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砂糖は高級品!

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シンジュは早速料理を開始した。


周りに人がいないことを確認し、初めにジャム作りをすることにした。


幻のベリーをキレイに水で洗い砂糖と一緒に鍋に入れて煮詰める。コトコト、プクプクと音がなるジャムを見つめながら、時折焦げないように混ぜる。 


この世界『砂糖』は王族や貴族の特権であり、庶民は高くて手を出すことが難しい。そのためはちみつを砂糖の代用品して使用する。

お金持ちの人達にとって砂糖は富の象徴と言われており、そのため甘い菓子には砂糖をドバドバとこれでもかと入れる。

逆に砂糖の使用量が少ない家では貧乏なのか?事業が失敗してるのか?と砂糖の量次第で全てを疑われるほどだ。


そのためジャリジャリと砂糖を噛むような甘いお菓子ばかりでとても不味い。さらにお菓子の種類は物凄く少ない。

砂糖クッキー、砂糖ケーキ、砂糖を固めたお菓子···これぐらいしかない。

砂糖ケーキはずっしり重く硬く、小麦粉と砂糖をギュギュッの隙間なく焼いたイメージだ。ベーキングパウダーがもちろんあるわけない、さらに卵を入れる発想もないため膨らまず重い···



シンジュはきっとこのジャムの砂糖の甘さに驚くだろうとみんなの反応の想像するとワクワクした。

砂糖を食べたことある人もこの味を食べたら病みつきになるだろうなと予想をした。



そんなことを考えながら真っ赤に煮詰まっていくジャムの甘い匂いを嗅いでいると、不貞腐れていた気持ちが綺麗さっぱりなくなっていた。




それからジャムを作っている横で次の準備を始めた。ハイエルフじゃなかったフェルからリクエストがあったフライドポテトとレンコン料理を準備することにした。

そういや親しくないのに名前呼びが面倒だな〜種族名かポテトの人と呼びたい···でも相手から言われたから呼ぶしかないよね。ハァ〜面倒だな、、、と思いながらも手は動かしていく。


ちなみに毛の付いた肉は使わない···処理の仕方がわからないのもあるが、あの毛を見ていたら頭が勝手にNGを出した。きっと人間にとってよくない生き物だと思う。

毛の生えた生き物の下処理不足で死にました〜とか最悪だよね。うんうん。もう少し肉に詳しくなるまで我慢しよう。


洗い終わったレンコンを大量にスライスしていく···ザクザクッザクザクッザクザクッ···レンコンの切れるいい音だけが聞こえる···ザクザクッザクザクと無心で切るも永遠に終わらなさそうなレンコンの大きさに心がやさグレる。

それにしてもシンジュはレンコンに埋もれてよく助かったなと思った。

なぜならレンコン1つがあまりにも大きいからだ。丸太ですか?というくらい大きなレンコンの山に埋め尽くされたが無事だった。助かってよかったが丸太レンコンを切る腕は疲れた···この世界の野菜は切りやすい盤面全てが大きく時間がかかる。

1つ嬉しいところは大味ではなく、大きくても美味しいところである。きっとレンコンも美味しいだろう〜ともう一度気合を入れて切っていく。

ザクザクッザクザクッザクザクと切っていると、「シンジュ様、ぼ、くに、でぎる、ごと ある?」と目に涙を溜めたエメが戻ってきた。

シンジュは居た堪れなくなり「先程はごめんね。」と先に謝りエメにはジャムづくりを続きをお願いした。


うんと返事をしたエメを見ると未だに涙をためながら必死に鍋をかき混ぜている。ただ甘い匂いに心を揺さぶられたようで、すぐにニコニコ顔なった。

シンジュはその姿を見て大人気なかった〜ごめんなさいと心のなかで謝り、次は芋を切るのだった。

前回は細切りだったので、今回はくし切りにする。

りんごほどの芋を10個、レンコン2本を1時間かけて切り終え、やっとこれから揚げていく。

ふぅ~~と息を吐て先にジャムを確認すべく「ジャムはどうかな?」とエメに聞いてみると「なんかドロドロ?だいじょうぶ?」と心配そうな声で聞かれた。


「ジャムはドロドロがおいしいよ!」


「よかった!!なんでドロドロするの?」


「ドロドロの理由は果物に含まれるペクチンという食物繊維じゃわからないよね?果物に含まれる栄養が関わってるよ?」


「むずかちぃ。」


「そうだよね。でもねジャムがドロドロだと色んな料理に使えて便利だよ。パンやヨーグルト、お菓子作りなど色んな食べ方があるよ。今回ドロドロしない時は酸味をプラスしようと思っていたけれど、大丈夫そうだね。これで完成!!」


「ぼく、混ぜてただけだけどいいの?」

エメは初めて作るジャムが美味しい匂いはするけれど、簡単だったため心配だった。





「焦げないように混ぜるのは大変だったでしょ?手間と時間をかけて作ったジャムだからきっと美味しいよ?」



「ほんちょ?それならうれしい。」

そうだ!僕焦げないように一生懸命混ぜた。きっと美味しい。


「次はエルフのお兄さんにもう1つ鍋借りれないか聞いてきてもらえるかな?」


はーいと元気な返事をしたエメはフェルの元へ走っていた。




次回は明日11月14日になります!

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