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変わっていく世界を見る・下

書いているうちにどんどん長くなる。でも切りようがなかった。お待たせしました。

 メリッサさん達と言葉を交わしたバスキア公がどっかと椅子に腰かけた。

 こっちとしては、なんというか、微妙な修羅場だった気がしたので、ほっと一息って感じだ。

 レナさんがワインを注いだグラスをテーブルに並べてくれた。


「サヴォア家の名誉回復については王に奏上中だ。こっちはじき終わるだろう。

旧領の回復については少し待て。こっちはさすがにすぐってわけにはいかねぇからな」


 椅子に腰かけたままでバスキア公が言う。

 なんというか行動が速いな。さすがにサヴォア家のもとの領土は今は誰かの物になっているんだろうし、すぐにそこに行けるなんて言う事はないだろう。 


「……感謝されよ、スミト殿」


 バスキア公の後ろに直立不動で控えていた、男の人が初めて口を開いた。

 ひょろりとした細身の体で、鍛えた感じはない。なんとなく文官というか、秘書みたいな雰囲気だ。口調もちょっと堅苦しい。

 ファンタジー風のマントを羽織って礼装を着てるけど、手には日本のものらしき革の書類カバンを持っているのがなんとなく笑える。

 

「なにがですか?」

「サヴォア家の旧領を譲らせるために、大公はバスキア家の直轄領を割譲するおつもりなのです。

ゆめ、その恩義はお忘れないように」


「いらねえことを言うな、ロラン」


 バスキア公が秘書の人にじろりと視線をやる。


「しかし……」

「俺は約束を守っているだけだ、スミト。お前もそうすることを期待してるぜ」


 振り向いて秘書らしきロランさんを一睨みすると、僕等の方を向き直ってバスキア公が言う。 

 

「……そういえば、一つ聞いていいですか?」

「相変わらずこの俺に対して遠慮しねぇ奴だな。まあいいだろう。なんだ?」


「ぶっちゃけ、僕らはバスキア家には嫌われてると思ってましたけど」


 塔の廃墟で僕等がしたことはオルドネス家の手柄のようになってるみたいだし、ラクシャスにも煮え湯を飲ませている。

 フェイリンさんからは、バスキア家から恨みを買っている、という話も聞いた気がするし。


 でも、その割にはなんというか、随分誠実というか義理堅いというか。正直言って、意外なほど真剣に対応してくれてるってのはなんとなく伝わってくる。

 僕の質問にバスキア公がニヤリと笑った。

 

「まあな、お前らのおかげでオルドネスの連中の勢力は間違いなく大きくなったからな。

正直言って、消してやろうかと思ったことは何度もあるぜ」

「………ああ、そうですか」


 ここまではっきり言われると、なんというか腹も立たない。

 うっかりオルドネス家の準騎士になってたら、マジで消されてたかもしれないな。


「だが、お前は今はどこかに肩入れしてるわけじゃねえしな。

俺に従わなかったことは気に入らねえし、バスキア家にとっては邪魔な部分もある。

だが、ガルフブルグ全体としてみればお前は役に立つ」


 そういって、テーブルの上のグラスに一口口をつけた。


「そうならば、俺の好き嫌いなんてどうでもいいことだ。しっかり働けよ」


 バスキア公がワインを一気に飲み干して言う。

 誠意を尽くして約束を守ってくれてる、とも言えるけど、あくまで、僕が役に立つ存在だとみているからなわけで。逆に言えば役に立たなければ価値はない、と言われてるようなものでもある。

 当たり前ではあるけど、中々にシビアだな。


「そういえば、おい、お前。しけた面してんな」


 突然、バスキア公がシェイラさんの方を向いて言う。


「どういう経緯であれ、お前はサヴォア家の当主になって封土を持つんだ。わかってんのか?

