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ケージ:エスケープ  作者: 猫だるま
私立城南学園編
4/8

カマキリの巣、二階堂の時間

皆さん、元気ですか?


私は割りと普通です。


良いこともなく、悪いこともなく、という日々を過ごしていました。


まぁ、平和が一番っすよ。


最近、なろうの上位の方々の作品の大半を読み終わり、思ったのが「感想が多い。面白いから当たり前か」でしたね。


マジで、あの才能がほしいですよぉ。


いつか、あの場所にいきたいです。


夢を見るだけならいいですよね。

 「片桐さんッ!!」

 工具室付近にいたワニと、外から侵入してきたと思われる人面犬数匹を一行は相手にしていた。

 そんな中、遊雨と片桐はワニと対峠している。

「任せろッ!!」

 ワニの尻尾の攻撃を片桐が盾で防ぐ。その隙に、遊雨が正面に回り込んで右の長剣を喉に刺し、左の長剣でワニの打撃を防御する。

 喉に刺した長剣を抜いて遊雨が下がると、後方から一本の矢がワニの右目に深く刺さり、止めの一撃となった。

 矢を放った翔彩は、すぐに弓を構え直して紗千の付近にいる人面犬に、矢を放つ。

 人面犬の額に矢が刺さり、翔彩は一撃で絶命させた。

 綾太と安藤が残りの人面犬を片づけることで、工具室への通路はようやく安全になった。

「谷原、俺たち息ピッタリだったぞ」

「そうでしたね。片桐さんが、俺の動きに的確に合わせてくれるので、殺りやすかったです。なんか、スポーツやっていたんですか?」

「中学は柔道で、高校ではラグビーやっていた。そのせいか、盾で防ぐのは得意みたいだぜ」

 一戦をともにくぐり抜けた二人は、楽しそうに話した。

 実際、遊雨と片桐は初めてともに戦ったというのに、一度も乱れることはなかった。

 そんな男二人を見ながら、安藤と紗千が話す。

「………はぁ」

「羨ましいの? 水戸野ちゃん可愛い」

 ため息を吐いた紗千を安藤が、からかった。

 それに、すぐさま紗千が反論する。

「可愛くないわ。そもそも、私はクール系アイドルだったし」

「なら、可愛さでは私が勝ったね」

「静音さんも、可愛いって部類じゃない気がするけど」

「それって、男勝りってことッ!!」

「別にそう意味じゃないわよ」

 女子二人も仲がよくなってきた?ところで、工具室の中を確認しに行っていた翔彩と綾太が出てきた。

「問題ないみたいです」

「よし。なら、入って作戦決めるか」

 一行は工具室へと入ると、カギを閉めてそれぞれイスに座ってぐったりとする。

 一度の戦闘でもかなりの体力を消費するというのに、全員いつ化け物が襲ってくるか分からない緊張感と多数の戦闘でかなり疲労している。

 遊雨が15ポイントで食事セットを交換すると、七人の前にコンビニで売っているようなパンとおにぎりと飲み物が出現した。

 それを見た全員が、遊雨を見る。

「まぁ、俺からのプレゼントってことで。食べないと、この先無理だからな」

「谷原、オマエは本当にいい奴だ」

「いただくわね、遊雨」

「僕もお腹減っていたんだ」

「喉乾いていたから、丁度よかったぁ」

「ありがとうございます、谷原先輩」

「い、いただきます」

 皆それぞれ言ってから、目の前の飲み物と食べ物を口に入れていく。

 疲労した体に、遊雨の提供した食事セットは効果抜群だった。

 一通り食べてから、遊雨が皆に話す。

「カマキリの件だが、手榴弾で一気に片づけようと思う」

「投げてドカーンって感じだね。まぁ、その方が楽でいいか。谷原に賛成」

「確実に仕留めるなら結構接近しないとキツイよな。手榴弾は、一個400ポイントだろ? 無駄に終わったら最悪だ」

