ある日の俺んちに…4
次は天使のハンバーグ、
「あ!これもうまい!」
和風ソースもまた絶品だった。
「じゃあ会議を始めるわね。」
リリスが意気揚々と叫んだ。
「ってかお前バイトは?」
「大丈夫、少し遅れるって言ってあるから。」
「いや行けよ!」
「うるさいわね!会議よ会議!意見を出しなさい!ハイ!黒!何かないの?」
いきなり無茶ぶりをふられた。
冬華さんはというと、
台所で天使と食器を片付けていた。
「会議の前にお前があれやれよ!」
俺は冬華さんの方を指さした。ってか冬華さんなんでそんな俺んちに慣れてんの?俺んち初めてだよね?
「冬華は家来るの初めてじゃないわよ!たまに黒が居ないとき来てもらってご飯作ってもらってるから」
「お前心読むなよ。」
「読んでないわよ!ただあんたの顔見てたらそう考えてるんじゃないかなぁと、そう思っただけよ。」
ほう…なるほど…。
「ってことはお前はあんな旨いものをたまに食べてたってことだな?俺はこっち来てこの何ヵ月かあんなに旨いものを食べられるチャンスをすれ違いで食えなかったってことだな?」
「そうよ!」
こいつ、悪びれもないのか? いや、同じ悪魔だし、悪びれは要らないか。
「ごめんね、黒くん。私しその前にリリスにお兄さんがいるなんて知らなくて。てっきり一人暮らしかと思ってたんだよ。まぁでもたまに男の子の下着が落ちてることには疑問はあったけど…。」
等と申し訳無さそうに、謝る冬華さん。
「あれ?気のせいかなぁ?冬華が私に不愉快な勘違いしてる気がすんだけど?」
俺は心で思った。ざまぁみろ!と。