敵 sideN
後退する。ジャミングは広範囲にされたのかいまだに雑音がするが、機材が弱いのか通信を行えるようになる。
『ナイン、何お姉ちゃんと敵対するの』
「しねぇよ」
『そうなんですかナイン騎士』
「いやしねぇから」
『敵対するんっすか』
「するわけあるかぁ、それに敵対するならナカイ騎士団なんてつけるかよ、俺やってるってもろばれじゃないか」
『ナイン、それは置いとくとしてジャミング喪失、敵後退していきます。追撃は』
「手の内を晒したくないから追わなくていい、それに追ったところであれだけ弱いんだ敵だって罠くらい張ってるだろう」
騎士とは名乗っているが腕は一般レベルの俺で圧勝できるのだあれは囮だろう。
「それでほかの騎士団は」
『通信できません』
「通信不能、本国とは」
『そっちも無理です』
「孤立したのか、命令は」
『何も』
「そうか、敵の捕虜は」
『捕虜とるの』
『ロノが吹き飛ばしました』
「了解、まあ仕方ないか」
かくいう俺もコックピット1撃だし、捕虜をとれていない。まぁ捕れて入れも口を割らせるのを専門としている人がいないので、拷問と言う形となり、拷問だと問題を起こす恐れがあるのであまりやりたくはなかったからいいのだが。
『後敵の情報としては』
「コールサインが俺たちと一緒だっただろう」
『そうですね』
そう敵が使っていたコールサインが前戦争時に使っていたコールサインと一緒なのだ。751は俺の752はトワのと言った具合だ。この情報自体は本に書かれているらしいので機密保持の問題はないのだが、あまりいい思いではない。なぜならコールサインは固定式なので名前のようなものなのだ、なんとなくいやな気持になる。
『敵の情報をまとめます、敵はナカイ騎士団』
「そう呼ぶの嫌だからテロリストでいいんじゃない」
『まあそうですね、敵はテロリスト、目的は国の民主主義化、そのために騎士の抹殺、その後条件次第で女王の抹殺も、敵の規模は不明』
「あれが敵のエースなら3日で片付くな」
『そうだといいんですけどね、その場合通信ができないのが説明できません』
「他の3人の意見は」
『ありません』
『お姉ちゃんがないならないよ』
『ないっすね』
基地が見える、門が開かれる。
「さってと、どうすっかなぁ」




