非正規作戦1 sideS
『941今回の作戦って』
「問題ない」
問題はない、アンドレアが言うには許可をとり一応見送られて出撃してきた。ナイン騎士には知らせていないと思うが、戦略担当のフランカが許可を出してくれた。けどまあ正式な作戦ではないので非正規作戦らしい。その辺りの事情は説明受けているが、アレンとフェザーには知らせてはいない、最悪の時は巻き込まれたことにするためだ。こんな学生でも命令違反している今は問題だと知ってはいるが、手柄はほしい。そのために付き合わせているのだ、責任を取らせるところまでするわけにはいかない。
『問題はあるよ、今回はこの3人だけなの』
「ああ」
それ以外は引っ張ってこれなかった、と言うか正規作戦じゃないので休息が同じ時間の人しか使えない、さらに言えば俺に人望はない。
「情報収集と言ってもばれると危険だから隠密作戦でいこう」
『当たり前だよ』
『それにこんな重い通信機背負わせて』
通信機はフェザー機に搭載している、それを踏み台にして通信しているおかげか情報の通信速度が速い。送った情報はアンドレアに送っているのだが、それの処理のせいか通信でばれないようにするためか通信は最小限だ。
「さてと敵はどこにいる」
今ある情報は敵の出現方向のみだ、追撃を恐れてレーダー範囲外で方向転換されていればわからなくなるがそうならないことを祈りながら先に進む。まだ基地からのレーダー範囲から出ていないが手に汗をかいている、来たことが失敗だったんじゃないかという不安がよぎる。まだ一応の安全圏から出ていないのに。だから息を吸う、息を吐く、気持ちを整える。再度息を吸う、息を吐く、気持ちを奮い立たせる。これで問題はない。
『そろそろレーダー範囲外』
「了解ここからが本番だ」
レーダー範囲外、要は手探りで進まなければならない場所だ。ここからが本番だ。いきなり敵が襲い掛かってくるかもしれないし何もないかもしれない。ここからが戦場だ。




