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鉱山ギルドと砂金とご飯

いいね、ブックマークありがとうございます!!


「「ギャーーーー」」と驚きの声を上げたのはシンジュとエメの2人である。


鉱山ギルドに来たのだが、誰もいなかったため帰ろうとしたところ急に足音が聞こえ身構えた。すると自分達の前に突然現れた真っ黒な塊に驚き、思わず叫び声を上げてしまった。



「うるっせぇぞー!おめぇら。祭りで問題があったのかと見に来たら、何でぇ人間と竜人がいんだ?祭りが終わるまで仕事は受け付けてねぇぞ!」



へ?ドワーフ······まだ驚き固まっている2人であったがシンジュが早々に落ち着気を取り戻し、質問に答えた。

「営業している店が鉱山ギルドしかなかったので来てみました。」と正直答えた。



「あぁ?そりゃそうだ。祭りが終わるまでは開かねぇぞ!なんか依頼があんのか?」



「特にないですが、このギルドに飾られている宝石や武器に銀、金などすごいですね!」


「あぁおめぇわかんのか?」


「詳しくないですが、色んな物が飾られているのでドワーフ共和国は幅広く採掘できてすごいなと思います!」



「そうだろぉ?おめぇ分かってんな。ドワーフ共和国の中にはなんでもあるぞ。ここの後ろの岩肌や地下はな、採れるものが豊富で人気がたけえー。」



確かに飾られていた物たちは素晴らしかった〜きっと質のいい物がとれるのかな?あ!もしかして金が取れるなら···


「そうなんですね!ちなみに金が取れるなら近くで金鉱山があるのですか?もしそうなら私達でもここから下に下れば、砂金とか取れそうですね。もし見つけたら鉱山ギルドを経由せずに取ってもいいですか?」


「あぁ?それはどういうことった?砂金ってなんだ?」


「え?知らない?」



簡単に説明すると、砂金って名前の由来の通りで砂のような小さい粒の金です。金鉱山(金鉱脈)が雨によって少しずつ削り取られて流されたものが、川底、海底に沈んむことがあります。

まあもし金鉱脈が発見されていない場所で砂金が見つかれば、川の上流に金鉱脈を見つけられる可能性があるって言われてました。





「んなの初めて聞いだぞ。他にも知ってか?報酬やるから教えてほしい。」



「他に知ってること、、、多分あるけど今すぐ思い出せないから後日でも良いですか?」


「あぁいいぞ!!俺達ドワーフは感で動いて掘ってんだ。岩山や洞窟とか思い思いに掘り進めて、外れる時もあれば大当たりする時もある。なんでか知んねぇがドワーフには採掘スキルが当たんねぇんだ。大体鍛冶場のスキルだ。そのかわり加工する技術はピカイチだかなぁ。ガハハまぁお前さんの情報があるならありがてぇ。」



「分かりました。また来ますね!」


おうと声かけられ私達は鉱山ギルドを後にそのまま宿へ戻った。


『ふぅ〜』と一息つきベットに腰掛けた。


宿屋に戻ったエメは先程のやり取りを思い出し質問したいことがいっぱいだった。知らない言葉がたくさん出てきて、聞きたくて聞きたくてウズウズしていた。


「あの、シンジュ様さっきのサイクツってなぁに?」


「あぁ採掘っていうのは、簡単にいうと地面を掘って色んな物を掘り起こしてることだよ。」


ふむふむとエメは思いさらに質問して見ることにした。

「例えばどんなもの?」


「うーん、1番わかりやすいのは金かな?ちょっと待ってね。」と言っていシンジュはゴソゴソと財布を漁り、「あった!これ!このお金は金貨っていう名前なんだけれど、これが採掘された金で出来てるよ?」