「片桐さんの言う通り、巨大カマキリにかなり接近する必要がある」

 そう言って、遊雨はポイントを使って手榴弾一個を手に入れる。

 これで、残り215ポイントとなった。

 失敗すれば払った400が無駄になる。

「小型のカマキリはどうするんだ? 僕が見た感じ五十体はいたけど」

「それは普通に倒すしかないわ」

「ま、雑魚に手榴弾使うわけにもいかないからな。だが、突破するのは厳しいだろうな」

 片桐は言い終えると、残っていたおにぎりを口に放り込み飲み物を飲み干して、手を合わせて「ごちそうさまでした」と言って、食べ終えた。

 皆が悩んでいると、二階堂が恐る恐る手を上げる。

「あの、いいですか?」

「なんだ、二階堂?」

 片桐が尋ねると、彼女は案を出す。

「体育館を爆破するのは、どうですか?」

「「「「え?」」」

 皆、同時に二階堂を見ながら言った。

 見られた二階堂は頬を赤くしながら「そ、そんな見ないでください………恥ずかしいですよ」と言っている。

 大人しそうな人だと思っていた六人は、驚愕の表情を浮かべている。

「ち、ちなみにどうやって爆破するつもりですか?」

 遊雨が尋ねると、二階堂は頬赤らめながら上目遣いで言う。

「粉塵爆破……です」


「「「(ふ、粉塵爆破ッ!!)」」」


 二階堂萌という人物に抱いていた皆のイメージが、さっきの一言で崩れ去った。

 そんな二階堂は、恥ずかしそうに説明も加える。

「あ、どうやってやるかというとね。工具室には木の粉を大きな袋に入れて取ってあるの。多分一杯あるからそれでできるかも………あと、できればやる前に体育館の床にガソリンを撒くと効果的、です」

「二階堂先輩って、テロリスト?」

「ち、違うよ、安藤さん。私は、爆発とゾンビマニアよ」


「「「(もう、この人が分からない)」」」


 六人が同じことを思った。

 遊雨と片桐は額に手を当てて、紗千と翔彩と綾太は苦笑いで、安藤は「もう尊敬の域」と言っている。

「じ、実際上手くいくものなのか?」

 片桐が不安を口に出すと、二階堂が追加の説明を言う。

「誰かが敵の注意を引いている隙に、体育館の上に登って、カマキリが開けた穴から木の粉の袋を落とせば、大丈夫。ガソリンは私が撒くから問題ないよ」

「問題ある気がしますけど、身体強化されている今の自分たちなら平気だと思います」

 綾太が真面目に答えると、一同その案でいこうか真剣に考える。

 しばらくして、遊雨が言う。

「二階堂先輩、その粉塵爆破なら一網打尽にできますか?」

「え、えっと………威力としては十分だと思う。谷原君の言った手榴弾を使えば、爆発させるときの火も安全にできるだろうし、私の脳内シミュレーション通りにいくならナイスな爆発が見られるわ」

 キラキラした目とともにガッツポーズまでして言い切った。

 この時点で、二階堂の以前のキャラが戻ってくることはなくなった。

「そうですか(ナイスな爆発って、この人の本来のキャラ怖すぎる)」

「とにかく、その案でやってみようぜ。安全かどうか置いておいて、確実に仕留められるなら俺たちとしても好都合だろ」

「私もそれでいいと思う」

「はぁ………それでいきましょう」

「僕も、一応賛成」

 こうして、二階堂の意外な一面が明らかになって、衝撃的な作戦も決まった。


 

 /////


 

「これで、完璧………ふふふふふふ」

 魔女のような笑みで言った二階堂は、用意を終えて満足そうだった。

 そこには、木粉が入った大きな袋が五つと、飲み物で空になったペットボトル六本に入った工具室の機械のガソリンと、遊雨が工具室に一人できたときに見つけたガス式の釘打ち機である。それも、木の板をノコギリで丁度いいところで切って、ガムテープで巻いたりして、安定した射撃ができるように改良されている。

