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ある日の俺んちにて…(完)
さすがにこれは可愛そう、と言うか飯作りに来てもらった恩人に失礼なので種明かし。
冬華さんはテーブルに顔を埋めて丸くなっていた。
「ハッハッハ!なんだ冬華知らなかったのか?」
得意気なひょん。
「いやぁさっきの冬華ったらなかったわ、お前あんな顔するんだな、ハッハッハ!」
種明かししたあとの冬華さんはなかなかの傑作だった。今日一番の赤い顔になり、俺に殴りかかって来た。
「黒もそう思うだろ!?」
「そうだな、とっても面白、いや可愛かったですよ!」
「今、面白い?っていった?」
「まさか?」
悪魔っぽくイタズラ笑みで返した。
「この悪魔。」
少しだけこちらを向いてそう呟き、プイッと向こうを向いてしまった。
「そりゃもちろん悪魔ですから」
そして天使はというと、…。
お腹がいっぱいになったようですやすやと寝息をたてて寝ていた。
こいつ子どもか?
「会議は?」
と俺が聞いたが誰も答えてくれず。
冬華さんはそんな天使に薄い毛布を掛け、ひょんはテレビを見ながら寝転んでいた。
お前ら今日俺んちに何しにきたの?