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説明と状況把握

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今日は全国的に天気が悪いようですね。雨に濡れて風邪を引かないようにお気をつけください。

4人は食事が食べ終わった後と、急ぎ片付けを行いテントに移動し、フェルが防音をかけて先程の件について話し合いが始まった。


ピリッピリッとテントの室内はシンジュの魔力が溢れ出すなか、「さっきの話は何?私の何を知っているの?」とフェルとライオスを睨みつけるようにシンジュが言った。


間をおいたフェルは「貴方はセロリピア国で結界を張っていた者でしょう?結界師が婚約破棄されたこと、黒髪黒目だったことなど簡単なことしか知りません。あの国には凄腕の結界が張っていましたからねぇ。残念ながら他国を行き来する冒険者の私達もほとんど情報は何も知りませんでした。ただ貴方が参加していたパーティーには留学生が居たのですよ。その留学生達がこぞって緊急帰国したのは知っていますか?なぜ帰国したでしょうね。それからすぐに結界師の話が広がりました。結界師の詳しい話は広がってませんが、最初に話したような簡単な情報は他国の王族あたりや暗殺部隊や情報部辺りは知っているはずですよ。」とフェルはシンジュを刺激しないように様子を探りながら答えた。



ふーん。やっぱりあの場にいた者から広がったのか···確かにあの場には留学生達がいたもんな。どんな風に報告されたのだろうか···面倒だな、それに黒髪は当分封印するしかないか。それよりもこの2人は何を考えているのだろうか?

「それでどうして私が結界師だと思ったの?貴方は私のことを知ってどうするのつもり?」



「貴方が結界師だと思ったのは人間にしては逸脱してるからでしょうか?まず弱い人間が冒険者でもないのにドワーフ共和国に来るのがおかしいのですよ。それに貴方は冒険者ギルドで目立ったそうですね?貴方のような方が虫の魔物でしたか?それを大量に持ち込むなんてありえないですから。あとアイテムボックスです。ここまで言って分かりますか?貴方は自分が目立っていることを気づいた方がいい。何故かわかりますか?」



うーんフェルが言っていることは事実だけど、冒険者なら虫の魔物くらい狩れるでしょう?よく分からない。と思ったシンジュは首を傾げた。


そもそもシンジュは冒険者の乏しかったため色々分かっていなかった。まず虫の魔物は1匹ずつは弱いかもしれないが、集団で襲ってくるためソロの冒険者が狩るのは難しい。それにFランクの子どもが魔物を平気で狩ってくる事自体があり得なかった。

シンジュはそんな事を知らないため虫の魔物を狩れない冒険者なんているわけがないと本気で思っていた。



シンジュの態度を見てハァ~と盛大にフェルはため息を吐ついた。「貴方の存在がバレたら貴方を巡って国家間の戦争が起きますよ?それくらい凄腕の結界師、魔力持ちは重宝されます。どこの国も危険を回避したいですからね。それに誘拐されますよ?貴方だけならいいですが、竜人の子が捕らえられる可能性もあります。」と分かるようにシンジュに説明をした。


それを聞いたシンジュはもうどこかの国に所属したくないし、結界を張りたくない···逃げちゃおうかなと考えた。

最悪エメは懐いてるみたいだから預ける?どうしようか。

うーんと悩んでいるとドンドンドンとテントが叩かれた。

話し合っている最中だったため無視していたが、ドンドンドンドンとあまりにもうるさく叩かれたため防音を解除したフェルがッチと舌打ちしながら扉に向かった。



「煩いですよ!なんですか?」とキレ気味に扉を開けたフェルは目の前に立っていたルネに注意をすると、フェルを気にすることなくテントを見渡してシンジュのところは駆け出し叫んだ!


「あの料理クソ美味かった!!!もう美味しすぎて、すぐに美味しさをお前に報告したくて来ちまった。防音張ってたのにわりぃな!!!」と手をブンブンと振りながら熱弁する様子に、シンジュは突然の出来事で目を白黒させたが、「美味しくてよかった。レンコン集めてくれてありがとう。」と伝えた。


するとさらに強く手をガシッと掴まれて「結婚してくれ。俺は君の料理を毎日食べたい。」と急にプロポーズをされて、まさかの展開にシンジュはついていけず唖然とした。



ライオスはその言葉に「お前最高!」とガハハハと笑いだし、フェルは呆れて「従兄弟くんはばかですが、本当にバカの極みですね。」と残念な表情浮かべて言った。


正気を取り戻したシンジュは「告白ありがとうございます。結婚はしませんが皆さんには大変お世話になったので、また料理を作らせて下さい」と言ったが、エメが「ダメ、もうシンジュ様はなにもしない。かえって、かえってよ!ぼくのものだもん。」と泣き出したことで、話し合いは終わった。


エメはシンジュが取られると思ったら、急に悲しくなって涙が止まらなくなってしまった。1人になるのが怖かった。



その後オロオロとするルネが必死に慰めるも、全く泣き止まないエメにシンジュが必死に泣き止ませるのに1時間かかったのだった。

次回は明日11月18日になります!


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