非正規作戦3 sideS
痛いほどの無音の中を進む。無音と言っても一応の音は聞こえるのだが、それ以外の音、要は敵の機体の駆動音などは聞こえない。それによって疲れがたまっていく。無音が針のように体に突き刺さる。体力を消耗する。汗が流れ出る。
『』
無音の通信、これはフェザーからだ。更に15分経ったようだ。
「」
また無言で返信する。横にいるarmy、アレンの機体をみる、俺と同じように前に進む、中のアレンがどんな気持ちで乗っているのかわからない。ふと通信したい気持ちになる、だがそれをこらえる、その通信によって死を招くかもしれないからだ。無音の中を進む。各種計器に目を伸ばす、レーダーにも範囲を広げる。そのどれもが異常を示さない。異常を示さないのは敵がいないのか、それとも潜んでいるのか、どちらかなんて判別がつかない。そんな中でも前に進む、ここまで来たなら何かを掴まなくてはならないと。レーダーに異常はない。だが何とも言いがたい感覚に襲われる、なんというかライフルスコープで狙われているかのような、死が間近に迫っているかのような、そんな感覚だ。レーダーに異常はない。ないのだが、いる、そんな気配がする。だから警告を出そうと通信機に。
『 あっ』
横をみるそこにはarmyではなく黒い機体がいた。
その黒い機体はヒートスティックを振り切っていた。
「ふ、ざけんなーーーーーーーーーーー」
ヒートスティックを抜く、ブーストをフルパワー、隠密性、そんなことは一切考えず飛ぶ。敵もその間に姿勢を直し、こちらと向き合っていたがどうでもいい。
「バックアップ」
『………………………………』
「バックアップしろよ、くそっ」
そう叫びながら接近、敵はヒートスティックを振り下ろそうとしていたが、急制動。コックピット内で激しく揺さぶられるが、回避に成功。反撃に攻撃するがなんなくバックステップで避けられる。だから更に追う。前に飛び出す。そしてヒートスティックをぶつけ合う。ヒートスティック同士は同じぐらいの高温を発する物体なのでつばぜり合う。つばぜり合いになれば、練習機であるこちらのarmyが勝てるわけがないのだが、バックステップ後の敵と前進していた俺それにより敵がバランスを崩す、なので逆制動をかけバランスをとりマウントポジションをとる。
「死ねよ」
『待て』




