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病床の陛下 NO.3
それから、5年経って私は23になった
相変わらず、本を書き続けた
この頃になると王宮近くに邸を構えるまでになった
エミリーの事を書いた最初の本を超える大ヒットは無かったけれど、それなりにヒットを飛ばしてた
体も鍛えるようになった
座ってばかりだと、体に悪いからだ
その頃から、陛下のお体について噂されるようになった
通常はあり得ないけれど、人の口に戸は立てられないようだ
王太子殿下が陛下の代理をされる事も多くなった
そして、後宮の浪費がとても増えたと漏れ伝わって来た
王妃殿下が身罷ってることもあって、側妃の権力は膨大だった
病床の陛下を意のままに操ってると言われてる
特に第2側妃だ
陛下にはエミリーを含めて4人の側妃がいたが、現在は3人だ
2年前に逝去された、第1側妃に一人だけ王女殿下がいるが、ヘイデン帝国の公爵家へ随分前に嫁がれた
第3側妃にはお子様が2人いたが、どちらも幼少の頃に永眠された
それもあって第3側妃は離宮で静かに過ごされてるそうだ
一説では暗殺とも言われてた様だ
真実は知らない