お前の夫に恥をかかせるようなことはするんじゃねえぞ」


 バスキア公が眼光鋭くシェイラさんを睨む。


「はい。もちろんです」


 毅然とした表情で、シェイラさんがバスキア公を見つめ返して答えた。


「よし、それでいい」


 バスキア公が表情を緩めて椅子から立ち上がる。

 そのバスキア公にロランさんがなにか耳打ちした。 


「ああ、そうだ、言い忘れてたぜ」

「なんですか?」


 バスキア公が手を上げると、後ろに控えていたさっきの管理者アドミニストレーター使い、エジット君が小走りで寄ってきた。


「スミト、このエジットを連れて塔の廃墟に行ってくれ。

その小さい奴をなるべくたくさん持ってくるように。あと、使い方もきちんと仕込んでおいてくれ」


「いいですけど、いつです?」

「さすがに明日とは言わねえよ。まあ明後日からだな」


 明後日とか、あまりに急すぎる。当たり前のように人の都合を無視したことを言ってくれるな。


「あのですね、僕等にも予定が……」

「ああ、知ってるぜ。どうせお前等今は大して探索にも出てないんだろ?」


 有無を言わせぬというか、全部知ってるぞって口調で言われる。まあ予定がないといわれれば、実際そうなんだけど。


「安心しろ。

お前らがいなくてもサヴォア家の名誉回復とかについてはここに使いをやる」


 そういう問題じゃないんだけどね。


「エジット、しっかりスミトに学べ。いいな」

「はい!」


 エジット君が元気よく返事して僕等に向かって頭を下げる。

 言いたいことを言い終わると、バスキア公が出ていった。なんというか、人の都合を聞かないあたりは、お偉い貴族様って感じだな



 明後日、気の早いことに朝9時の鐘が鳴るころには、エジット君がサンヴェルナールの夕焼け邸を訪ねてきた。

 馬に乗って、しかも護衛の騎士が着いてきていた。結構大切に扱われているらしい。


「おはようございます!スミト卿。宜しくお願いします!」

 

 僕の顔を見て、なんとも元気いっぱいに挨拶してくれた。

 無理やり予定を入れられた感はあるけど。実は、ハンマーを返しに行ったら、もう一台車を持ってきてほしいと言われたので、どうせ一度は東京にはいかないといけなかった。


 旧市街への門を突破した時にミラーは壊れたし、改めて明るい所で見てみると結構あちこち傷があった。ジェラールさんと司さんが戦ったときに傷ついたらしい。

 店の看板をあんな感じで借りて、傷物にして返したんだから、もう一台欲しいというのもわかる。


 セリエとユーカはいつも通り僕についてきた。


「私のご主人様はご主人様ですから。おそばにお仕えするのは当然です」

「お兄ちゃんはずっと一緒だっていってくれたもん。一緒に行くの。

それにあたしはもうお姉ちゃんだから、お母様にべったりなんておかしいでしょ」


 ということらしい。

 シェイラさんも気にしてない、というか、一応僕がサヴォア家に仕えるってことになってるけど、気にせず自由にしてくれていい、と言ってくれた。

 まあ当面はシェイラさんたちに危険が降りかかることはないだろうし。思い出は今後いくらでも作れるってことかな。


 広場からラポルテ村に向かう馬車に乗ったら、早速エジット君が声をかけてきた


「じゃあよろしくおねがいします」


 そういいながらバスキア家のものらしい紋章を染めた革の肩掛けカバンからうやうやしくラジカセを取り出した。

 コンパクトタイプでそんなに高いものではないんだけど、まるで国宝級の絵や宝石でもあつかう学芸員のような手つきだ


「あわてなくていいんじゃないの?」


 バスキア公の馬車はスプリングが着いているっぽかったし、東京の技術を応用して馬車の改良も部分的には進んではいるみたいだけど。

 この駅馬車はそんなものはついてないから相変わらず石畳の継ぎ目の段差を超えるたびに馬車が下から突き上げられるように揺れる。

 もう少し落ち着いてから話をしたいんだけど。


「いえ、スミト卿から直接教えを授かれる機会は今後あるかはわかりませんから」


 エジット君はこの揺れはあまり気にならないらしい。

 

「随分熱心なのね」


 都笠さんが銃の整備、というか弾を数えたり、銃の動作を確認ながら言う。

 兵器工廠アーセナルの中に入れておくと弾も復旧するらしいけど、結構時間がかかるらしい。

 先日の旧市街の戦いでほぼ全弾撃ち尽くしたって言っていたから、残弾の確認をしておきたいってことだろう。 


「もちろんですよ!」


 相変わらず元気いっぱいの口調でエジット君が言う。


「僕にとっては二度とない機会なんです!

がんばりますから、よろしくお願いします!」


 まあラジカセの使い方は簡単だから、張り切らなくてもすぐ終わるとは思うけど。

 それに、電化製品は車と違って操作を間違っても事故が起きたりはしないから割と安心だ。


「まあわかったよ……ところで、機会って?」


 僕の質問にエジット君がちょっと口ごもった。


「……僕のお父さんとお母さんはニーム村って所で麦を作って、あと小さな商店をやってるんです。御領主様はクレルモン様です

スミト卿、ご存知ですか」

「いや……ごめん、知らない」


 ガルフブルグではパレアとラポルテ村の二か所を行き来しているだけだからそれ以外のところは本当に全くわからない。

 クレルモン様っていうのは多分バスキア公家の旗下の貴族とかだろうか。


 ガルフブルグの地図を見たこともあるんだけど、当たり前の話だけどまったく馴染みのない場所の地図だし、見ても正直言って何が何だかわからなかった。

 いずれは旅行をしてみたい気がするけど、鉄道も飛行機もないから簡単じゃなさそうだ。

 

