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東京のガイドをすることになった。料金は異世界製オーダーメイド自転車。

書きあがったんで投稿します

 パレア市街地に入ったけど、とりあえず工房までは送ってあげることにした。


「すみません、ここまでしていただいて」

「いや、気持ちはわかるからいいよ」


 僕の言葉にベルトラン少年が不思議そうな顔をする

 元自転車乗りとして経験があるけど、僕も自転車がパンクして押して帰ったことがある。

 この、速く走る乗り物を押してゆっくり歩かざるを得ない、という状況は、やってみるとわかるけど気が滅入る。パンクしてなければ5分で行ける道を20分かけて歩くのは精神的にしんどい。


 パレアの旧市街に入るころには日が傾き、もう夕方になっていた。時刻を告げる鐘が聞こえてくる。

 ベルトラン少年のナビでたどり着いたところは旧市街のはずれの、サンヴェルナールの夕焼け亭からは結構離れている場所だった。

 広い扉と大きめの煙突を備えた建物が多い。あんまり僕等には縁のない場所だから初めてくる地区だけど、工場街みたいな感じだろうか。

 

 道がサンヴェルナールの夕焼け亭の近くよりかなり広めだ。大きな荷物とかを運ぶことがあるからかもしれない。

 その道を仕事を終えたって感じの人たちが行き交い、酒場の前にはテーブルが並べられ賑やかな食事が始まっていた。

 

