犬ではない、人面犬である
こういうのが、書きたかったので最高にうれしいです。
まぁ、軽く読んでいただければ十分ですので、見てください。
なんとか、完結までやりきります!!
犬。
犬である。
体育の授業を面倒だからサボっていた谷原遊雨は、ベンチに座りながらソイツを見ている。最初は開いていた門から侵入してしまった野良犬だろうと思ったが、犬の姿を見て考えが変わった。
確かに、彼の知るドーベルマンに酷似しているが、ソイツは違う。
顔が人間なのだ。
妖怪でいう人面犬。
遊雨が生きてきて初めて遭遇した常識から外れた化け物。
現在、彼はソイツを目が合っている。
互いを確認して数秒後、人面犬が笑みを浮かべた。
その笑みは遊雨に、相手が獲物を見つけて喜んでいるのだと伝える。
「う、嘘だ」
目の前の現実を否定しても人面犬が遊雨に向って走り出し、噛み殺そうと襲いかかってくる。そこ動きも音も夢などでは体験できないことであり、彼もそれを承知している。
飛びかかってきた相手をギリギリで避けて、無防備となった犬の腹に強烈な蹴りを入れた。蹴りを入れるまでを反射的に行なった遊雨は、蹴り飛ばされた化け物を見る。
犬は、当然のように起き上がって唸り声を出す。
会話なくとも相手が怒ったことは、遊雨も気づく。
まだ夢か現実かも怪しいところで、彼は人面犬が動くより先に襲いかかった。
「(どうせ、相手は犬だ。逃げても追いつかれる。なら、コッチからやってやる)」
遊雨が行動を起こした直後に犬も飛びかかる。
だが、化け物は知らない。
相手にしている人間が、普通とは少し違うことを。
犬が飛びかかってくることを予想していた遊雨は、最初から狙っていた首を片手で掴むことに成功する。常人にはできない芸当だが、彼は武術を習っている。それもあり、人面犬の首を掴むことに成功した。
暴れる人面犬に対して、完全に頭に血が登った遊雨はそのまま手に力を込める。
すると、数秒で人面犬は動かなくなった。
「………殺せた」
遊雨がそう言った直後、視界の端にゲームでいうメニュー画面のようなものが表示された。それが気になったが、遠くに顔の違う人面犬を見つけた遊雨は高等部校舎へと逃げ込んだ。
谷原遊雨は、この日。
五月十五日に、化け物というものに遭遇した。
一話どうしたか?
え?おもしくなかった?
いやぁ、未熟さがバレちゃいましたかね。
おもしろくなかった方も、好感をもっていくれた方も、最後まで付き合ってもらえたら泣いて画面に頭を下げます(マジ)
感想を送ってくれた方がいましたら、返信できるか不安ですができるだけ返しますので、くれるとうれしいです。
では、二話目でお会いしましょう。