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反省 sideS

「初陣お疲れさんでした、かんぱ~い」

 そう、アンドレアスが切り出す。なぜなら食堂に来たのはいいのだが、人手がなく、食べるものも缶メシのみ、飲み物の何杯も飲んでいいのが水のみと言う悲惨な状態だったため、せめて気分だけでもと言う事で盛り上げようとしたためだろう。

「「「かんぱ~い」」」

 と言うわけで、反省会が始まった。

「まぁ反省会ってわけでこいつを持ってきたぜ」

 そう言って見せてきたのは携帯端末、映されていたのは敵、の予想位置と、味方の行動、さらに通信ログなどが複合して載っている戦術マップであった。

「まぁ最低限は検閲されたが、ほぼ完ぺきだ」

 検閲とは、不適格なことが表示されていないかを確認されたと言う事であるが、軍事機密やプライベートなことなど様々あるため気にしてはいけない類のことだ。

「で」

「まぁ見るべきはお前らの連携っぷりのなさだよな」

「ストレートだな」

「まあこれを見てくれ」

 そう言って携帯端末を操作すると、9N1と9N2と書かれた二等辺三角形が表示される。これは各兵士の機体と方向を示しているもので、さらにその三角形から小さな線が出ており、これは武器の方向を意味している。そしてその映像は9N1を9N2が支援している様子が映し出されていた。

「こんな感じでナイン騎士たちは連携してるのにお前らときたら」

 そう言ってさらに操作すると941、942、943と表示された矢印が出るのだが、これはばらばらの所を攻撃している様子が映し出されていた。

「連携のれの字もないじゃねえかよ」

「うわぁばらばらだね」

「これ各個撃破の対象じゃないかよ」

「ならそう警告しろよ、それがオペレーターの仕事だろ」

「それは、そのそうなんだけどさ」

「まぁでもこれは」

 ばらばらもばらばら、味方同士で助け合わずに右往左往するだけだ。そんな中でフェザー機が1つの敵矢印を消滅させる。これで敵機撃破した意味なのだが、この敵機は9N2が攻撃済みの手負いにとどめを刺したらしい、しかも9N2は追撃をかけている途中であり、連携して倒したと言うよりも何と言うか流れ弾のような感じであった。

「ハイエナみたいだな」

「言わないで」

 だがそうとしか捕えられなかった、実際には乱戦だったから問題視はされないだろうが、手負いの獲物を横からかっさらい、利益を得るという点ではハイエナ以外の何物でもないだろう。

「けどまぁ怒ってはなかったんだよね」

「うん、むしろ褒めてくれた」

「ならよかったんじゃないかな」

「新兵だしな」

 問題にはされないが、最悪その一言でどうにかなるだろう。だが問題は見えた。

「次の戦闘まで連携がとれるようにならないとな」

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