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指令室 sideN

いろいろ忙しく遅れてしまって申し訳ありません

「ふぅ」

 学生を適当に落としてきたほかは、問題なく基地へとたどり着く。基地と言っても10機の戦車とそれらの備品、輸送機1機を同時に収容できる格納庫に大型レーダー、滑走路、ついでに宿舎と司令室をフェンスで囲っただけの代物でしかないが、基地としてはまたもに使えるはずだった。

「ナイン騎士、レーダーの同期と通信機の通信確立を行ってきます」

「ああ、けどさすがに使えるだろ」

「じゃあ俺は手伝ってくるっす」

 そう言って、チバとサトウが通信機に向かう。と言ってもすぐ終わるだろう。学生の訓練のために貸し切れるほど重要性の低い2戦級の基地ではあるが、少し前いや昨日までは使われていたからだ。

「もっと後方でもいいじゃないか、まぁ訓練はしやすそうだけど」

 2戦級の基地とは最前線の基地よりは国土の内側にある基地で、有事の際は負傷者や損傷機が送られてきたり、ここから補充兵や補給物資をはこびだしたりする。それがなければあまりすることはない。有事でなければ最前線に直接物資を送れるからだ。

「ですが隊長、ここに送られることは少ないのでは」

「まぁ中継地点にしか使われないだろうけど、って口に出てた」

「出てたよ、でナカイ何の用なの」

「できればナカイって呼ばないでって誰もいないからいいか、任務がある」

「めんどくさい」

「おい」

 即座に拒否られてしまうが、それをトワがたしなめるとすぐに態度を変える。

「お姉ちゃんが言うなら、でなに」

「すがすがしいほど態度が、まぁいいけどあの時から特務少尉とかいうなんちゃって隊長だったし」

 元いた軍ではパイロットが少尉以上となっており、小隊長は大尉以上となっていたのだが、俺たちの小隊は使い捨てが前提のためだったのか、給料を下げるために特務少尉として権限を上げさせて使い潰されていた。

「それは置いておくとして出撃、対人用訓練装備を積んで学生を襲撃以上」

「了解」

「…了解」

「適当にかき乱しつつ学生の確保、問題があったら対応よろしく」

 これもある種の訓練だ、パイロットと言っても万全な状態で戦えることは少なく、機体が遠くにあり敵の索敵網を潜り抜ける必要があると思っての訓練だ。学園ではなかなかできない訓練を行っていこうと思っている。

「隊長問題とは」

「負傷して見捨てられたり、遭難していたら助けてやって」

「ナイン騎士通信確立」

「じゃよろしく」

「でナカイは」

「いろいろと報告書作ったり、各学生の適正確認して訓練決めたり、報告書作ったり、報告書作ったり…いやになってきた」

 と言うわけ、トワとソノダを送り出しチバとサトウと共に事務仕事をやり始めた。

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