シンジュが料理中のとき
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シンジュが料理を開始したとき、
フェルはエメとライオスを連れて防音を張ったテントの中で2人に注意をした。
「あなた達は彼女に強く言いすぎです。いくら心配だからと言っても伝え方があると思いますよ?彼女の怒られてる時の様子は見ましたか?」
実はフェルもいなくなったシンジュを心配し、ライオスと一緒に探していた。たまたまライオスが匂いを追って先にシンジュを見つけただけで、その後ろにはフェルがいたのだ。
そしてシンジュに対して強い口調で言い放つ様子を終始見ていた。怒られていたシンジュは申し訳無さそうに謝っていたが次第に顔が曇っていた。
それから竜人の子からも厳しい口調で言われて、今にでもその場を逃げようとキョロキョロと辺りを見渡している様子を確認し、不味いと思ったフェルが間に入って話を変えたのだった。
「あぁ、強く言い過ぎたとは思ったが悪いとは思ってないが、、、なあ?お前もそうだろう?」
「ぅ、ん。だけど、いつもより、つよくいった。」いつもは泣いてシンジュに縋るエメだったが、今日は強い口調で怒ってしまったと後悔していた。
「そうか?あれくらい言ったほうがいいだろう?あの子供は危険なことを分かっていないぞ。」
「竜人の子はそれに対してどう考えますか?」
「うぅぅ、キケンだけど、シンジュ様はぼくが何をしても怒ったことがない、ぼくはいらないりゅうなのに、、、い、ちゅもやさちぃ」と思い出していると涙が出てきた。
「いらない?そんなことは誰だが言ったんだ?」と大声でライオスがエメに問いかけたが、エメはビクッと驚いてしまった。
「ライオスは声が大きいですよ!その話はまた今度にして彼女の話ですよ!彼女は多分結界を張ってた者ですよ!」
「あぁ?まだ分かんねぇって言ってたろ?それに髪色が違うだろ!獣人国も通ってないのにそんなわけ無いだろ?」
「そうですね。でも確実に彼女だと思いますよ!住居の入口に結界を従兄弟が張っていたでしょう?あれはエルフしか解除できない魔法なのですよ!それを彼女は破壊したようです!そうでしょう?竜人の子···」
「う、ん。シンジュ様がけっかい?まく?こわした。」
「ほらね。彼女は何らかの魔法で獣人国を通り過ぎて、髪色も隠しているのでしょう!!彼女の祖国での扱いは知ってますか?」
「それだけすごい結界師なら婚約破棄されても待遇が良いだろう?」
「そう思うと思いますが、かなり悪いはずですよ。今調べてもらっているので分からった教えます。竜人の子は何か聞いていますか?」
エルフとライオン獣人が話している内容が全く分からなかった。シンジュ様のことについて話してる···けどぼく知らないよ。
「ちらない·····」また泣きそうになった。
「泣かなくて大丈夫ですよ?彼女は貴方のことが好きでしょう?」
ぽたぽた涙を流しながらうんと頷いた。
「先程彼女は怒られている最中に逃げ出そうとしていたのですよ?竜人の子だけを連れてね?きっと面倒だと思われたらすぐ居なくなるはずですよ。そして二度と私達の前には姿を表さないはずです。ただ私としては人間は身体が弱いですから心配なのですよ!消えた先で何かあったら助けることが出来ないですからね。」
「は?そうだったのか?分からなかったぞ。」
エメは思った···シンジュ様なら空を飛べば逃げられるし、でも身体は弱いのは事実と、、、それならこのエルフに体調管理してもらえばいいかもしれないと思った。
「まあそういうことですから、竜人の子は大丈夫でしょうが、私やライオスは彼女に対する発言を気をつけましょう?」
と言って3人の会話は終了し、エメはシンジュ様のもとへ走って戻ると謝った。そしてエメは先程のエルフの言葉を思い出し、シンジュ様が居なくならないように言葉を気をつけようと思ったのだった。
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