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酒造りに向けて

いいね、ブックマークありがとうございます!


昨日はギルドマスターが騒いでうるさかったな〜。

それに仕事が全くできない双子のせいで散々な目にあったが、今日はこれから行われるイベントのことで、イライラが全て吹っ飛び、ワクワクが止まらない。



そのイベントは「酒造り」だ。やっほ〜い。


なんと屋敷の庭に、いつの間にか小さな酒造が完成していたのだ。それを見て思わずシンジュは、嬉しすぎて小躍りしたほどだった。


ただ予想通りはじめて酒造を確認したギルドマスターは、「なんだこれ?」と騒ぎ出し大変だった。


「俺はそんなこと許可してねぇぞ」と吠えていたが、シンジュも隊長もギルドマスターが了承したのを聞いていたため口で説き伏せた。


ギルドマスターには「欲張って食事をし、適当な返事をしたのが悪い」とシンジュが言ったことで最終的に渋々折れた。


「姉御、なんでそんなにソワソワしてるんすか?」


あ!そういや双子を忘れていた。いつの間にか姉御と呼ばれはじめたのだが、恥ずかしすぎる···

この2人はどうしようかな。

まだこのお酒は内緒にしたい。それにドワーフの酒職人に喧嘩売りそうなんだよね···壊されそうだし、言いたくない。


そんなことをシンジュが考えていると、横からエメが口出した。


「お兄ちゃんたち!シーだよ。」


「なんだ?小僧?シーってなんだ?」


「シーもわからないの?シーは口に指を当ててしずかにするだよ。できる?」


「それが何だよ。」


「もうできないの?それなら落ち口チャックだよ。ぬってあげるよ?」


「なんだそりゃ。竜って子供でも乱暴なのか?シーってやればいいんだな。」


「うんうん。それでいいよ。シンジュ様がやることはぜったいにすごいからね。だからよけいなこと考えちゃだめ。あとバラしたらバンってされちゃうよ?いいの?」


「なんだか分からないが、とりあえずすごいってことだな?俺達はバラさないぞ。まだ死にたくねぇ。」


「もう1人のお兄さんも分かった?」


「あ、ああ分かった。言うつもり無い。俺は毛がない虎にはなりたくない。」


「はだかのトラは見てみたい。····シンジュ様のせつめいきいて?」


うんエメがなんだかすごい怖い···いつの間にかフェルのような圧を感じた。それにシンジュを持ち上げているのか、それとも私も使って脅しているのか···でも感謝は伝えておこう。

「エメ君ありがとう。今から私が説明することを聞きたい?虎の双子は聞くならば覚悟が必要だよ。契約魔法を結んでほしい。」


「そんなにやばいことなのか?」


「やばいかどうかと聞かれると難しい。う〜ん、美味しい物を作る予定だよ。」


「食いもんか、、、昨日食べて衝撃を受けたからな。食いもんのためなら契約を結ばせてくれ。」


「分かった。」と言ったシンジュは予備で持っていた契約魔法を出してすぐに結んだ。これは情報漏洩を防ぐことが理由の1つであるが、2人の危険を回避するのも大きな理由だった。

今後もし2人が口走った時に、狙われる可能性があるからだ。

そのぐらい危険がある。なぜならドワーフ共和国にとって「酒造り」は命や鉱山の次に大切なものであるからだ。そんな国で今よりも美味しい酒を作ることができたら······想像すると怖い。


その後契約魔法を結び、シンジュは説明を始めた。


「エメも含めて3人に説明するね。今回はお酒を作るよ!エメはまだお酒を飲むことができないけど、双子は飲んだことあるでしょ?」

「当たり前だろ。エールは毎日水代わりに飲むぞ。それに子どものうちから飲んでいたぞ。」


え?子どものうちから飲んでいいの?

「何歳から?」


「忘れた。多分だが歩き始めたら飲んでたかな?ただ子どもの時はエールよりも薄いワインを飲まされた。あれは美味しくないが安価だからな。」


確かに私の元実家でも、シンジュ以外は、紫色の水を飲んでいた。それに学園の食堂でも渋いジュースみたいな飲み物が当たり前だった。

あれってお酒だったのかな?不味かったし、アルコール感なかった気がする···

「教えてくれてありがとう。今日は美味しいお酒を仕込む予定だから楽しみにしてね。エメはまだ飲めないけれど、今日作ったお酒を寝かせてエメが大きくなったら一緒に飲もうね?」


「うん、分かった。」とエメは答えたが、ショックを受けていた。

飲めない?、、、まさか僕だけ?

竜化して大きくなれば飲めるかな?何で僕だけちびっこなの?このお兄さん達はシンジュ様とお酒?っていう物で盛り上がっている。

僕だけ仲間外れ···と悲しくなった。



そんな様子にシンジュはいち早く気がついた。

エメが暗いな···無理していってるような気がする。

1人だけ仲間はずれは嫌だよね。そんなエメをことを考えてノンアルジュースも考えていた。

「エメ君にはお酒はまだ難しいけど、特別なものを作るからね。一緒に準備してくれる?」


「ほんちょ?ありがと!」

僕には特別があるの?嬉しい。さっき悩んでたモヤモヤした気持ちが飛んでった。楽しみだな〜



その後隊長がやってくるまでお酒の話で盛り上がるのだった。


いよいよ酒造りのスタートである。

読んでくださりありがとうございます!

次回は4月3日になります。

桜の開花が始まりましたね〜私は家の近くの小川に桜を見に行く予定です♡

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