「あ、あそこです。あの丸い看板のかかっているところ」


 ベルトラン少年が言って、セリエが馬車を止める。

 立ち並ぶ工房の建物のなかでもちんまりとした、3階建ての縦に細長いレンガ造りの工房だ。

 丸い木の看板がかかっているだけで飾り気がない。他の建物と同じく長い煙突が伸びている。


「ここが僕らの工房です、僕のっていうかシャーリーのですけど」

「シャーリー?」


「僕の幼馴染です。

ここはもともとはシャーリーのお父さんの工房で、お父さんが亡くなった後、僕とシャーリーで工房を経営してるんですよ。

シャーリーが設計担当、僕が制作と実験担当です」


 ベルトラン少年が自転車を馬車から降ろし、大きく重たげな観音開きのドアを開けた。


「ただいま、シャル」


 ランプの明かりと窓から差し込む夕暮れの赤い光だけで薄暗い。外からの印象より奥行きがあって広い部屋。部屋、というよりガレージみたいな感じだ。

 奥には鍛冶道具らしき工具やかまど、組みかけの自転車のフレームが見える。手間にはカウンターとテーブルがあってそこで一人の女の子が覆いかぶさるように本を読んでいた。


「おかえりなさい。遅かったね。心配したのよ」


 ベルトラン少年の声を聞いて、本を読んでいた女の子が立ち上がった。

 ベルトラン少年と似た感じの跳ねるような赤茶けた色の癖っ毛を後ろで髪を短く束ねている。背が低くて華奢な感じであまり職人て感じには見えない。

 質素な感じのワンピースに作業用っぽいエプロンをしている。


「ごめん、車輪にトラブルが出てさ、親切な探索者の人にここまで送ってもらったんだ」

「え、大丈夫だった?」


「大丈夫。シャルの設計には何の問題もなかったよ。僕の乗り方が悪かったみたいだ」

「ところで、ベル君。お客様がおられるの?」


 シャーリーが机に手を添えてゆっくり立ち上がる。


「シャル、座ってて。

あ、皆さん、この子がシャーリー、僕の……えっと、相棒でこの工房の設計担当です。

この二輪鉄馬もこの子が設計したんですよ」


「はじめまして。シャーリー・マルカです。ベル君、じゃなくてベルトランがお世話になりました」


 ぺこりと頭を下げてくれる。礼儀正しいな。


「今お茶を用意しますね」


 シャルちゃんがなんとも危なっかしい足取りで階段の方にいこうとして、ベル君が止めた。


「僕がやるから座ってて。スミトさんたちも散らかってて申し訳ないんですけど」


 シャルちゃんがおぼつかない手つきで机の上の紙束をファイルに綴じなおして片付ける。

 ファイルは日本では珍しくないリングファイルだけど、カバーが革でできていて金属の補強が入っている。日本製じゃない。

 文房具はすでにガルフブルグでの現地生産がすでに進んでいるらしい。


 たしかに、電気回路とかを使ったようなものはともかく、工具とか文具とかは割と簡単にこちらでもまねができるものもある。

 実際サンヴェルナールの夕焼け亭の厨房には地球のものをベースにしてこちらで生産されたっぽい調理器具が結構ある。皮むき器とか持ち手が取り外せるフライパンとかは便利そうだ。


「……あなた目が悪いの?」


 都笠さんが聞く。


「目ですか?……はい。段々見えにくくなっていて……」

 

 シャルちゃんが悲し気にうつむく。


「魔法の治療も受けたんですけど……このままじゃ設計もできなくてベル君に迷惑かけてしまいそうで……」


「ああ、そうなんだ。じゃあ、役に立てるかも……」

「何がです?」

 

 東京から眼鏡を持ってはきたものの、販売ルートがなくて宿の部屋においてあるだけだ。

 リチャードと販売ルートを考えてみたものの、今のところパッとしていない。リチャードがいくつか試供品的なものを商人に渡してはいるらしいけど、どうも反応は芳しくないらしい。


 眼鏡を必要としていて、かつ買える財力がある人との渡りをつけるってのは案外大変だ。しかもガルフブルグの人からすれば未知の道具だし。

 でも、この子には使えそうだ。とりあえず部屋に眠らせておくよりは使ってもらえる方がいい。どうせもとはタダだし。

  

