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命の輝くこの星で  作者: 天敵サボり
入学式
10/17

対ビーストとは



 情報収集を終えて、試験中の立ち回りを考える。そしてそれを実行出来るか再度細かな情報を集める、これを繰り返しなるべく高い評価を出せるようになったと思う。

 いや、あえて謙遜するのは辞めよう。

この試験間違えなく俺と風兎それから真面目は突破出来る。悟や雛は3年前の記憶しかないのでどこまで強くなっているか分からないが当時の印象だと、ボーダーラインギリギリだろう。二宮の実力は正直不明だがなんとなく確信に近い違和感があり、これを自覚しているのなら大丈夫だと思う。

 そんな事を考えながらいると烈教官が戻ってきた。




「またせたな、それでは試験会場に移動する」




 そして、教官達に連れられて筆記試験の会場を後にする。

 そこほどの距離を移動した訳じゃないが今回の舞台が見えてきた。映像でも分かっていたが市街地想定の会場で縦横1キロづつの広い会場、そしてその周りを取り囲むように出来た5メートル近くある大きな壁。

 ビーストが逃げ出さないように配慮されてるんだろうが、見た目からわかる無骨な雰囲気と高さによる圧迫感、そして中にはビーストがいると言う事実が受験生に嫌でもプレッシャーを与える。中に入れば完全に孤立し、戦いが始まる。映像でもケガをした人やそれにより棄権した生徒たちが沢山いた。



 こっから先は遊びじゃない



 それが嫌と言うほど伝わってくる。そんな事を思いながら会場へ着く。




「ここが試験の会場になる、改めて言うがこちらは最善を尽くすが絶対は無い、覚悟が無い者、自信がない者は帰宅することを勧める」




 これが最終警告なのだろう、そしてこの会場を見たときから数人の足が止まりかけていた。それでもここまで残っている人がそんな簡単には引けない。




「そうか……皆残ったか。君たちの健闘を大いに祈っている!これより試験を開始する!」




 そう言い、受験番号順に生徒たちの名前が呼ばれ出した。





 試験会場は全部で10個あり同時に10名しか受けることが出来ない。そしてこの学校は受験生が多いので必然的に待ち時間が増える、そのため待っている生徒は現在受けている人が映し出されるモニターのある部屋に移動する。

 そこには最初に呼ばれた5名が順調に戦っており、その記録を伸ばしていっている。




「なぁ、夏日……」

「どうした?」

「ここに来る前に俺たちに言った言葉覚えてるか?」




 なにか複雑そうな顔で風兎が話しかけてきた。風兎の強さならこの試験の十中八九大丈夫なはずだし本人もそれを理解してるはず。なのにどうしてそんな顔を……




「ここに来るまでの言葉で……『お前たちの前を歩く男は誰だ』ってやつ………結局お前が一番最後だったな、後ろを歩く男だったな」

「な……わざわざ言わなくていいだろ!」




 恥ずかしい。確かに言った。少しぐらいキザなセリフで元気付けたほうが良いと思い言ってしまった。

 まさかここで風兎に煽られるとは。




「確かに……ぷぷ……あれは少しイタかった」

「な!?真面目まで、あれは俺なりの」

「わかってるって」

「なになに?ひっくんそんなこと言ってたの?」

「夏日らしいな」

「か、カッコいいと思い………ますよ」




 真面目にまで笑われてしまった、それに雛にも悟にも聞かれ更に恥ずかしさが増す。唯一二宮だけがカッコいいと言ってくれたが逆に恥ずかしくなる。




「初めて夏日と会った時の事を思い出すな。懐かしい……そうだ二宮さんにも聞かしてあげるか!俺と夏日の出会い」

「確かに!ププあれはマジで!面白かったな〜さとに対して言った事とか」

「やめてくれ!マジで」

「え!聞きたいです!昔の夏日くんの事」




 風兎なりに気を使つかったんだろう、この試験の会場に来てから皆顔が優れなかったが、昔話に花を咲かせ、二宮さんも混ぜて俺達の話をする、それも楽しそうに聞いているので良かったと思う。皆普段通りの自然体に近い状態まで戻り楽しそうに会話をしている。そしてどんどんと順番が迫ってくる。




