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最終決戦8 sideS
「すごい」
ナカイ騎士の動きはすごい、それに引き換え俺は。
「くそっくそっくそっ」
敵をほとんど落とせず、時間を稼ぐだけで精一杯だ。
『サイガンバれ』
フェザーに応援されるが、気持ちの持ちようで敵を倒す速度は変わらない。そんな中。
『仕方ない私も出るか』
その一言で空気が変わる、戦場の流れが変わる。
『仕方ないとはなんなのじゃ』
『申し訳ございませんシルビア女王陛下』
『謝罪は敵を倒してから聞くのじゃ』
『はっ、では私めの活躍をご覧くださいませ』
『ヤベェサイ避けろ』
『学生避けろっ』
「なん」
その言葉を言い切る前にモニターの一部に騎士団長の機体が映し出される。その機体は異常だった。機体は通常型と同じなのだが、背中に異常なものを積んでいた。一言で言おうマスドライバー搭載用の大気圏突破用補助ブースターだ。そのブースターに積めるだけのミサイルポッドだ。
「フェザーはっ」
『さすがに避けるよ、それくらいの技量はある。点火っ敵指揮官の首を取る』
その言葉と共にそれが動き出す。
『シルビア女王陛下のために』
『『『『『『『『女王陛下のために』』』』』』』』