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エステサロンについて

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只今21時を回った辺りである。


シンジュは静かに階段を駆け下りながら、地下へ向かっていた。なぜならこれから久しぶりにスキルを試すからだ。

今日の昼間にマンティコア事件が起きてから1日があっという間に過ぎていった。

ギルドマスターはマンティコアの件を王宮へ連絡したのだが、すぐに王宮から使いの者がやって来た。

ギルドマスターは分かっていたようで、ため息を吐きながら「おい、くれぐれもどこにも行くなよ?分かったな?」とシンジュに何度も言い聞かせ、渋々と王宮へ向かった。


その後、騒ぎを聞き取った隊長の父親がマンティコアを見て腰を抜かし、手に持っていたハンマーが地面に落ちた。それによって地面にそれはそれは大きな穴が開いた。

屋敷には何も影響がなかったが、庭は悲惨なことになった。

シンジュはハンマーの威力にビビりながらも、穴を埋めるために他所から大量の土を運んだり、隊長の父親の介抱をしたりと忙しなかった。

ある程度穴を埋めることができたが、次に夕食作りが待っており、お腹が空いて倒れそうなエメのために湖で収穫した毎度おなじみのクレソンを使った料理や、ギルドマスターが捕った魚を捌いて塩焼き、ムニエルを作ったりと休む暇がなかった。

ちなみにギルドマスターが捕った魚は見た目は凶悪な顔をしたホホジロザメで、包丁を入れるのを躊躇した。

映画で見たサメよりも迫力があり、あまりの怖さにシンジュとエメは泣きながら小さい包丁で一部を捌いた。

大きすぎて全体を捌くのは無理だった···

捌いてみると、外見に反して中身は鮭のような色合いだった。


調理後食べてみると案の定『鮭』だった。

今回は焼いただけだが、いずれ魔法を使って生で食べたいと思った。魔法でキレイにすれば食中毒の心配がない。

熱で死滅するもの、寒いと死滅するものなど前世では色んな方法で菌を滅したが、今回はクリーン魔法を使えば簡単だ。


今世での食中毒は怖い···アニサキスなどの寄生虫がいたら対処のしようがない。

そう思うなら『生で食べれるな』と思うが、やっぱり前世を思い出すと生魚に限らず、生野菜なども食べたい。

祖国では果物以外は全て火が通っているのが当たり前だったが、前世を思い出してから頻繁に魔法を使って生で食べている。


そんな話は置いておいて、今から久しぶり使うエステサロンスキルにワクワクしていた。

先程疲れてぐっすり寝ているエメを確認し、スキルを試すために階段を降りていた。

皆がいない今がチャンス!!!



何度か早朝にスキルを試しているため、ある程度エステサロンスキルについて理解をしていた。

すでにサロンで販売可能な商品をシンジュは自らお金を支払って毎日愛用している。それによって体中がツルツルもちもちのお肌になっていた。

ギルドマスターやエメ、隊長など普段関わり合う人達から『肌の綺麗さ』について毎日驚かれていた。


いずれ販売するためにまずは1つ自分で試したのだが、あまりにも高性能な化粧品に本当に販売しても平気なのか心配になっていた。

そのため全部順番に試したのだがより悩みのタネになった。


効果がすごすぎる···


前世でも必ず商品を試してからお客様へお勧めをしていた。

サロンで販売する商品は会社の上層部が決めて、その後サロンスタッフに商品の勉強会をし、販売するという流れだった。


ただシンジュの場合は勉強会だけでは足りなかった。確かに一流の営業マンが勉強会をしてくれていたため買いたいという気持ちにさせられたが、自分の大切なお客様に話すことを考えると、本当にいい商品なのか自分で購入し納得してからじゃないと勧められなかった。


何度も会社から早く販売しろと急かされたことがあるが、使ってみないと分からない、自分に合わないかもしれない。

だからこそ必ず3ヶ月継続をして確かめていた。


勉強会だけで販売するスタッフが大半だったが、毎回商品を買っていたらいくら社割りがあるといってもスタッフは自分のお金が減る。

それにうちの会社はまだ基本給+インセンティブがもらえたから良かったが、売上だけが給与になるようなサロンで働く人達は何が何でも無理やり販売しようと問題を起こしていた。


そんな風には働きたくないからこそ、前世と同じように商品を試したが本当に困った。


神化粧品···うん、それは追々考えよう。

とりあえずまだ確認していないエステサロンの店内を確認しよう。



地下に着いたシンジュは「エステサロン召喚」と心のなかで唱えて、エステサロンの扉を潜ったのだった。

読んでくださりありがとうございます!

次回は29日になります!

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