密談
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「あいつは何者だ?」
シンジュが寝たあとすぐにフェルが防音魔法を展開すると魔王陛下大声で叫んだ。
「ただの人間さんですよ。」
すぐにフェルが答えたが魔王陛下は納得せず、反論をした。
「あぁ?本当にそう思ってんのか?あんなへんてこな人間は見たことねぇぞ。俺と同じ長生きなハイエルフさんよぉ、知ってることを全て話せ。」と魔王陛下はフェルを睨みつけながらトントントンと机をたたき始めた。
「話せと言われましても知らないのですよ。知ってるのは母国で婚約破棄された話や、それが原因で彼女の国は消えましたけどね?素晴らしい才能を持った者を粗末に扱う人間は全て滅んだほうが良いと思っていますよ。」
「はぁ?それは本当か?人間って馬鹿なのか?まぁでも馬鹿だからこそ俺の国に何度も密偵や討伐部隊を向かわせては失敗するんだろうな。鑑定ではもっと見えただろうよ?」
「それがですねぇ、鑑定では何も見えなくて驚きましたよ。名前や誰でも知っているようなことしか見えず、自分の鑑定レベルを何度も確認しましたよ。それよりも魔王陛下こそ私より魔力ありますよね?見えたのではないですか?」
「お前もか?俺も見えなかった。あれは相当な魔力だな。あいつはやべぇものを隠してるぞ。あれをどうするつもりだ?あの人間1人でこの世界は変わるぞ。」
「どうもしませんよ。彼女と竜の子供と一緒にいると面白いのでこのまま一緒にいますよ!ねぇ?ライオスもでしょう?」
突然声をかけられたライオスは慌ててお菓子を飲み込んで答えた。
「あ、ぁぁその通りだ。俺も彼奴等と一緒にいるのは楽しいし、なんといっても飯がうまい。もう離れられねぇ。これもうめぇ!」と言うとまたバリバリとせんべいを食べるのに夢中になった。
「そうでしょう。私もライオス、そしてギルマスも同じだと思いますよ!魔王陛下もでしょ?」
「あぁ、こんな楽しいのは何百年ぶりだろうな。あのクソ妖精王の執着も分かる。まぁいい。俺もここに住むから世話をよろしく頼む。そこの虎と同じ部屋で良いぞ?」
「へ?俺?無理、無理。魔王陛下の部屋はどこかに作るから、俺の部屋はやめてくれ。それよりもそもそもここは俺の家だぞ?」
「あぁ、知っているぞ。お前さ、力あるのにギルドマスターなんて勿体ねぇな。そういやあの人間には護衛はいるのか?いないならこの虎がやればいい。あの人間は攫われるぞ?」
「たまには魔王陛下も良いことを言いますね。私もこの虎さんにはギルマスより現役が向いてると思っていたのです。護衛も今は私とライオスが何となくしているので、これからはギルマスも含めて万全な体制にしていきます!」
「あ?お前らが俺をギルドマスターにしたのを忘れたのか?俺だって冒険者をやりたい。でもあのガキたちを守るのが優先だろうな。」
「そうでした、そうでした。これからもギルドマスターはそのままお願いします。彼女達のことはここにいる全員で見ましょう。魔王陛下もいいですね?」
「あぁ。世話になるからな。それぐらい俺も手伝うぞ。」
いつの間にか最強なメンバーに護衛されることが決まったシンジュは、このあと過干渉な4人に嫌気が差し、何度か転移で逃亡し、エメを鳴かせるのだった。
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ジメジメな天気は嫌になりますね(TT)今年は冬らしい冬が来るそうです!暑いのは嫌だけど、寒いのも嫌です(゜o゜;わがままです。