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警報 sideS

「さてと」

 服を着替え、装備を背負う。走り込みを行うためだ。

「サイ走るの」

「アランか、あの訓練はきつかったけど体力が絶対に必要だろ」

「それはそうだけどさ」

 走りこむのは今ほかの小隊が訓練を行っているのだが混ざるくらいはいいだろう。

「よし行くか」

 目的地へと向かう第1小隊がロワさんにしごかれている。そのロワさんがこちらに気づく。

「サイ、どうしましたか」

「いえ自主訓練を」

「了解気にせずに行ってください」

「はっ」

 と言うわけで走り込みを行う。今日の警備訓練は0100からなので時間だけはあったので走りこむ。訓練の時のように全力疾走ではなく、自分なりのペースを守りつつ走る。走るのだが。

「ペースが遅いな」

 第1小隊のペースが遅い、遅いといってもフル装備なのできつそうではあるのだが、倒れているのもいないので楽なのだろう。

「まぁいいか」

 さすがに訓練全員が倒れるのは問題だったのだろう、だがそんなことを気にするよりも、自分自身の体力作りに専念する。

「体力は大事だし」

 そう自分に言い聞かせ、休まずに走る。

「サイも走ってる」

 フェザーが来たようで止まり休む。

「なんだフェザーも体力づくりか」

 とは言ったものの、彼女は装備を持ってきていないので違うみたいだ。

「目が覚めて」

「そうか」

 あたりを見渡すと、いつのまにか体力作りは終わっていたようで、俺以外誰も走っていなかった。

「食事にしない」

「まぁそれもいいか」

 要するに休憩にする。飯は1日3食ウトさんが作ってくれている。とは言っても食事の時間は決まっておりそれ以外だと何も食べるものはない。と言っても今の時間は食事の時間なので関係ないが。

「2食っすねわかったっす」

「ありがとうございます」

「まぁこれも仕事っすね、学生さんたちは訓練頑張るっすよ」

 と言う世間話をして、食事をとり始める。食事のメニューは肉が非常に多く、量も多い。2人とも同じ量を食べる。俺はともかくフェザーは。

「これくらいは普通に食べる、と言うか食べないと死ぬし」

「まあそうだな」

 スラムでは基本食べられず、食べられても腐りかけたパン1切れ位だ。今になって考えるとよく生きていたなと言う感じだ。

「それで」

 そうつぶやいたとき、警報が鳴る。軍関係者であるならだれしもがききたくない警報。敵襲警報だ。それを聞いていの1番にに動けたのはウトさんだったようだ。

「そこの2人格納庫へいくっす」

 その声で飛ぶように。

『あのすいません、今のはミスです』

 第2小隊のオペレータのトリクシーがそう言う。

「人騒がせっすね」

 とは言われたもののこれが軍なのかもしれない、いつでもどこでも襲われる恐れが。

「まぁスラムで死ぬよりはましか」

 そう新たに決意するのだった。

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