最終決戦6 sideS
急に動きを止めた敵機を撃破する。
「くそっぶつかる」
だが目の前には仲間の機体が、スラスターを吹かしベルトに体を押さえつけられながらも避ける。
『サイ無事』
「無事だ」
そこでぶつかりそうになった仲間の機体を見ると。
『ナカイ騎士』
「ナカイ騎士」
ナカイ騎士だ。ナカイ騎士と共に戦っている。その事に気をとられ動きを止める。
『サイ敵に囲まれてる』
「くそっ、フェザー外に出られないか」
『少しでも出たら危なくない』
敵味方がそこら中で戦闘し、更には上から友軍が射ち下ろして来るのだ、フェザーが言うことは正しかった。つまりはこの囲まれた中でフェザーを守りながら耐えるしかない。すごく難易度が高そうではあるがそれでも安心できる要素があった。それはナカイ騎士がいると言うことだ。彼はすばらしい騎士なのだ、弱いはずがない。この囲まれたのだって想定していたはずだ。そんな中でナカイ騎士から通信が入る。
『まあいい、学生武器は』
「ヒートスティックだけです」
『私の方は動けません』
フェザー機は本当にボロボロであり、動けそうにはなさそうだった。
『ならコックピット内で待機してろ』
『了解』
つまりこの場でナカイ騎士はフェザーを守りながらどうにかするつもりなのだろう、ならば役には立たないかもしれないが俺もいた方がいい。まぁ逃げたくても逃げられないのだが。
『サイ気を付けて』
「フェザーも、ってあんまり関係ないか」
『そうかも、けどわかった』
ナカイ騎士が武器を構える。それに続いて俺も武器を構える。
「よし、負けるわけにはいかないからな」