後始末 sideN
「頼む営倉を開けといてくれ」
「了解っす、けど大変っすね」
「本当だよ、と言うか喧嘩で拳銃抜くなよ、学生だろうと貴族だろうと軍人だろう、何なんだよ仕事増やすなよ、殺す気か俺を殺す気なんだな、ふざけんな」
武器使用に関しての書類作成、喧嘩による武器使用の報告、営倉入りに対しての監視はどうするか、その前の決闘方法、ただでさえない時間が削られる、数少ない精神が削られる、それらの文章を作成するコンピューターのキーボードがすり減る。
「最後のはどうでもいいか」
「どうかしたっすか」
「なんでもない、はぁ秘書がほしい」
「美人秘書っすか」
「美人がいいよなぁ」
「無理じゃないっすかね」
「なんじゃナカイも秘書がいるのか」
「フランカは勉強してなさい、このはた迷惑少女が」
「なんじゃ、せっかく手配してやろうと思ったのに、その態度はひどいのじゃ」
「1兵卒のフランカになんて期待してねぇーよ」
「まあそっちはどうでもいいんっすが、秘書は無理っすよ、ナインとして付き合ってくとナカイが邪魔になるっすし、ナカイとして付き合うとある程度信頼ができる人物じゃないといけないっすし、ほかのメンバーが何ていうかわかんないっすよ」
「だよな、じゃほかのメンバーは戦闘要員だし、と言うかその戦闘要員なはずな俺まで後方要員なお仕事してんの人手不足かよ」
今更な怒りがわいてくる、本当に今更だが。
「俺だって体動かしてぇよ」
とは言うが今では書類に追われ、シュミレーターでの訓練すらできていない。仕事がなければやる気はなかったのだが、体を動かすことができない今の状態ではストレス発散の意味合いを込めてやりたくなっていた。
「そんなことより秘書だ秘書、まぁそんなことは置いとくとしてサトウ頼んだ」
「了解っす」
「妾は」
「勉強してろ勉強、と言うか教師来ないな、急ぎって伝えてたんだが」
「妾的には遅くていいのじゃ」
「はぁ早く来いよ、まぁ仕事はさっさと終わらせて学生同士の決闘でも観戦しますか」