「セリエ、宿に戻って僕の部屋に置いてある眼鏡の箱、持ってきてくれる?分かるよね」

「はい、勿論。ではしばらくお待ちください」


 セリエが出ていった。



 ベル君が出してくれたお茶を飲みながら待っていると、暫くしてセリエが戻ってきた。手には段ボールの箱を抱えている。


「これでよろしいでしょうか?」

「うん、OK。ありがとう」


 箱の中には眼鏡が、ケースに入ったまま30個ほど入れてある。

 適当に持ち込んだから合うのがあるかはわからないけど。とりあえずいくつかケースから出して机に並べてみる。


「順番にかけてみて。こんな感じで」


 眼鏡なんて初めて見るだろうから一つ目は僕がかけてあげる。

 症状は分からない上に、僕は専門家じゃないからどの眼鏡が合うのかまでは分からない。とりあえず全部かけてもらっていこう。

 シャーリーがおっかなびっくりという感じで一つづつ眼鏡をかけていく。


「あっ」


 5個目くらいで驚いたような声を上げた


「どうしたの、シャーリー、痛いとか?」


 べル君が心配げに声を掛ける


「違うわ、そんなのじゃないの、ベル君」

「じゃあ……」


「びっくりしただけ。すごいよ、これ」


 ツルが太めでカラフルなラインが入った女性ものの眼鏡をかけたシャーリーが周りを見回す。なかなか似合ってる。異世界メガネっ子第一号だな、


「もしかして……見えるの?シャル?」

「うん。ベル君、ベル君の顔がよく見えるよ……すごく大人っぽくなったね」


 シャーリーがベル君をまっすぐに見つめて言う。なんか恋人同時の言い合うような口調で、ベル君の顔が真っ赤に染まる。


「な、な、な、何を言ってるんだよ、シャル」

「ううん、ほんとだよ。こんなにはっきり見えるの……何年ぶりだろう。うれしいな」


 じっと見つめ合いながら言う。聞き様によっては愛の告白にも聞こえるんだけど、シャルちゃんにはそういうつもりはないらしい。

 ベル君の顔が赤いのには気づいてはいないようだ、鈍感天然少女なのか、それともランプの明かりが暗いからなのか。


「すごいですね、スミトさん。この眼鏡っていうの。またものが見える日が来るなんて思いませんでした。

悪魔の幕をかけられてからこんな日が来るなんて」


「とりあえず、あなたね。さっきみたいに暗いところで顔を近づけて本を読むのはやめなさい」


 都笠さんが言う。


「あんな風に暗いところで細かいものとか読んだらそりゃ目が悪くなるにきまってるわ。

ランプの明かりで読むのもダメ。昼の間だけにしな。

そのメガネだってもっと目が悪くなれば効かなくなるわよ」


「そうなんですか?」

「そうなの。それは魔法のアイテムとかじゃなくて、あくまで道具なのよ」


「え?そうなんですか?じゃあ僕等にも作れるのかな?スミトさん、どうなんでしょう?」


 道具、という言葉に反応してベル君が聞いてくる。

 リチャードの話によると眼鏡はとかされてガラスの材料にされてるらしい。

 ガラスを作る技術があれば不可能ではない気もする。ガラスを軽く透明に作らなければいけないからハードルは高そうだけど。


「……できるんじゃない、多分」


「よし。二輪鉄馬が仕上がったら次はこれを作ってみます。となればまずはどこかのガラス工房と協力しないと」


 ベル君がぶつぶつと独り言を言い始める。なんというかエネルギーがあるというか夢いっぱいって感じだ。


「そうだ。もしよかったら夕飯食べていかれませんか?

大したものは出せませんけど今日のお礼をさせてください。それにまだお話ししたいですし」


「どうする?」


「せっかくだからご相伴にあずかってもいいんじゃない?」

「私はご主人様の仰せに従います」


 ユーカとシャルちゃんは年が近いせいか、僕とベル君が話してるうちになんとなく打ち解けている。

 多分年齢は少しユーカの方が下だけど、探索者をやってるってのは興味津々のようだ。まあいいか。


「じゃあごちそうになるよ」



 食事はシチューのように煮た野菜に、少なめの塩漬け肉を焼いたもの。それに硬いパンだった。たぶん肉は貴重品なんだろうと思う。

 すごいごちそうとかではなく、なんというか塩とトマトのような香味野菜のシンプルな味付けなんだけど。じっくり火を入れたって感じで柔らかく煮込まれた野菜が優しい味で美味しい。


 渋谷に居るときはスクランブル交差点の食堂ばかりだったし、こっちにきてからはサンヴェルナールの夕焼け亭で食べているけど、これってなんというか外食続き状態に近い。こういうのがたぶんガルフブルグの一般的な晩御飯なんだろう。

 シチューにパンを浸して食べていると、シャルちゃんが僕の顔をじっと見てきた。


「どうかした?」


「……犬の獣人と金色の髪の女の子を従えた黒髪の放浪願望者ワンダラー……スミトさん、あなた、もしかして塔の廃墟の宝石狩人ジュエルハンターですか?」

「え?スミトさん、そうなんですか?」


「なにそれ?」

「パレアでは有名なんですけど、スズさん、ご存じないですか?