 この光景を見て、六人は〝二階堂=戦えない人〟という評価を撤回した。

「うふふふふ、これでようやく私も戦場に」

「二階堂、本当は戦えたのか?」

「え? 私って銃とかじゃないと戦えない子だから」

「そ、そうか」

 片桐は、苦笑いするしかない。

 そんな同年代の男子生徒の反応を気にすることなく、二階堂は持っていた手さげバックにペットボトルと呼びの釘を入れて、釘打ち機を持った。

 残りの翔彩以外のメンバーは、木粉の入った袋を持つ。

 だが、五人の持った袋には違いがある。

 安藤と紗千の方はきつく縛ってあるのに対して、遊雨たち三人の袋はねじってあるだけである。

 これは、上から落とす係りが遊雨たちで、下から目標に投げる係りが安藤たちという役割が関係している。

「さぁ、戦場に行きましょう」

 もはや、最初の恥じらいすらなく二階堂が工具室から出る。

 そんな彼女の豹変に慣れない六人は、戸惑いの表情でついていく。

 体育館に通じる廊下のドアを開けると、人面犬が飛びかかってきた。

 しかし、瞬時に二階堂が釘打ち機で射って倒す。

 そのまま近辺に寄ってきた人面犬を次々と射撃していく。

「僕の出番が取られそうだよ。全く」

 そう愚痴って、狩人の翔彩は矢で巨大ハチを射抜く。

 射撃担当となった二階堂と翔彩は、一回も外すことなく化け物たちを倒していった。

 閉められている体育館の入口が見えてくると、一行は二手に分かれた。

 遊雨と片桐と綾太の三人は、登れそうな場所を探しに体育館を回る。残りは、ドアから体育館に侵入して敵を引きつける。

「谷原、コレは登れそうにないぞ」

「そうですね。この高さで、足場もないとなると厳しいですよ」

 男子三人は、人面犬やブタと極力戦闘しないようにしながら、登れそうな場所を探していた。

 だが、体育館の構造上の問題で登れそうにない。

「片桐さん、綾太、一つ提案いいですか?」

「なんだ?」「なんですか?」

「あのプテラノドン、捕まえた人間を体育館の屋根まで運んでいるんです」

「谷原先輩、言いたいこと分かりました。けど、どこでそれを」

「二階の窓から外を見たとき、運ばれていくのを見たのさ。で、どうします?」

 上空から襲ってくるプテラノドンを避けつつ、遊雨は襲ってきた人面犬を斬る。

 徐々に集まってくる化け物の数が増え始めており、三人では対応しきれなくなっていた。

 片桐は、吐き捨てるように言う。

「乗ってやるよッ!! ちくしょうッ!!」

「自分も乗ります」

「なら、アイツに運んでもらいますか」

 襲ってきたプテラノドンをわざと回避せずに、遊雨は捕まって空を飛ぶ。

 同じように片桐と綾太も捕まって、プテラノドンに運ばれる。

「高すぎるぞッ!!」

 プテラノドンとの楽しい飛行タイムが始まって早々に、片桐が涙目で訴えた。

「片桐先輩って、高所恐怖症ですか?」

「おい、小西。それを言うなッ!! 余計怖くなるだろッ!!!」

「そろそろ、目的地だ」

 屋根の上までくると、遊雨は剣でプテラノドン腹を刺して落ちた。

 だが、着地に失敗して尻を強打し、危うく屋根から落下しようになってしまった。

 片桐と綾太も同様に落ちて、なんとか屋根にたどり着いた。

 飛べなくなったプテラノドンは全て、屋根に落ちてから転がって地面に落下した。

 楽しくなかった空の旅を終えた三人は、なんとか木粉の入った袋を持って目的地にやってきた。

「はぁ…はぁ……粉を()くところだったぜ」

 大粒の汗をかきながら、片桐が言った。

 綾太は着地時に足が痺れたようで、効果があるか分からないが足を擦っている。

「アレが穴、か」

 屋根に空いた穴を見て、遊雨は呟いた。

 三人で穴の近くまでいくと、下には大きなカマキリが鎌を振るっていた。その近くに、子供のカマキリの姿も確認できた。

 予定では、下から合図があるまでは待機していなければならない。

「合図こないな」

「まだ、準備できていないからですよ」

「大人しく待つしかないか」

「なぁ、コレって俺たちどうやって下りる予定だ?」

「「………」」

「なんか言えよ」

 幸いなのか、プテラノドンたちは別の獲物へと向かったらしく一匹も遊雨たちの近くにいない。また、他の化け物はこの高さまではやってこないようで、今は安全地帯となっている。

「ココから地面に着地できると思うか?」

「無理ですよ。だから、体育館に通じる通路の屋根に飛び下りてから、地面に下りないと死にますよ」

「黒騎士が職の片桐さんならいけそうな気もしますけど」

「谷原先輩、それなら騎士の僕と身体強化は変わりませんよ」

「いや、元々のスペックの問題が関わってくる。無理だろうが」

 そんな話を男子三人はしながら、合図を待つ。

 すると、体育館から大声が聞こえる。


「ショウタァァァァァァァイムッ!!!!」


 二階堂の歓喜の合図が聞こえた三人は、なぜこの合図なのだろうと思いつつ一斉に三つの袋を落とした。

 すると、カマキリに直撃して木粉が一気に舞い上がった。

 それと同時に、安全ピンが抜かれた手榴弾が穴から投下される。

「逃げるぞッ!!」

 片桐がそう言うと、三人は全力で走って通路の屋根へと飛び下りた。


 

 ドッカアアアアアアアァァァァァァァンンン


 

