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他種族交流??

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気付いたら食堂には他種族が集まっていた。


「は?」キッチンから出てきたシンジュは思わず声が出た。



知らない間に誰かが誰かに連絡し、それを聞いた別の人がまた連絡を······どんどん人数が増えて、食堂にはドワーフ以外が集まっていたのだ。


なぜこんな事になっているの?とシンジュは盛大に困惑する。揚げ上がったばかりのフライドポテトを持っていこうとお盆に載せて運んでいる最中だった···はず。

それが···フライドポテトには横や後ろ、前からと色んなところから手が伸び、あっという間に消えてしまった。


食べた者たちから

「うまー!!!!」 「なんだこれ???」 「この世の食べ物か?」など歓喜の声がが上がっている。



「お嬢さん大丈夫?これすごく美味しいね。素材の味が活きている。」

普段は何にも動じないエルフがあまりの美味しさに衝撃を受けた。



「おう!いつものは無理やり食ってたが、これは獣人国の中でもNo.1に上手い。もっと持ってきてくれ。」

ライオン獣人含めて数多くの獣人達は鼻が効くため毎年香辛料に苦労していたが、こんなに美味いものが食べられるならまた来年も来ようかと思った程だった。



「おいしくてよかったです。」思わずシンジュは顔が引きつった。

あぁ〜私達はまだまだ揚げ続けなければいけないのかと·····


それからシンジュは皮を剥き、切る、揚げるを繰り返し、エメは洗う、切る、運ぶという作業を朝方料理長が戻ってくるまで永遠と揚げ続け、、、部屋に戻れた2人はバタンとベットの上に倒れ込むように眠りについた。





「おめぇらこれはどういうこった?」





ドンドンドンドンッとドアが叩かれる音と「料理長」と外から大声が聞こえた。母ちゃんが休んでるのにクソヤローと思ってドアを開けると見習いが夜中に俺の家までやってきた。何だってぇこんな夜中に来たんだ?と思った。ハァ〜今日は病院でかなり待たされて疲れちまったんだよな〜

すると「食堂に明かりが付いています」と報告に来た。

「あぁ?消し忘れか?泥棒か?」それを聞き慌てて2人で食堂に向かうと、朝の子供が2人でキッチンで料理していた。


『は?』と見習いと声が揃っちまった。


子供2人が俺達を睨みつけた···思わず鋭い眼光に後ずさった。こんな目をするやつは制作途中の武器が完成間近で壊れたやつぐれぇだ。かあちゃんが年に1回ぐらいなるぞ。


すげぇこえー···ズカズカ2人が近づいてくると無言でフォークと芋を渡され階段を駆け上がって行った···何だったんだ???


しばらく呆然としていたが、まだ明かりがついてる食堂に行くと『なんだこれ、すげぇ人がいっぱいで驚いた』こんなに賑わってんのはドワーフが鉱山で稼働してる時くれぇだ···


「あんたが料理長か?2人はどうした?」


1人の魔族から質問され、「ああそうだが、2人は部屋に戻ったど。これはどういうこった?」と聞くと、ザワザワしていた室内の者たちがサァーっと引きほとんど者が帰っていた。

残ったのは魔族の男と、エルフの男、ライオン獣人だけだった。


「あんた何も知らないのか?あの2人は文句も言わずに料理をし続けてたぞ。」ライオン獣人がガルルルルと唸った。


は??どういうこった?



「俺達も悪いことしちゃったね。あまりの美味しさに止まらなかったからね。」


「えぇ魔族の貴方もそう思いますか?あれは美味かった···でも子供達に悪かったですねぇ。」とうっとりしながらエルフが言った。


何言ってか分かんねぇ···


「あんた、昨日の朝食であの少女に料理を教わろうとしてたよな?だからあの子が料理上手なのかと思って料理を頼んだんだよ。あんたが朝も夜も飯を出さないから腹減ってたし、、、でも頼んで正解だったよ。最高に美味かったからさ。俺みたいな獣人は香辛料が無理なんだよ。」



「それを言うなら俺も香辛料嫌いだったよ。それに食事なんてどこも一緒だと思ってたけれど、あれはすごい美味かった。」と食べたものを思い出しニヤニヤする魔族の男が言った。


「まあそういうことですから、食材とか厨房の使用量はこれでいいですか?金貨5枚あれば足りるでしょ?あの子達にまた会いに来ますので言っておいてくださいね!」とエルフが言った途端、3人同時に椅子から立ち上がると各自自分たちの部屋に戻っていった。


なんか分かんねぇが俺達のせいで子供に迷惑をかけたってことだけは分かる。次に会ったら謝罪しねぇとな···



それからそのまま朝食を作るのだが誰も食堂には食べに来なかった。



夜ももちろん誰も食堂には来なかった···俺達も料理を習わねぇとやべぇなと料理長は本気で考え始めた。

次は今日中にもう1つ投稿予定です!

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