表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/117

逃走2 sideS

 暗くなったジャングルを2人で歩く、風で木が揺れる音すら怖い。

「なぁフェザーはこれが終わったらどうするんだ」

「さぁサイは」

「俺は騎士を目指す」

「そ」

「そ、って聞いてきたのそっちだろう」

「なれるわけないよ。騎士になれるのは貴族の方だけ私たちスラム出身者がなれるわけない」

「なれないわけないだろう、何せナカイさんも騎士になれたんだ。あの人は他国の軍人なのに騎士になれたんだ、スラム出身の俺だってなれるさ」

「無理だよ、あの人はすごいけど他国の人だからしがらみないし。と言うかあの人最後には命令違反でしょ軍人としては」

 フェザーは何かをあきらめているようだった。だがそんなことは気にしていられない、尊敬している人を馬鹿にされているのだ、声を荒らげる。

「軍人としては悪い人かもしれないけど、あの人は自国の国民を救うために立ち上がったんだ、人としては間違ったことはしてない。あの人がいなかったらあの戦争はまだ続いて、国民はさらに苦しんでいたかもしれない。だからあれは敵前逃亡じゃない」

 そうナカイの戦闘記録最後には敵前逃亡により銃殺刑に処され死んだ。敵前逃亡だったために特進はなく少尉だったらしい。

「敵前逃亡じゃないって」

「あれは反乱軍のほうによって裁かれたものだし、正規軍なら違っていたはずだ。だからあの人を悪く言うな」

『悪く言うなはいいが動くな』

 知らない人の声、駆動音。

『こちら902ロワ、2名確保』

 こちらに手を伸ばされ捕えられてしまった。要するに基地にたどり着くことに失敗したのであった。その手の中でロワさんが話かけてきた。

『ナカイの話か』

「ええ」

『そうか』

「そういえば、ロワさんは以前はどこにいたんですか」

『機密事項だ』

「ナカイさんを知ってたりは」

『機密事項だ』

「そうですか」

 機密事項と言われてしまえば、何も聞き返すことができず。後は無言で基地へと運ばれていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