訓練開始 sideN
「さてと今日から訓練を開始する」
日が明け、2日目の朝、0800に生徒全員を指令室が入っている施設の1階ホールに集め説明を行う。のだが。
「まあその前に集めたのは理由がある、昨日の緊急脱出後の基地到達訓練だが」
そこで1回区切る。
「レックス以外全員確保………ほぼ全滅ってどういうことだ」
結果が書かれたクリップボードをたたく。
「実戦なら壊滅だな、何か反論は」
「あのなぜこんなこと」
「ダーナか、簡単に言うと君たちはいつも万全な体制でarmyに乗り込めるとは限らない、その時に備えての訓練だ」
「と言うかなんでオペレーターまでも」
「同じ理由だ、質問はそれだけか」
一同が沈黙で答える。だから話を続ける。
「今回は部下2人に警戒をやらせたが、実戦ではもっと多数の兵が警戒しているかもしれない君たちにはそれから生き残るために、さらに訓練をしていくように」
俺は何を言ってるんだと思いたくなる。少し前までは言われる側の人間だったのに、今ではマスクを着けいう側の人間になっているそれがおかしくて仕方なかった。
「まあだが、緊急でもないのに自分の位置を知らせるのは感心しないな、さてと訓練の内容だが0900より1小隊から警戒任務についてもらう、1小隊はロノとエムについていき、警戒任務を開始せよ。第2第3小隊は前の小隊が任務を終えるまで待機、いや基地到達訓練の報告書を作成だ。ほかの小隊もだぞ。第4小隊はロワと戦闘訓練だ。ロワ、ロノ、エム頼んだ」
「「「了解」」」
「以上解散」
それだけを伝えると指令室に戻ることにした。指令室にはサトウがいた。
「疲れてるっすねえ」
「ははっまぁな」
指令室には、いろいろな紙ごみか落ち、毛布が何枚か持ち込まれ、空になった缶詰が落ちている。
「徹夜で訓練内容やらあいつらに何伝えるか悩んだ上に、16枚の報告書だぞやってられるか」
空の缶詰をける。
「ははは、大変っすね」
「そう言うサトウは」
「俺っすか、何もないっすよ。と言うか基地待機中にドライバーがすることないっすよ」
「死ねよっ」
ついつい本気で叫んでしまう。
「ひどいっすよ、まあさすがに手伝うっすけど」
「それならいいんだけど」
「けど優秀なのはいたんっすか」
「はぁいなさそうだ、トワとソノダの甘くした警戒網で全滅だぞ。残った1人に関しても仲間の犠牲みたいだし、使えるのはいないだろうな」
そういって力なく騎士用に用意されたふかふかの椅子に座る。と言ってもこの椅子執務机用なので仕事を思い出してしまうのが難点だが、それ以外はふかふかで座りやすい、いい椅子だ。
「まあ後は訓練次第だろうな」