 という爆発音とともに、体育館が大爆発した。

 屋根は吹き飛び、窓ガラスは砕け散って、中にいた巨大カマキリと子供のカマキリは木っ端微塵になった。

 凄まじい爆発音は、正反対の場所にある部室棟まで届いた。

 体育館のドアが吹き飛んで爆炎が外に漏れだし、ドアの付近にいた人面犬などが焼け死んだ。

 屋根に着地した遊雨たちだったが、衝撃で吹き飛ばされて地面に落ちた。

 全てが終わった体育館からは、黒煙が上がっている。

 これを提案した二階堂とはというと、

「シミュレーション通りのナイスな大・爆・発だよッ!!!」

 かなり興奮しながら、黒煙の上がっている体育館を眺めていた。

 こうして、粉塵爆破とガソリンによる体育館大爆破作戦は成功し、脱出のために倒さなければならない三体のうちの一体が、跡形もなく消えた。

 残りは、ヤギとカメレオンとなった。



 /////


 

「ぶ、無事か………谷原」

「ゲホッ! ゲホッ!! 無事じゃないです」

「自分も………酷い目に合いました」

 かなり危険な体験をした男子三人は、黒煙で汚れた体を起こして立ち上がった。

 周囲には化け物の残骸しかなく、三人も目立った外傷はなかった。

 遊雨たちは、とりあえず高等部校舎の工具室へと戻った。

 翔彩たち別グループとの合流場所を考えなかったため、彼らが行きそうな場所を選択したのである。

 三人の選択は正しく、工具室には四人がいた。

 二階堂はというと、かなり満足そうな表情をしている。

「ゆ、遊雨ッ!! 大丈夫ッ!!」

 工具室に入ってきた三人を見ると、真っ先に紗千が遊雨の元へ行ってハンカチを取り出して汚れた顔を拭く。

 その光景を見て、片桐は大きなため息を吐いて、綾太は苦笑した。

「遊雨と水戸野さんって恋人なの?」

 まるで恋人のような二人を見て、翔彩が隣に座っている安藤に尋ねた。

 彼の問いに、安藤は少し困った表情で答える。

「えっと………水戸野ちゃんの片思いかなぁ。谷原が、水戸野ちゃんのことをどう思っているかは分からないけどね。まぁ、好意的には思っていると思うよ?」

「へぇ、僕も誰かといい感じになりたいよ」

「しょ、しょしょ、翔彩くんには……その………」

 安藤が頬を赤く染め動揺しながら言おうとしていると、片桐が翔彩に声をかける。

「俺と綾太準備室で着替えてくるから、桜木も着替えるか? 血で汚れただろ」

「そうします」

 安藤が下を向いて「どうしよう。言っちゃおうかなぁ~」と一人で盛り上がっている中、翔彩は片桐と綾太と一緒に着替えに準備室へと行ってしまう。その光景を見ながら、二階堂は気づかれない安藤に同情しつつ、画面で自分のポイントを眺める。