うわあぁぁぁと思わず声が出た。

「これがサイクツされた金なの?さっきの?」


「そうだよ!加工、じゃなくて掘ったままだと汚れているから、少しキレイにしてお金にしてるよ!鉱山ギルドで話した内容も金の話だよ!また鉱山ギルドに行ってみようか?」



「すごい。うん。またいく!!!」

あそこに行けば新しい知識を学べて、もしかしたら稼げるかもしれないとエメはワクワク・ドキドキするのだった。



そんなエメの様子を見て『そんなに採掘がしたいのかな?それとも金が好きなのかな?』と思っていた。



2人でそんな話をしているとあっという間に夕食の時間が来た。今朝は食べに行くことが出来なかったため、何が食べれるのか楽しみだった。


「エメ君夕食に行こう!」と誘い、2人で階段を降りていく。初めは短い階段に足を取られていたシンジュだったが、今はスムーズに降りている。


「あんたたちやっと来たわね。食堂はこっちよ」と受付のドワーフさんが食堂の入口に待ち構えて待っていた。腕を強引に引っ張られ角にある2人席に座らされた。

メニューは無いようで座って待つことにした。

あたりを見渡すとほとんど客がおらず、2.3人ドワーフ以外の種族がいた。


「強引だった···ね」

「うん、力がつよいね」と会話をしている所に、女将が食事を運んできた。


「お待たせ!!宿屋の人気メニューよ!肉の塊ステーキとエールね。」


運ばれてきた料理を見ると···目が点になった。なぜなら漫画のような肉の塊がやってきたからだ。


「うわぁぁぁなにこれ」とエメの喜びの声が前から聞こえるがすり抜けていく。

確かにすごいお肉だが、匂いが強烈で香辛料がこれでもかと振りかけられている。


「食べてみようか?」


「はい!いただきます!」


いざ食べようとするとナイフが肉に入らない、、、すじ肉?エメは肉にフォークをぶっ刺しカブカブと食べている。

試しに真似をしてみると、肉が重すぎて上がらない···困っているとそれを見かねたエメが「これを切ればいい?」と言ってフォークで引き裂いてくれた。


「ありがとう」と伝え、ひとくち食べてみると肉が香辛料の塊だった。臭みを消すためなのか?それとも酒に合わせた濃い料理なのか、、、それに物凄く硬い。モグモグモグモグ永遠に飲み込めない。


4.5切れ食べて残りはエメにあげると喜んで食べていた。

周りを観察してみるとやはり肉をカブカブと手やフォークを使って上手に食べていた。


私の味覚っておかしいのかな?と思うぐらい皆が美味しそうに食べている。

前世を思い出してから味覚が鋭くなり、断罪された日にパーティー会場からくすねたクッキーが甘すぎて不味かった。

自分の味覚とこの世界の味付けが合わず、心配になってきた。早く自分で料理を作ろうと決心するのだった。


それからぬるいエールを少し飲み、部屋へと戻った。先程の食事により胃もたれしたシンジュはアイテムボックスからフルーツを取り出し口直しをしたのだった。



その後、昨日は入れなかったシャワーを浴びるために使い方をエメに教えて先に入らせた。しかし5分で出てきたと思ったら「黒いのがいっぱい」と泣きながら出てきた。

お風呂を覗くとあぁーと心のなかで自分に対してため息をついた。


「このシャワーで汚れが取れるまで洗うよ?」と伝えたのが間違いだった。

お風呂に入ってなければ黒いよね、黒いのがそう簡単に取れるわけがない···


鱗以外の皮膚の部分は黒いのかと思っていたが白い肌だった。ずっとゴシゴシ擦っていたようで赤くなっていた。魔法でクリーンをしてあげてからシャワーを浴びさせればよかった···と後悔をした。


「ごめんね、ゴシゴシ痛かったよね?」


「だいじょうぶ、でもぼく肌の色がへん···」


どういうこと?シンジュは首を傾げた


「だってぼく白いよ?黒だったのに。」


あぁ!そういうことだとシンジュは納得し、

「そうだね。元々は白かったのかな?暮らしていく内に黒くなったのかもしれないね。これからは日焼けをしなければ白いままだよ!私とおそろいだよ?」


「おそろいって?」


「同じ色、同じものってことだよ。私の肌は白いでしょ?ほらっね!腕が同じ色だよ?」


「うわぁぁほんとだ!!」

黒いのが取れて、白くなって、、、気持ち悪かったけど、シンジュ様とおそろいすごい!!!僕も人間になった。


黒いものが流れ落ち暫く泣いていたエメだったが次第に『おそろい』という言葉が嬉しくて笑顔になっていた。



それからもう1度身体を流し、無事に落ち着いたエメはあっという間に寝てしまった。



シンジュも久々にシャワーを流し、身体が温まったことで昨日に引き続き倒れるように寝てしまった。

明日10月30日に投稿予定です!

読んでくださりありがとうございます!

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