最終決戦2 sideN
「とは言ったが」
「隊長どうかしました」
トワと2人で乗り込んでおり、正直手狭なのだがそんなことはどうでもよく。
「なんで俺操縦してんのさ」
「なんでと言われましても当たり前なのでは」
「当たり前じゃない」
『ナカイ変わりなさいよ』
「今それどころじゃない」
トワ機は落下の衝撃で、足のダメージが大きく正直操作しにくいのだが。
『ナカイガンバるのじゃ』
「と言われましても、予備機とかないのかよ」
『今用意するからちょっと待て』
『上から落とすっすか』
「取りいくよ、後退、後退する」
そう言って機体を下げようとするのだが。
「敵多すぎ」
敵が多い、と言うか多すぎる。腕はそれほどではないのが多いのだが、なにぶん数がいる。だからこちらがエースを揃えていても、下手な鉄砲数うちゃ当たるという言葉の通りにどんどんとダメージが蓄積していく。
「サイ機追い詰められてます」
「はぁっ、近い機体は」
「私たちです、隊長」
「ああ、くそっ」
そんな中を学生を救うために突き進む。
「ダメージ増大」
「当たり前だ、くそっギリギリ持つか」
「怪しいです」
「怪しいのに突っ込ませるなっ」
ヒートスティックで敵の関節を切り裂き、無理矢理に切り抜けていく。ただそれでもダメージは受ける。
「ああっくそっ」
『友軍到着』
『行け行け行け』
『女王陛下のために』
やっと来た援軍により戦場は更に激しくなる。
「くそっ砲撃され過ぎてんだよっ、味方はヘボしかいないのか」
「射撃管制データに介入、友軍の射線を出します」
全面モニターが真っ赤に染まる。
「おいっ」
「すみませんナカイ隊長」
「ああっくそっ」
もとに戻し、突き進む。機体のダメージは増えていく、それでもなお。
『サイ、ごめん』
『フェザー、まだ』
そしてたどり着いた先では、学生の内の1機が。
「あたれーーーー」