「二階堂先輩、ありがとうございました。おかげで、カマキリを倒せましたよ」

「そ、そそそんな」

「大丈夫ですか?」

 明らかに動揺して舌が回っていない二階堂に、遊雨が心配して尋ねた。

「たた、谷原くんポポ……ポイント」

「ポイントですか?」

 そう言われてもよく分からない遊雨は、画面から自分のポイントを見た。

 画面に映った数字を見て、遊雨は笑い出す。

「クククク……アハハハハハハハハハ」

 もはや、彼には笑うことしかできない。


 『現在のポイント:5320』


 桁違いの数字だった。

 二階堂の策で行なった粉塵爆破によって倒された化け物のポイントが参加した全員か、木粉を撒くかガソリンを撒いた者に与えられた。

 遊雨の笑いは止まらない。

 ハンドガンなら五丁、ショットガンなら三丁、万能薬なら五本、ポイントで交換できる。

 これが、この世界での生存率をどれほど上げるかを彼はよく知っている。

「谷原、どうしたの?」

 いきなり笑い出した遊雨を心配して安藤が声をかけた。

「ポイント見てみろよ」

「あんまり上がってないけど?」

 それを安藤に言われて、遊雨は再度考える。

「(いや、おそらく木粉を撒いた者だけがもらえているのかもしれ………いや、それなら安藤も貰えているはずだ。なら、手榴弾を投げた奴ってことか)」

 そこまで考えて、遊雨は二階堂に尋ねる。

「二階堂先輩、手榴弾投げましたか?」

「うん。水戸野さんから貰って、保険として投げたけど」

「どうやら、この莫大なポイントは引火に関与した人だけみたいです」

「私と谷原くんだけってこと?」

「そうなります」

 そう言って、遊雨は画面の操作を始める。

 彼の目的は、武装強化。

 つまり、銃である。

 ポイント交換で、ショットガン一丁とハンドガン三丁の計4500を支払った。

 すると、テーブルの上にそれらが出現する。

「これって遊雨が出したのよね?」

「あぁ、どうやらさっきの爆発で倒した化け物のポイントが、俺と二階堂先輩にだけ入ったらしい。まぁ、全員でやったからな。皆の武力強化に使ったさ」

 そう言って、紗千にショットガンを渡して、安藤にハンドガンを一丁渡す。

「なんで私に、ショットガンなのよ。遊雨が使うべきでしょ?」

「いや、正直俺はハンドガンくらいで十分だ。接近戦の方が向いている」

「谷原とは同意見だけど、アタシは持っておきたいかな」

 そう言って安藤がホルスターを腰につけて、ハンドガンを収納する。

 紗千は、納得いかないという表情をするもショットガンの弾丸の入れ方などを確認する。それを見た安藤も、マガジンの入れ替えの練習を始めた。

 二人に銃が行き渡ると、遊雨は二階堂にも銃を渡そうとするが、彼女はすでにハンドガンを二丁交換してはしゃいでいた。

「うおッ!! 銃じゃねぇかッ!!」

「本当だ。もしかして、遊雨がポイントと交換したの?」

「あぁ、そうだ」

「谷原先輩、すごいです」

 三人はテーブルにあった二丁ハンドガンを見ながら言った。

 すると、翔彩は数が足りないことに気がつく。

「でも、足りないね」

「問題ねぇよ。俺は、射撃とか向いてないだろうからな」

 これで必然的に、綾太と翔彩に渡される。

 翔彩はハンドガンを見ながら「うわぁ、コレが本物か」とマガジンを出したりしながら興味深そうに見た。

 そんな翔彩に、ハンドガンが投げられて、彼はそれをキャッチした。

「桜木くんは私と同じ狩人だから、二丁持っておいた方がいいよ」

「ありがとうございます、二階堂先輩。確かに、騎士の綾太じゃ銃を扱う力はありませんしね」

「そうそう。銃は、狩人のものさ」

 二階堂はそう言うと、ポイントでマガジンを四つ予備で交換してポーチに入れて、ベルトにつけた。

「二階堂、オマエは銃にも詳しいのか?」

「うん。ゾンビ系の映画とかアニメって、主人公たちが銃で殺すのが多くてね。なんだろうなって、調べていたらこんなことになっていたよ。自分でもこんなキャラを出したくなかったけど、今更だよね」

「そ、そうだな(本当に今更だぜ。おまけに、本来の素顔を皆にバラしてからはよく喋るようになってよな)」

 皆がそれぞれ話しているうちに、遊雨も準備室で着替えを済ませてきた。

 遊雨が出たときには全員が武装を終えていたので、これからについて話す。

「皆、これからどうする?」

「中等部校舎に行くのはどう? あそこに、ヤギかカメレオンがいるかもしれないわ」

「水戸野さんの言う通りかもしれないね。僕らがまだ行っていないのは、部室棟と中等部校舎だけだ」

「部室棟は遠いからな。近い中等部の方がいいだろ? どうするリーダー」

「リ、リーダーって、片桐さんなに言っているんですか」

 遊雨がそう言うと彼以外が、違ったの、とでも言いたそうな表情で見る。

 予想外の皆の反応に、遊雨は戸惑う。

 すると、綾太が言う。

「谷原先輩が今まで皆をまとめていたので、当然だと思いますけど」

「確かに、谷原くんってゾンビ映画に出てくる軍人みたいだしね」

「二階堂の言っていることは知らんが、俺はリーダーだと思っていたぜ」

「まぁ、私は翔彩くんの方が向いていると思うけど、別にいいんじゃないの」

「そんなことないよ、安藤さん。遊雨はリーダーにピッタリだ」

 六人中五人が賛成したので、遊雨は紗千に視線を向ける。

 紗千はアイドルらしい可愛い笑みを浮かべながら、

「遊雨ならできるわよ」

 と言った。

 この言葉で遊雨は、リーダーになることを納得はしていないが決める。

「まぁ、俺は片桐さんがいいと思うけど、リーダーやりますよ」

 しぶしぶ言うと、六人から拍手された。

 そして、拍手が終わると全員の表情は戦に出る武士のような顔つきに変化し、遊雨を戦闘に中等部校舎へと向かう。

 リーダーも決まった一行は結束力が一層強くなり、脱出への条件である残り二体を討伐しに前へ進む。










疲れました。


今回はけっこう疲れましたよ。


色々と思考した末に、なんとか投稿することができました。


ちょっと不安な部分もありますが、そこは報告していただけれるとありがたいです。


あと、アドバイスを強く求めます!!

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