも相手をメロメロにしちゃえるかも!



シンジュは鑑定魔法で調べるたびに鑑定魔法のウザさが倍増していることに今後の鑑定魔法の成長が不安になった。


普通に鑑定して欲しい、、、と願ったが鑑定魔法は今後もふざけるのだった。

次回は12月23日になります。

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