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いただきます。

いいね、ブックマークありがとうございます!

12月もよろしくお願いします!(^^)♡今年も残り1ヶ月!

思いのほか料理が早く完成し、出来た料理を鍋ごとリビングに運ぼうと思ったが、量が多すぎて運ぶのが面倒だったので行儀が悪いがそのままキッチンにある大きな作業台で食べることにした。


本当にこの作業台が邪魔だった。キッチンスペースが広いため作業台を使う必要がない。今まで何に使っていたのかな?

エルフの他に何人かメイドが居たのかな?

じゃなければこれだけ広いキッチンは持て余しそう。


棚に入っていた皿を並べて先ほどと同じくクリーンの魔法をかけると、ニョッキと芋を盛り付けていく。何もソースがかかってないニョッキは何とも言えない見た目をしている。

少し不気味だったがエメは愛おしそうに見ていたので何も言わなかった。

感情移入?それともこんなキャラクターが好きなのかな?と思ったみずほは後日、隊長に依頼をして特大ニョッキのグッツを作ってもらうのだった。



盛り付けをしているとギルドマスターがやってきた。

匂いにつられてやってきたギルドマスターはシンジュ達の様子を見て「お前らここで食べるのか?」と質問をした。

ギルドマスターはキッチンで食事をするなんて子供の時以来で驚いていた。貴族ではなかったが冒険者ランクが上がると貴族との付き合いが増えるため食堂に置かれた長テーブルで食事を摂ることが多かった。

それにも関わらず使用人が食事を摂るような場所で食べようとするシンジュの姿に本当に貴族だったのか?とまた疑った。



「ここで食べるよ。長テーブルがいいなら運ぶけど。」

ギルドマスターって言葉使いは悪いけど仕草や身なりはキチンとしているから元貴族かな?冒険者だから作業台で食べても何も言われないと思ったけれど···


「いやこの場所でいい。それより腹が減った。何だが分からんが美味そうだな。」

屋敷中に今まで嗅いだことがない香りが広がり仕事どころではなくなっていた。

嗅覚が優れている獣人にとってこの匂いはヨダレが止まらなくなる匂いだった。



「じゃあ手伝って欲しい。」と言ったシンジュはギルドマスターに準備を手伝ってもらった。盛りつけされていくお皿は見た目は何とも言えないけど味は美味しそう···ここに新鮮な生野菜があったら見栄えがいいのだけれど···

準備ができたので「ではご飯をどうぞ?」と伝えて食事が始まった。



シンジュはニョッキをそのまま食べてみると、うん、ニョッキだった。異世界初のニョッキは問題なく美味しく食べることができた。トメートソースをかけてみるとこれもバッチリ美味しい!ノビルがニンニクの様な風味を出しているおかげで最高に美味しい。モグモグとある程度食べ終わり2人の様子を見てみるとまずエメは食べていなかった···愛おしそうにニョッキを見つめて動かないので見なかったことにした。

料理中もこの子達と言っていたから変だなとは思っていたけど、見つめている目が恋しているかのような目をしている。

ニョッキのどこに惹かれたのかな??


次にギルドマスターは一口食べた後固まっている。

こっちもこっちで面倒くさいな〜と思ったので何も声をかけずに自分の分を食べきることを優先した。

ギルドマスターに話しかけたら会話が止まらず、ご飯が冷めそう···それに今日は早く食べないとね!!!


なぜならデザートに生キャラメルを作ったから早く食べたい。

夜に生キャラメルは良くないけれどたまには食べてもいいよね?クッキングシートもタッパもないけれど、くっつかない素材がキッチンにはあった。見た目は大理石だけどれど、ここに住んでいたエルフが特殊加工をした石だった。それに流し入れて後は固まるのを待つだけ。

良からぬ実験に使った石だったけれど掃除をすれば問題ない···前世の自分なら絶対に使わなかったと思う···



シンジュは食べ終わると早々に片付けて皆が食べ終わるのを待っていると、ゴンゴンゴン何かの音が聞こえた。


その音がゴンゴンゴンからガンガンガンに変わって激しく鳴っているがエメもギルドマスターも気づいていない。


仕方なく「何か音がするよ?」とギルドマスターを揺すると、「あ?おれ天国が見えた?物凄く上手い食べ物を食ってた気がする。」


ギルドマスターは仕事のしすぎて頭がイカれたのかな??

「ねー大丈夫?うるさい音がずっと聞こえるよ」と耳元で大声で叫ぶとやっと動いた。


「あ?これは屋敷の門の音だ。、ちょっと見てくる」と言ってギルドマスター足早に走り出した。


すると「お~~~い。俺の子供たち!!!!」と知ってる声が聞こえてきた。会いたくないような、その声の人は誰だろうと思っていると「会いたかったぞ!お前ら!!俺は俺は心配だったーーーー」と泣き叫ぶ不審な男が居た。



思わず首を傾げギルドマスターを見ると「知り合いじゃないのか?」と聞かれた。


はて?知り合いにロン毛のヒゲモジャでやせ細った男がいただろうか?と5分ほど考えるもさっぱり分からない。

祖国の者?うーーーーん分からない。エメの顔を見るも、エメは未だにニョッキを見つめている。

「知らないよ。」と答えた。

「知り合いじゃねぇのか?それならこいつやべぇやつだろ!」

??

「お前ら本当に心配になってくるぞ。どこでこれに好かれた?誰にでも恋する男だぞ?そんなやつに付きまとわれてるなんて不憫だな。」

へぇーそうなんだ。まあいいや。いざとなれば魔法もあるもん。

「ふ〜ん。私達基本的に結界張ってますし、何かあったら攻撃するから大丈夫。やられたらやり返していいよね?」

「もちろんだ。ただやり合った時は証人を用意しろよ?じゃないとどっちもギルドカードを剥奪するからな。」

「はーい。それより食べちゃって。この後にデザートがあるよ?」


「???食べ物?え?これ本物か?」と目を丸くしてギルドマスターは驚いた。本気で天国が見えるほど美味しかったからだ。


「本物ですよ!早く食べてね。」


「エメも食べないと腐るよ?」と伝えると2人とも違う涙を流しながら食べたのだった。


その間シンジュは生キャラメルを魔法で冷やして、無事に固まってホクホク顔だった。

次回は12月2日に載せます!

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