プロローグ
処女作です。導入だけなので短いです。
気軽に見て行ってください^^
ここは東方の町ミーシャ。
主に鍛冶、商業が発展している町である。
その町にあるとある道場。いや道場というより
大きめの民家に無理矢理スペースを作ったようなものなのだが
そこにお世辞にも目つきのいいとは言えない黒髪の少年と
鮮やかな青い髪で青色の目の優しそうな少女が居た。
ふと何も知らない者が見れば同い年程度の子供たちが一緒に遊んでいるように見えるだろう。
だがしている会話を聞けばどう聞いても遊んでいるだけには見えず同い年とも思えない。
そんな様子であった。
「ルーシ、集中が緩んでるぞ。こんな簡単な調合で失敗するようではまだまだだな。」
「でも、こんな調合を簡単にできるのはアルドさんだけですよ。私じゃまだまだこんなこと・・・。」
「アホ。んなこと言ってたらいつまでたってもできるようにならんだろうが。
俺だって最初から出来たわけじゃないの。むしろ教えてくれる奴が居るだけありがたいと思いたまえ。ほらまたそこの分量間違ってるぅ」
おどけたような口調で黒い髪の少年、アルドが青い髪の少女。ルーシに薬のような何かの調合を教えていた。
「ほらできた。そんでこうやって。」
最後に青い液体を調合した粉末に入れると小さな赤い石のようなものになった。
それと同時にアルドは何か呪文のようなものを唱え始めた。
『マナよ廻れ。全てを砕く力となれ。ストレング』
同時にその石のようなものを手に取り、砕くとそのまま石が消滅し
アルドの体が赤いオーラのようなものが現れた。
そのまま庭に出ると庭にある人の頭より少し大きいくらいの岩を
軽く片手で持ち上げて指の上でくるくる回した。
「どうよ。俺力持ちだろ??すごいだろ?ほめろほめろ」
「筋力増強の魔術のストレングを使ってるんですから出来て当たり前じゃないですか。」
そんなことを言っているアルドをルーシは呆れたような顔で見ていた
「チッ。悲しいよ師匠は。褒めて伸ばす精神でいこうぜ?」
この世界の魔法は大気中のマナに詠唱で意味を持たせた自分自身のマナを混ぜ合わせ
ことで何らかの結果を作り上げるものである。
しかし魔法適正というものがあり、魔法適正が高ければ高いほど一度の魔法に込めれる自分のマナが増え
大体の場合魔力適正の高さに個人のマナの量が比例する。
つまり裏を返せば、魔力適正が低いものはろくに魔法が使えないというわけだ。
そんななか、アルドが開発したものが魔術である。
では魔術とは。そもそもこの世界の草木、鉱石などのほぼすべてのものに大気中のマナの吸収されてマナが宿っている。その宿ったものに影響され、マナは変質する。
例えば、氷に宿ったマナは氷属性の因子を持つ。草木に宿ったマナは草属性と光合成で取り入れた太陽光により火属性の因子を持つ。
そして複数のもしくは単体の草や木などのものに宿ったマナと大気中のマナを混ぜ合わせ、
最後に青い液体。魔力凝縮剤で触媒を魔術石に変えて砕くと魔術が発動するわけである。
なのでこちらは使用者の才能にはほとんど左右されないのである。
だがこの魔術に関連する情報を知っているのはアルドとルーシだけだ。なぜなら・・・
「アルドさん前から思ってましたけど、なんで魔術の情報を魔法協会に提出しないんですか?そうすればいくらでもお金とかもらえそうなものですけど。
その質問に対してアルドは満面の笑みで答える。
「えっ?必死こいて、一から俺が作った技術だぞ?簡単にパクられたら悔しいじゃねえか」
それに対してルーシは黙って、呆れた表情を向けるだけだった。
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そのころミーシャの町の入り口では赤い双眸が怪しく光っていた
「ここがミーシャの町か。アルドとかいうやつ待ってろよ」
ありがとうございました!
これから不定期ではありますが連載させていただきます!
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