塔の廃墟で二人の奴隷を貴族から救うために、単身で魔獣と戦いたくさんの宝石を集めた探索者の話ですけど」


「へえすごいじゃない、風戸君。まるでヒーローね」

「勘弁してくれって、ホント。それに僕一人じゃないよ」


「ああ、この間会ったアーロンさん、だっけ、あの格好いいオジサマ達のこと?」


 都笠さんは先日サンヴェルナールの夕焼け亭でアーロンさん達と顔を合わせている。しかしオジサマっていわれるほど年は離れてないと思うけど。

 ただ、この話はなんかいろいろ気恥しくて続けてほしくない話題だ。


「まあそれはさておいて、自転車、じゃなくて二輪鉄馬か。作るなら一つ良いアイディアがあるよ」

「どんなのですか?」


 僕の言葉にシャルちゃんが食いついてくる。この辺は設計担当なだけあるな。とりあえず話題を逸らせた。


「二輪鉄馬で一番複雑な場所の一つは後輪のギアなんだ。わかるよね」

「はい。あそこだけはどうしてもうまく作れないんです」


 さっきの自転車を見ても、後輪ギアだけは東京の自転車の流用品だった。

 あそこをシンプルにできれば多分自転車作れると思う。


「あそこを固定ギア式にすれば作れるんじゃないかな」

「なにそれ?」


 都笠さんが聞いてくる。


「あんまり一般的じゃないけど、競輪選手が使うような自転車で、後輪とギアが直結してる自転車があるんだよ。

ママチャリより構造がシンプルなんだ。後ろにペダルをこぐと後ろに進むんだよ」

「へえ。一輪車みたいなもん?」


「まあ、そうかもね」


 普通のママチャリとかであるような、ペダルを踏まなくてもタイヤが止まらず回り続けるのは後輪のフリーギアというものの機能だ。

 それをこっちで再現するのは至難の業だけど、固定ギアならおそらくこの時代でも再現可能な気がする。フレームやタイヤまで概ね作れたのなら作れるんじゃなかろうか。


 普通の自転車と比べて癖があるから扱いやすいとはいいがたいけど、地球でも初期の自転車は固定ギアだったはずだし、慣れればなんとかなるだろう。


「よくご存じですね……噂ではスミトさんは塔の廃墟の人だっていわれてますけど本当なんですか?」

「それはノーコメント。

一度塔の廃墟に行って見本をとってくるよ。見本があれば作れるんでしょ?」


「え?塔の廃墟に行かれるんですか?」

「そのつもり。多分探せば見本が残ってると思う」


 口で説明するより実物を見る方が速いだろう。それを聞いたシャルちゃんとベル君が顔を見合わせた。


「お願いです!」

「私たちも連れてってください」


 2人がそろって頭を下げる。


「あー、それはちょっと……」

「いけませんか?」


「実物を取ってきてあげるからさ、それでいいでしょ?」


 少しは安全なエリアが広がったとはいえど、塔の廃墟はまだ魔獣が出る危険地帯で、探索者の領域だ。あまり子供を連れていきたい場所じゃないし、物見遊山で行く場所でもない。


「僕たち、どうしても塔の廃墟が見たいんです」

「ベル君……」


 シャルちゃんがベル君の何か耳打ちする


「そうですね、スミトさんは探索者ですものね。お願いなんて失礼でした」


 そういうことをいいたいんじゃなくて危険だっていいたいんだけど。


「スミトさん。探索者のあなたに僕から依頼します。

僕らを塔の廃墟に連れて行ってください。報酬もお支払いします」


 突然の仕事の依頼だ。 

 そういえば、この世界に来てした仕事は、表参道での宝石集めと、魔獣狩り。あとはギルドから受けた新宿の封緘シール設置くらい。まともに報酬を貰った依頼は一件しかない……なんかこうしてみると一獲千金してあとは怠けているかのようだ。

  

 考えているうちに、奥からシャーリーが頑丈なつくりの木の箱を持ってくる。

 鍵を開けると中には何枚かの割符が入っていた。


「これで足りるかわからないんですけど。お願いします」


 シャルちゃんが机の上に割符を並べる。金庫か、これは。

 そもそもこの世界で探索者が依頼を受けるときの相場は分からないんだけど。それ以上に、並べられた割符を見ると、なんか小学生がなけなしのおこずかいをはたいたって感じに見えてしまって、一瞬気が引ける。


 別に今はそこまで財政的に逼迫していないし、ガルフブルグでは宿と食事はサンヴェルナールの夕焼け亭でタダで食べさせてもらってるから生活費の心配はない。だからお金じゃないんだよな。連れて行くだけならまあいいよ、とも思う。


