非正規作戦5 sideS
「アレン特別学徒兵に敬礼」
「空砲構え、撃て」
「くそっ」
壁を殴る。殴る。殴る。殴る。殴る。殴る。殴る。殴る。殴る。空砲が鳴り響いたあとロワさんからアレンの遺品整理を任された、なのでアレンの部屋を片付けていたのだが怒りが襲い壁を殴っていた、何度も何度も何度も。
「サイ、あの作戦」
「なんだよ」
「いやごめんなさい」
フェザーが来たのだが冷たく当たる、ほっておいて欲しかった。誰にも今の姿を見られたくはなかった。泣いている姿を見られたくはなかった。
「くそっ、くそくそっ」
泣きながら壁を殴る。手に痛みを感じる。だが気にせず殴る。鉄の香りがしてくる、殴りすぎて手の皮が破けたのかもしれない。だが気にせず。
「うるさい」
「うるさいって言うなよ」
「消灯時間なの、全くあいつせっかくお姉ちゃんといる時間を作ろうとしてたのに罰だなんて」
「お前がうっさいんだよ」
そう言って相手も確認せずに、投げ飛ばされる。
「はぁ早く寝なさいよ私は早くお姉ちゃんのところに戻りたいの」
額には拳銃。
「しかもなに味方が1人死んだくらいで」
そんなことを話し出す。
「戦争なんだからこれくらい普通じゃない」
これが普通。仲間を失うのが普通。
「それなのにこいつこんなに騒いで」
怒りで反撃しようとするが、相手は小柄ながら立ち上がるときに動かす必要があるところに体重をかけているため動けない。
「しかも弱いくせに、無断出撃に命令捏造、全くあいつもかばわなくていいのに、と言うかあいつがかばうって決めたから私に罪があることになったのか、よしあいつを殴りにいこう」
そういうと体を動かしたようで立ち上がれるようになる、だから先程の思いのまま殴り、投げ飛ばされる。
「こいつなんなのめんどくい」
そこで気づく、彼女はロノさんだ、それがわかったところで1つ聞きたいことがある。それが口から漏れる。
「どうやれば」
「なによ」
「どうすれば仲間を失わないくらい強くなれますか」
そんな言葉が出た、これ以上仲間を失いたくはない。そんな思いから出た言葉だ。
「そんなほうほうないわよ」
「それは…………そうですね」
「それにそれくらい自分で考えなさいよ、めんどくさいわね。さってとお姉ちゃん探しにいこうか」
そう言って出ていく。ロノさんの自分で考えろと言う言葉で少し落ち着き、遺品を整理しながら考える。考える、考える。そして答えが出る。
「そうか1人で戦い続ければいいのか」




