動けねえ
久々の投稿です。すいません。
とてつもない力の出現に協会から出された式神は全て潰され霊にも情報を得ようとするがわからない状態が続いていた。
「なんでだ?!式神30体が全部消えたぞ?!なにが起こってるんだ?!」
「わからん…なにかがあるのは間違いないんだが…」
暗い部屋の中協会の人たちは混乱していた。なにせ向かわせた地は天才術士、美鶴のいた地であるので不安を抱くものが多く災いかもしれないと噂していた。そんな中一人、何事も微動だにせず静かに考え事をしている老人がいた。
(あいつのことじゃ…早死ににはなにか原因があるとは思っておった。じゃが星詠みならあいつも腕は確か…協会嫌いで力無き子を産ませようとしたはずじゃ…誤算がなにかあったのじゃな)
一人思いに耽るのは美鶴の双子の兄であり美鶴には霊力では及ばずとも努力で成り上がった土御門家の現当主だった。
「全員静まりなさい」
一言で全員その場で静まる。
「もしかしたら次の当主候補ができたかもしれんぞ?」
その言葉に色んな反応をみせる協会人だった。美鶴の兄、土御門牙鶴は予感をしていた。美鶴の誤算による秀でる才能を持ちしものが現れた可能性の。
次の日の朝
宗一はゆっくり目を開ける。すぐ横には日輪が寝息を立てていた。
(昨日確か…あれ夢…?じゃあないんだよな?)
まだ起き上がれそうになく体がまだギシギシ痛む。一応言葉で日輪を起こす。
「おかん?」
「ん…ん!宗一!?大丈夫!?」
「大丈夫だけど体があちこち痛くてまだ動けそうにない、ごめんな。なんか迷惑かけて」
「宗一が悪いわけじゃないわ。痛みはどんな痛み?」
「筋肉痛的かな?動いたら痛くて、いつつ…」
無理に起きようとするが日輪に寝かされる宗一。
「本当に筋肉痛程度なの?」
「多分だけど」
「そっか、ごはん食べる?」
「食パンに粒あんぬって!」
「ちょっとまっててね」
日輪はパンを焼きに台所に向かう。
部屋がノックされ棗たちが来たことを知ると部屋に入らせた。
「なんかわからんけど昨日の夜すごいことがおきたみたやね」
「大丈夫なの宗一!心配したんだからね?!」
「といっても熟睡してましたけどねお嬢様」
「うるさいわね春奈」
「ほっほっほいいですなあ若さとは」
「とにかく宗一?無理はしちゃだめよ?」
「無理もなにも今筋肉痛で動けんのよ」
「ふむ…それだけで済んでよかったところですじゃ」
全員が心配してくれているのを感じ礼を言う宗一。
少しした後こっこも見舞いに来てくれた。
「ソウ君見舞いにお菓子かってきたよー」
と言って菓子折りを日輪に渡す。
「ありがとうねこっこちゃん」
日輪は礼を言いお茶を温めお菓子の竹丸印のどら焼きを全員にふるまう。
「そういえば天空さんはまだかしら?」
「呼びましたか?」
いきなり現れた天空に驚くが全員この神様のこと知っているのでとりあえず全員礼をした。
「宗一の部屋ですけどではみなさんに話します。宗一のこととお義母様のことを」
そして日輪は宗一の莫大な霊力やそれを封じた美鶴のことを全部話した。
宗一は自分の為に祖母が亡くなったと言われ何とも言えなかった。ただ心の中でごめんと祈る。
「じゃあ協会はこのことをまだ知らないし本当は宗一はとんでもない力の持ち主なのね!」
「この情報は先に知れてよかったですじゃ、もし協会からしたら宗一どのは種馬扱いされる可能性がありましたからな」
「この世界は結構黒いですからねー、どうです?うちのお嬢様で手打ちません?」
春奈が何気なく棗をあてがおうとする。
「ごめんな。今そんな気分じゃないんよ」
「ソウ君が困ってるよ?春奈さん?」
こっこが注意してすいませんと言う春奈。神の使いの見習いとはいえ一応すごい存在だと思っている春奈はこっこを敬う。
「しかし当然協会は人を送り付けてきますじゃ。時間の問題。どうしますかな?日輪殿?」
「力の使い方を天空さんに教えていただける約束をしています。けど時間はなさそうですね…有栖川家はこの情報をどう使いますか?」
「当然秘密にしますじゃ。ライバルは少ない方が楽ですからな」
「今更ながら聞きますがそんなに宗一の…いえ…土御門の血が欲しいのですか?」
日輪は真剣な顔で棗に問う。棗は星座で素直に答える。
「はっきり言ってほしいです。お父様とお母様には分家の流れが強すぎて力がほとんどありません。力を得て生まれた私は何かしらの意味があると思ってます。我が家の陰陽道への完全復帰の為にも子孫繁栄はしたいと思ってます」
半次郎は協会からの付き人ではあるが有栖川家の付き人として話す。
「日輪殿、宗一殿、いつも鷹飛車な様子なお嬢様ですがこれでも宗一殿のことを一途に思ってやっと会いに来たところですじゃ」
「へ?なんで?小さいころに出会った?」
「いや、はっきり申せばヒトメボレと言う奴ですじゃ。一回だけ小学生の頃の空手に大会にでませんでしたかな?」
あまりいい思い出じゃなく曖昧に返事する。
「…はぁ」
「その時の雷神を思わせる電光石火の試合にお嬢様は釘付けでしたのです。これは運よく手に入れた情報でしてみさせてもらったが本当に鋭利な刃物を思わせる存在とわしもおもったですじゃ。その後の情報は知りませぬがその時撮った写真を「半次郎!」…ほほ」
棗はたまらなくなり叫ぶ。
「わたしは…そうよ!勝手な妄想で想いを膨らませた女よ!文句ある?!でも仕方ないじゃない!本当にすごかったんだから!」
「んーまあありがたいとはおもうんよ。でも俺一応告白待たせてるもんだしなぁ…雛ちゃんのことがまだ恋愛としてみれてるかわからんけど好きであるのはそうだしなぁ…」
「わかってる…」
宗一は雛子への想いもまだ確実じゃないのに他の女の子になんや言われる場合じゃないと判断している。棗も告白されたのを知っているので提案をする。
「じゃあ宗一、大人になったらでいいからあなたの子を産ませて、私は覚悟はしてるわ」
「えぇ…俺としては嫌やなぁ…」
「流石にそれは生まれてくる子にも辛いとおもうわ棗ちゃん?」
日輪も宗一と同じ意見だ。
「わかってる…でも…私は宗一じゃなきゃ嫌」
「…まぁこの話は置いていくとしますじゃ。それよりも宗一殿の霊力の使い方は天空殿が教えるのじゃったな?どうかな?この半次郎めに基本を教わるというのは?」
天空は、私は構いませんよ、と言い。
「なんか知らんけど大会はどうなんの?天空先生?」
「今の君なら全盛期以上の力が出るはずですので特に問題してません。一周間に2回程度の稽古で十分です。ですが今は体を休めなさい。そうですよね?半次郎さん?」
「そうでしたな。まずは体が動けるようにならねばな!はっはっは!」
「あのぉ…天空さん。私に何か術を教えてくれませんか?」
こっこは天空に指導を頼む。
「日輪さん。約束わすれてませよね?」
天空はこっこの心を読み先に出る。
「え?えぇ…」
「こっこ君。私は宗一君の初めの式神になるつもりだ。術は教えるが私が先だからね?」
こっこは考えていること読まれているのを思い教えて貰う術の初めを思いついたのだった。
時々の投稿になるかもです。




