マロンゴーってなんぞや。
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その後マロンゴーはフェルが持っていたアイテムボックスに入れてもらい、部屋の中を大換気し何とか落ち着いた。
何で自分のアイテムボックスに入れないの?って思ったかもしれないが、あの匂いは無理です。たとえいくらお金を積まれても、はたまたアイテムボックス内で匂いが混ざらなくても、生理的に拒絶です。
まさか甘い匂いが刺激臭に変わるなんて···
匂いは何でも程々が良いね。ハハハ
何だか自分の手や髪の毛が匂うような···クンクンと自分の匂いを確かめているとアイテムボックスにマロンゴー全てを収納したフェルがシンジュへ興奮気味に話しかけてきた。
「あの果物は高級ですのでぜひ、食べたほうが良いですよ。匂いはあれですが高級品で育てるのが難しいため、滅多に食べることができないです。ハイエルフすら手にすることができませんからね?私も少し食べたいです。」
そんなにすごい食べ物なの?あの激臭が?
あぁぁ、でも前世でも同じく酷い匂いのドリアンは、王様って呼ばれてた気がする。
食べたことがないから味は分からないけどね。
それはまぁいいとして、これはどうやって食べるのが正解?スライス?加熱?フェルに聞いちゃお。
「フェルはどうやって食べるの?」
「切って食べるだけです。美味しいですよ?」
いやいや、あの匂いだよ?切って食べるだけって無理でしょう···それとも通常は匂わないの?
仕方ない。自分の口をお得意の結界魔法で守ってから、もう1度マロンゴーを鑑定で見てみよう。そのためにはフェルにアイテムボックスから出してもらわなきゃ。
「鑑定魔法でもう1度確認するので、匂いが無理な人は部屋から出てほしい。」と伝えると、全員が部屋から出てフェルだけが直接触らないようにマロンゴーを取り出すとすぐに部屋から出て行った。
食べたいって言ってたのにね、なんだかちょっと悲しい···でも仕方がない。
では、いざ鑑定!!!
名前 マロンゴー
苦情 私たち果物を虐める者には復讐を。美味しく食べない者、乱暴に扱う者には刺激臭を放つ。刺激臭は魔法や入浴などでは落ちない。
落とすにはマロンゴーに許してもらわなければ難しい。
許してもらうためにマロンゴーも知らないマロンゴー料理を。
(マロンゴーの合言葉)【マロンゴーの幸せは美味しく食べてもらうこと。美味しく食べないものには制裁を。】
(シンジュサマへ)私達マロンゴーは魔国にいるよりシンジュサマのそばが幸せ。私たちマロンゴーを今すぐ育ててね。まずはマロンゴーを思い浮かべてみて。目の前にあら不思議!!種が現れるよ。それを大事に育ててね。決して妖精王や馬鹿な虎には触らせないで。ニヒヒヒ
マロンゴー一同より
······
うん、この食べ物ってさすが魔国産な感じだよね。
意志が強すぎるし、知らないうちに私が育てることが決まってる···我儘じゃない?それにイメージしたら現れるってなんぞや。
もうね、色々考えるのはやめよう。妖精に妖精王にマロンゴー···ここ最近は頭を使いすぎて頭痛が···とりあえずこのマロンゴーを美味しく調理をして、私が呼び出したマロンゴーを育てれば良いってことだよね。
何を作ろうかな。
マロンゴーがマンゴーに似ているならばマンゴープリンとかいいよね。
匂いがすごすぎて味見できていないから味は謎。
ただマンゴープリンだけじゃ100個以上作る羽目になるくらいマロンゴーが多そうだから、マンゴータルトでも作ろうかな?
砂糖、小麦、ミルク、バターがあるけど、ゼラチンはないからムースっぽくしよう。
よし、ではでは誰も手伝ってくれなさそうだから、1人でやってやりますよ!
「マロンゴー!!!私が美味しく調理してあげる!貴方には負けない!!」フフフとシンジュはマロンゴーをに対して謎の宣戦布告をしたのだった。
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