 今回俺達の受験番号はだいぶ後ろの方で順番が前から

雛、悟、風兎、二宮、真面目、そして俺の順番だ、試験は終わり次第帰っても大丈夫みたいだが、皆他の受験生の記録や動きが気になるのか、少し時間が経ってもあまり人が減っていない。

 今一番高い記録が26体、一分で2体以上のペースで倒さなければ追いつけない記録だ。

 この会場に来て映像を見てから思ったが、多分去年の記録映像ではこの学校の合格者が映されていないだろう。不合格者だけを映した理由までは分からないが、去年の映像で20後半の記録は数回しか出なかった。

でも今のペースで行けば、多分25あたりが合格基準のボーダーになると思う。悟たちはホントにギリギリの戦いになるだろう。

 この学校は一学年80人ぴったりしか取っておらず、今年の受験生は最低でも300人以上はいる。

 そもそも星人がこんなにあるつまる事はかなり珍しく星人であれば学校に困ることは基本的に無い。




「それでは今から呼ばれた人は試験会場に移動するように」




 この部屋の人数も少しばかり減ってきてはいるがそれでもまだまだいっぱい居る。教官達も手慣れた人が多いのかスムーズに進行して居るが最後の方は夜になるだろうな、実際映像でも夜なのがあったし。




「………それから朝日水斗!」

「はい!」




 ここで今一番気になっている人が呼ばれる。朝日水斗さっきの試験で烈教官相手に質問をし、うまく評価を上げていた男だ。さっきは遠くにいたので気づかなかったがこの待ち時間に少し距離を詰めて分かった、ダブル持ちだ。

 ダブル持ちとは、属性が2つある事を意味する、そもそも星人は基本火、水、風、土の初代星の人(スター)達が操ったとされる力が子へと受け継がれ続けている。基本身に宿るのは一つの属性でそれを生み出し操る。だが親同士が星人でかつ属性が違えば稀にダブルが生まれる。ダブルである事は星人にとって、ものすごい才能で属性が2つあるだけでなくシンプルに親二人の足し算された子が生まれる。足して2で割るなんてケチな事にならないのだ。

 そう星人2人分の力が1人に宿ってしまうのだ、これを才能と呼ばずしてなんと言うのか?更に珍しい例でトリプルやクワトロが生まれるらしいがクワトロに至っては現在三人しか存在せず、歴史上の記録でも50を超えないらしい。





「君は確か……そうか候補者だった人か、水斗君だったね、期待しているよ大丈夫だとは思うが頑張りたまえ」

「??ええ、期待を裏切る結果にはならない様にがんばります」




 そんな会話をしながらモニタールームを後にしていった。そして前の人の試験が終わり朝日の試験が始まる。

 星人主な戦闘方法は生成範囲内で自分にあった属性の力を生成しそれを操作範囲内で動かし戦う。生成範囲とはその中でのみ自身の力を顕現されることが可能でその範囲よりも外に生み出す事は出来ない、そして操作範囲は顕現した力を操れる範囲であり、これより外に出ると操作性を失う。操作範囲内であれば生み出したものにあらかじめ動きを決めて範囲外に出すことも出来るがそれ以外の動きは出来ない。

 最もスタンダードな戦い方は生み出した力を飛ばし相手にぶつける近づかれればそれを範囲内で駆使し戦う。そしてこれらすべてに例外も存在するが一般的な星人の基本戦闘スタイルである。





「彼は……」

「あぁさっき質問してた子だな、夏日の印象はどうだった?さっき彼に近づいてただろ?」

「バレてたか、正直今いる受験生の中では一番強いんじゃないかな?それに多分だけど彼ダブルだし」

「「「!!??」」」

「ホントに言ってる?それだったらかなりすごいんじゃ」

「やっぱりか、なんか違和感あるなとは思ったけど」




 俺のセリフに悟と雛、二宮が驚く、それに続いて真面目が嘘だと思ったのか聞いてきた、風兎は察していたのかそこまで驚いた様子を見せない。




「まぁ見てればわかるでしょ」

「もしホントなら夏日は彼に勝てる?」

「まだ予測の段階だから何とも言えないけど俺は勝てる」

「じゃぁ私は?」

「7・3で真面目、条件次第では逆になるかも」

「あれ?じゃぁそんなに大したことないんじゃ……」




 雛がなにか言いかけていたが彼の試験開始の合図が始まり中断した。

 そしてここで大きな記録が一つ作られる。

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