表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/143

久しぶりの料理!!

いいね、ブックマークありがとうございます!

土日の急激な寒さに身体が追いつかなず、今朝はなかなか布団から出れませんでした。


シンジュは目がバキバキの状態で目が覚めた。


昨日ハイエルフの提案後、美味しいご飯が久しぶりに食べられることへの嬉しさと期待でなかなか寝付けなかった。

5日間眠りすぎたのもあるが···


まだ何の材料があるのか分からないのにも関わらず、何を作るか散々悩んだ挙げ句、結局何を作るのかは決まっていない。


ウキウキと朝起きてすぐに顔を魔法でキレイにしたシンジュは、隣で寝ているエメを起こさないように静かに扉を開け、料理の足しになる食材を見つけるべく穴の周辺を散策することにした。


久しぶりの散策にテンションが上がったシンジュはルンルンとスキップをしながら食材探しを始めたが、穴の周辺は魔法の痕跡がたくさんあり、罠が仕掛けられているようだった。そのため穴から逸れて山の中に入って行った。



山の中はとても薄暗く自分の足跡だけが聞こえる。

辺りを警戒しながら数十分歩くとまず初めに「ベリーさん」とボソッと呟き見つけたのは、毎度おなじみ幻のベリーだった。テニスコート1面分ぐらいに実っているベリー達を1つ1つ手作業で収穫していく。

この場所だけ幻のベリーが宝石のようにキラキラ光っていてとてもキレイだった。ある程度収穫を終えると、我慢ができなくなったシンジュは1粒パックと食べた。あまりの美味しさに「うふふふふ」とニヤニヤと不気味な笑みを浮かべた。


これだけ実っているならば皆にお礼を兼ねて食べさせてあげたいな〜と思ったシンジュはジャムを作ることに決めた。

『きっと簡単に見つかるこのベリーは幻じゃないでしょ!!それにジャムにしちゃえばバレないはず』と安易に考えたシンジュがジャムを作ることで後々騒動を起こすのだが···



それから更に奥に向かって歩くと珍しく虫の魔物以外を見つけた。


「うわぁーーー!!かわいい!!」と思わず声に出てしまった生き物の容姿は、ふわふわモコモコで真っ白なウサギのようで可愛らしかったが、シンジュの声に反応したその生き物は口から鋭い牙を出し、威嚇したと思ったら突然襲いかかってきた。



案の定、ドスンッと思いっきり結界にぶつかった。しかしその反動で30mくらいふっ飛ばされて地面にドォーンッと落下した。

あまりにも一瞬の出来事にシンジュは唖然としたが、結界を張っていたため何もなかった。慌てて落下したところまで近づき鑑定魔法をかけた。



(鑑定魔法)


種類 ホーンラビット

住処 どこにでもいる

食用 可

調理方法 唐揚げなどの揚げ物がおすすめ

特徴 角で攻撃されると致命傷になるが、ほとんどの冒険者はそんなヘマをしない。大体の下位冒険者は1番初めにホーンラビットを討伐する。

君の場合は必ずヘマをするので結界を忘れずに!!



最後の文章は無視し、「へえ〜」とシンジュは呑気に飛びかかってきたホーンラビットを見て思うのだった。勝手に衝突して勝手に亡くなったホーンラビットは誰かに捌いてもらうことにした。


地面に角が突き刺さったまま亡くなったホーンラビットは

引っこ抜くのに時間がかかった。角に返しがついており刺さると抜けないようになっていたのだった···必死に『ぐぎぃーーーー』とどこから出た分からない声を出したがら引き抜いた。


それを素早くアイテムボックスにしまうと想定よりも時間がかかってしまったため来た道を戻ることにした。



するとザッザッザッと何かが向かってくる足音が聞こえ、「おい、病人が何をやってる?子供が1人で危ないだろう!!!それに何でそんなに汚れてる?」とライオン獣人に怒鳴られた。


シンジュは調理をする許可をもらったことで、自由に外出する許可出たと勘違い、帰る際にライオン獣人に怒られた。


テント前で腕を組み仁王立ちするエメからも盛大に怒られたのだった。


「ごめんなさい」と謝るも中々許してくれない2人に逆にシンジュが不貞腐れてしまった。

祖国から開放されてやっと自由になったシンジュにとって、怒られ慣れてはいるが干渉されることは嫌だった···プンプンと拗ねたシンジュは羽を生やして出ていこうとしたとろ、そこへハイエルフがやってきた。


「朝はお疲れさまでした。これから食事作りをよろしくお願いします。後ろを見ていただくと食材がありますので、見てほしいです。」


プンプンと拗ねていたシンジュだったが、ひとまず材料を確認することにした。「ありがとうございます。確認しますね。」と言って見てみると···


芋や小麦という定番のものから、毛が生えてる肉、レンコン、油やナイフ、鍋まであった。



あれ?そういや『レンコン』忘れてた···エルフは知っていたのかな?

「このレンコンを知ってるの?」

「知っていますよ。貴方をレンコン山から回収したあと、皆でレンコン採りにいきましたかね。」


うん?どういうこと?首を傾けると、

「貴方は、このレンコンを採るために怪我をしたのでしょう?危険になってでも美味しい食べ物なら食べてみたいと思いました。」


まさかそんなことが···絶対食い時が張ってる女だと思われたよ···「そこまで期待されると自信はないけれど、不味くはないですよ?」


「それなら良かったです。穴が沢山開いているので、物凄く気持ち悪かったのですが皆で頑張ってよかったです。他に必要なものはありますか?」


「大丈夫です!ちなみに作った料理はハイエルフさんやライオン獣人さん以外も召し上がりますか?」


「私の名前はフェルと呼んでください。あっちのライオンはライオスです!!もちろんいただけるなら皆で食べたいですねー!また今回もフライドポテトを作っていただけると嬉しいのですが、材料はありますか?」



「フライドポテトは作りましょう!気に入っていただけて嬉しいです。皆さんの分もまとめて作るので少し時間がかかります。お待ちいただいてもよろしいでしょうか?」



「はい分かりました。」と言ったフェルがエメとライオスを連れてどこかに向かったのを見てシンジュは料理を始めるのだった。


次回は明日11月13日になります!

明日からはハイエルフをフェル、ライオン獣人はライオスと名前で書いていきます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