「……僕は探索者になりたかったんです。格好いいスロット武器を持って、スミト卿やスズ卿のように龍と勇敢に戦うような。

スロット武器は斧槍ハルバードにするつもりだったんですよ」


 エジット君が話を続ける。

 戦いは正直言って興奮するというか高揚感もあるけど、魔獣と戦う怖さはいつまでも消えるわけじゃない。

 それにアーロンさんの話によれば探索者の仕事も減ってるって話だし。そんな格好いいもんじゃないと思うけど、英雄物語を聞いて憧れるなんてよくある話かな。


「でも、僕のスロットは特殊だけの単独スロットシングルスでした。スキルもたいして役に立つものもなくて……

お兄ちゃんの4人はみんなスロットはなかったんですけど……」


 そう言ってエジット君が顔を伏せた。

 確率的にはスロット持ちは5人に一人、探索者になれるレベルの複数のスロット持ちは200人に一人レベルだから、英雄物語にあこがれても実際にそうなれる人はほとんどいないだろう。

 

「……探索者になってやるんだって言ってたけど、全然そんなの無理で。皆にも笑われて。

もうずっとニーム村で生きていくしかないんだって思ってました」


 ガルフブルグは、日本で地方から上京して東京で就職するのとはわけが違う。

 少し聞いたことがあるけど、ガルフブルグでは農村と都市にはかなり明確な境界があって、移り住むのは難しいらしい。だから、農村と都市での身分は固定されてしまう。

 この辺は、こういう言い方は悪いのかもしれないけど、階層的な身分社会って感じだ。いつか市民革命とかおきるんだろうか。


 パレアのような都市に住むためにはそれなりの税金を納めて市民証を貰わないといけないらしい。

 農村とかの出身者が人生を変えるなら、スロット能力を持って探索者になるとかでないと難しいんだろう


「でも、バスキア公の勅命で管理者アドミニストレーター使いを募るというお触れが来たんです。

そして、僕のスロット能力に管理者があった。夢みたいでした」 


 エジット君がまた、嬉しそうな笑顔で僕を見る。

 なんというか、純粋過ぎる目で見られると目をそらしたくなってしまうな 

 

「君みたいな人が他にもいるの?」

「はい。僕が一人目らしいですけど。

ニーム村だけじゃなくて近くの村や町でも、管理者アドミニストレーターを持つものは領主に申し出るようにと触れが出ていたって聞いてます」


 どうやら相当大掛かりに管理者アドミニストレーター使いを探しているらしい。皆にラジカセ持たせて地方を回らせるつもりかはわからないけど。

 レナさんもそうだったけど、特殊スロットだけの単独スロットシングルスでスロットを埋めずにいる人は、貴族以外の普通の人まで範囲を広げれば結構いる可能性はある。


「あのスロットシートに触れて、自分が単独スロットシングルスだって分かったときには思いもしませんでした。こんな僕が、パレアに来て、しかもバスキア大公にまでお目通りできるなんて

これもみんな、スミト卿の管理者のおかげです!」


 あいかわらず熱っぽい口調でエジット君が言う。

 僕のお陰ではないと思うけど、間接的にはそうなのかもしれない。 


「僕がこの魔導具の使い方を理解して使えるようになれば、主席楽奏士メネストレルに取り立ててもらえると約束してくださいました

そうすればパレアに家も頂けますし、兄さんや父さんたちも呼んであげれます」


 彼にとっては人生を変える大チャンスってことなのはよくわかった。

 しかし、有能なら身分は気にしないって辺りはバスキア公はなかなか懐が広いな。


「村に戻って、みんなの前で言うんです。

僕はバスキア大公様に認められて楽奏士メネストレルになったんだ、どうだ、やったぞって。

その時出来ればメリーアンも……」


 と熱く語ったところではたとエジット君が黙った。メリーアンは彼の想い人とかなんだろうか。

 みんなを見返してやりたい、とかそういうところも含めて、なんというか、若い。


「すみません、スミト卿の前でこんな……」

「いや、いいよ」


 とりあえず、熱心なのは伝わってきた。今すぐにでも教えてほしい、という雰囲気なので、諦めて教えることにした。

 再生キーだの停止キーとか言っても分からないので、なるべく言葉をかみ砕いて説明する。

 相手に分かる言葉で話す、というのも営業職の鉄則だ。まあ営業職をやってたなんてずいぶん遠い昔のような気がするけど。


 ラジオは使えないし基本的なCDの使い方だけならさほど難しくない。

 しばらくすると、自分で電源を入れて、CDを再生したり、入れ替えたりはできるようになった。


「所で……言葉まで覚えないといけないのでしょうか?」


 難し気な顔でエジット君が聞いてくる。

 管理者アドミニストレーターを何度か使ってるけど、テンションが上がっているせいなのか、疲れはまったく感じさせない。でも、未知の言葉、というか日本語を覚えるのは難儀そうだ。