 でも。タダでいいよと言おうとしたけど、ベル少年とシャーリーの真剣な顔を見ると、そういうことを言うのは失礼に思えた。

 彼らは一人前の職人で工房の経営者なんだ。見た目は15歳くらいで、僕の感覚だと子供だけど。

 彼らには彼らの矜持があって、一人のプロとして、僕らに正式な依頼をしてきているんだ。そんな彼らに、タダでいいよ、なんていうのは失礼かもしれない。


「いいよ。請ける。ただお金はいいや。代わりに僕の頼みを聞いてくれるかな」

「なんでしょうか」


「自転車が完成したら、僕らにも作ってほしい。これでどうかな?」

「えっ?そんなのでいいんですか?お金は?」


「いいよ」


 怪訝そうな表情で二人が顔を見合わせる。


「それは……でも」

「いや、別にいいんだ。

それより、一応言っておくけど、わかってる?塔の廃墟は魔獣も出る。危険もあるけど……」


「わかってます」

「はい」


 2人ともはっきりした口調で答える。

 まあそこまで覚悟できてるならいいか。よほど凶悪な魔獣と、例えばデュラハンのようなのと遭遇しない限りなんとか守り切れるだろう。

 ただ……僕が行こうとしている自転車屋は原宿なんだよなぁ。それが少し嫌な感じではあるけど。


「じゃあ旅支度だけはしておいて。いつから行く?」


「明日にでも!いいよね、シャル」

「うん」


 なんか待ちかねた遠足に行く前の子供のような反応だ。

 ただ明日はさすがに無理だろう。ヴァレンさんにも一言くらいは言わないといけないだろうし。


「明日は急すぎ。明後日にしよう。

明後日の朝にサンヴェルナールの夕焼け亭に着てくれるかな?広場の近くの店だけど知ってる?」

「知ってます。最近よく聞く、音楽が聴ける酒場ですよね」


 説明の手間が省けてありがたい。


「そう。じゃあ明後日来てね」


「はい!」

「ありがとうございます」


 2人が嬉しそうに返事をしてくれた。



 食事を頂いて夜の鐘がなる頃にお暇した。時計がないから正確な時間は分からないけど、僕の中ではこの夜の鐘は9時の鐘という認識になっている。


 日は完全に落ちて、空には地球よりかなり大きな月が浮かんでいる。道の街灯にも明かりがともっていて、わりと明るい。

 遠くから賑やかな宴の声が聞こえてくるくらいで割と静かだ。この辺は夜は早く寝てしまうのかもしれない。馬車の車輪が石畳と触れる音だけがする。

 ユーカは疲れたのか、僕の正面に座っている都笠さんに寄りかかって寝てしまっていた。


「風戸君、気前いいわね。というか格好良かったよ」


 都笠さんがユーカの髪をなでながら褒めてくれる。

 でも実は、地球でプロに自転車のフレームをオーダーメイドしたらフレームだけでたぶん20万以上。装備品をつければ30万円は軽くオーバーすることも珍しくない。


 探索者が危険地帯で2日ほど専属で護衛するっていうのの報酬が30万円で妥当かはわからないけど、気分的には元が取れてるのだ。

 それに大学時代に自転車好きだったから異世界の自転車がどうなるのか見てみたいってのもある。


「いや、妥当な価格なんだな、これが」

「そうなの?」


「そういうこと」


 都笠さんが不思議そうな顔をする。


「そういえば都笠さんはどうする?」


 あくまでこの依頼は僕が受けたものだ。セリエやユーカはともかく、都笠さんに強制はできない。

 魔獣との戦いになる可能性もあるから来てくれた方がありがたいけど。


「そりゃ風戸君には世話になりっぱなしだもん。もちろん手伝わせてもらうわよ」


 当たり前、と言わんばかりに間髪入れずに返事が返ってきた。


「ありがとう。じゃあよろしく」





雪野宮投手、3連投を決意。

ということで、明日にでももう一話投稿します(予定)

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