 確かに、これを使う分には言葉の意味まで覚える必要はないけど。言葉の意味をきちんと理解しないで、機械的にボタンを押すだけだと、このラジカセならともかく、違うメーカーのものを使えなくなる。


「そうだよ。いろんな形のがあるからね」

「そうなんですか?なんで形を変えるんでしょうか?」


 エジット君が首をかしげる。

 ラジカセに限らず、同じ機能の物にいろんな形があるのは、日本じゃデザインも製品の大事な要素だったからなんだけど。それを言って分かってもらえるだろうか。


「剣や鎧だって見た目が違ったりするでしょ?いろんな人が格好いいと思うのを作ったのよ

だから形が違うの」


 都笠さんが助け舟を出してくれて、エジット君が納得したような顔をする。

 それからしばらくしてラポルテ村に着いて、ようやく乗り心地の悪い馬車から解放された。



 通行証を見せて門をくぐって久しぶりに渋谷に着いた。エジット君もバスキア公直筆の通行証を渡して係官の人に驚かれていた。

 ガルフブルグも悪くないんだけど。いろいろ様変わりしたとはいってもやっぱり塔の廃墟というか

東京にいる方が僕としては落ち着く。

 コンクリートの地面といつも通りに日の光を浴びて輝くスタバビルを見ると、戻ってきたなって感じがするな。


 東京はどこかで何かの工事をしていていつもどこか変わっている、という印象があったけど、それはこちらでも変わらない。

 久しぶりに来たら、スクランブルの天蓋が張り替えられて範囲も広くなって、立派なものになっていた。


 染められた紋章はオルドネス家のものだ。ここの探索はオルドネス家の仕切り、というアピールなんだろう。

 天蓋下のレイアウトも変わっていて、酒場との境界があいまいだった門の前には、今は広々としたスペースが確保されていた。荷物を運び込みやすくするためだな。

 酒場スペースは広がった天蓋の方に追いやられていたけど、椅子や机の数も増えて、調理場も増設されている。


 それに、明らかに探索者の数も増えた。

 ただ、僕らを見ておどろいたりひそひそ何か話したりしている人が目につくのはちょっと気まずいというか居心地が悪い。


 とりあえず探索者ギルドに話を通してラジカセを分けてもらうことにした。

 前と同じく、用途が分からないものや電化製品は西武渋谷店に固められてるらしい。小型のラジカセをとりあえず10台ほど拝借して段ボール箱に詰め込む。


 あんまりごっそり持って行くのも気が引けるし、まだ管理者アドミニストレーター使いもそこまで多くないみたいだから、とりあえずこの位でいいだろう。

 持って行く車にもあたりをつけた。ハンマーがごつい軍用車だから、持って行くのは豪華なミニバンにすることにした。


 

 一通り荷造りを済ませた時にはもう夕方になっていた。

 もうこの時間だと荷物を運ぶ馬車は通れるけど、普通の探索者はラポルテ村に戻ることはできない。

 探索者が門をくぐれるのは昼間の2時過ぎ位までだ。時計が無いから時間については厳密にはわからないんだけど。


 ラポルテ村からパレアまでは馬車でもなんだかんだで3時間ほどはかかるから、この時間に門をくぐってもパレアまではたどり着けない。

 夜に少人数で移動するのは危険だし、ラポルテ村には探索者用の大きな宿なんてものもないから、自由に行き来されると混乱を招くってことで、こういうことになっているんだそうだ。


 まあ急ぐ理由もないし。

 食事と宿の無料の権利はまだ残ってるから、今日はここに残る事にして、天蓋下の酒場で食事を頼む。

 

「龍殺し殿。よろしいでしょうか」


 皆で食事をしながら、機種の違いとか再生ボタンの配置とか、それぞれのCDの入れ替えの仕方をエジット君に教えていると、一人の男が声を掛けてきた。

 ギルドの係官ではなくてジェレミー公の従者の人だ。アデルさんではないけど、礼装が同じだからわかった。


「明日お時間をいただきたいのですが」

「なんでしょう?」


 とりあえず、特に予定があるわけじゃないし、急いでもどらないといけない理由があるわけでもない。

 そういえば、エジット君にラジカセの使い方を教えたのは良いけど、帰りまで付き添わなければいけないんだろうか。

 個人的にはしばらくこっちに残りたい。


「エミリオ・ティレニエンテ・オルドネス公がお会いしたいとのことです」


 どこかで聞いた名前だ……と記憶を探ってみて、思い出した。

 エミリオ・オルドネス。ジェレミ―公が言っていた名前だ。


「……それってオルドネス家の?」

「はい。オルドネス家のご当主、オルドネス大公です」




続きは明日か明後日の予定。3連投になりそうです。

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