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黒狐の少女と優しい少年  作者: 龍美邦彦
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レッツ基礎

宗一はお守りをジャージのポケットに入れ天空先生の家へ向かう。特に人と会わず一直線に向かう。やがて天空貴一郎の家に着きインターフォンを鳴らす。

「はい?どちら様ですか?」

天空が確認を取る。

「こんばんわ、小暮です。お久しぶりです」

宗一も緊張などもせず気軽に答える。

「宗一君ですね、ちょっと待ってくださいね」

そして玄関の鍵が開き天空と2年ぶりに対面する。

「先生、今回はすいません。美奈に色々ばれてしまいまして」

「いいんですよ、それだけ仲が良くてみせたんでしょう?」

「いやぁ…よかったんですけど怒られて今絶交中です」

「若い時の特権みたいなものですよ。ははは!」

天空は笑いながら修練場に宗一を通す。宗一はちょっと会話をする。

「天空先生まだ6時にもなってないですけ晩御飯食べましたか?」

天空は笑い顔で。

「えぇ、もう済ませましたよ」

「もしかして気を使わせましたか?それなら申し訳「大丈夫ですよ?むしろ久々にあなたを鍛えれるのですから腕がなります」はぁ…」

本当に全然気にしてない様子の天空。天空はあることに気づく。

(ふむ…人の作ったお守りのようですね。浄化の力が少しあるくらいですか…しかし人の中でも中々に力を持った人ですか…彼女のお守りかもしれませんが問題ないですね)

天空はすべてを見越して安全だと判断した。いざと言うときは自らその魂の力を無理矢理押し込めようと思っているからだ。ここにいる彼ならばできるからこそである。

天空と宗一はとりあえず道着に着替える。

「どうやら軸は保っていますね。大したものです」

「時々不調の時は修繕してましたけどそろそろ限界かなと思ってます」

「では柔軟からしましょう。それから突きと蹴りに足の運びを見てあげます」

「はい」

柔軟から初める宗一。念入りに柔軟をする。座って足を広げ腰を前に出すように上半身を前に伸ばす。そのあとは拳を握り腕立てを15回程度する。天空は関節などを重視していた。

「宗一君。今身長は何センチですか?」

「一応169センチです。あと6センチは欲しいですね」

「ふむ、15歳から伸びる子や16から徐々にと言う子もいますがちゃんと睡眠はとってくださいね?」

「はい」

「では突きから見ましょう」

そういわれて宗一は結び立ちから平行立ちになり両手を拳にしまず右拳を胸の横に置きしっかり肘を曲げ、左拳を肩の高さまでに揃え天空の号令のもと声に気合を入れながらまず20本打つ。

「宗一君、腰はいいのですが少し振りかぶり気味です。もう少し力を抜いて、まずは軽く拳に空気を入れて打ってみなさい、合気で教えた脱力も意識して」

「はい!」

そして6回ほど打つ。

「うん、よくなりましたよ」

「かー!やっぱりなまってるかぁー…」

「まあそんなものですよ、ですがやはり基礎をしっかりしてただけにすぐに修正できましたね」

「ほんとに大丈夫かな…」

ちょっと不安になる宗一だが天空は大丈夫ですよと言い次は蹴りを見せる。

宗一はまず右足を後ろに持っていき重心を前の左足に乗せる。指導する天空。

「ふむ…いいですよでは右足を上げてください」

右足を腰まで上げ膝を折り待機する。そして号令をし10本蹴った後左右を変えて蹴る。

「蹴りは軸もぶれてないし大丈夫でしたよ」

「良かったー…」

「では型はできますか?」

「一応覚えてますけどどれします?」

「基本型からしましょう。基本型ができなくては他はできませんからね」

「はい!」

宗一は結び立ちになり、天空が号令をかける。

「基本型用意…号令無しで。始め!」

宗一は天空の流派の基本型をする。しかし途中で指導が入る。

「すみません…軸に乗せれませんでした…」

「ちょっと回るところを練習しましょう、あと目線は先にですよ?」

細かいがきちんと教える天空に答える宗一。

そして次にする動きのときに天空は一声かける。

「前屈突きも軸を起点に上体まっすぐですよ!はいストップ!」

宗一は前屈しての突き状態で止められる。

「すみません…」

「わかってるなら大丈夫ですが一応してみましょうか」

そして天空は前屈突きの状態の宗一の拳を押してみると後ろに少しよろめいてしまった。

「ほんとに2か月で自然にだせるでしょうか?」

宗一は問うと天空は笑う。

「まあ組手なら何とかなるでしょうが基礎は1か月いっぱいはかかるでしょうね」

会話をしているとインターフォンがなる。

「お友達ですかね?ちょっと見てきます」

「あ、俺も行きます」

二人は玄関に行くとこっことケンちゃんに雛子の3人がいた。

「こんばんわ小暮君の友達ですが…あ!ソウっち!おぉ!やっぱりかっくいい!」

「こんばんわ宗一君の友達ですね、まああまり綺麗ではないですがどうぞ」

修練場にみんな通される。


「俺は杉原健吾って言います」

「私は黒狐麗良と申します」

「初めまして、島野雛子です…」

「初めまして、私は天空貴一郎です。宗一君の武道の先生です」

「思ってたより細身っすね」

「はっはっは!よく言われます」

「ケンちゃん先生には無駄なモノがないから細身にみえるだけだ。ほんとはかなりついてるとこにはついてるから」

「そうなんすね…流石ソウっちの師匠っすね」

「さて見学だけしますか?」

「一応一日目は見学します。ソウっちも初めが重要と思うし」

「そうですか」

天空はレイラと名乗った子を少し見て一瞬でどういう存在か理解する。

(神使の見習いですね…レイラですか…確か名づけ親は小暮君でしたね…レイラは親の名ですか…まさに狐が化けるですね)

「私も今日は見学します」

「私運動苦手で…ごめんなさい…」

軽く微笑む天空。

「気にしないでください。無理に動きを教えて逆に体を悪くしては保護者の方に誤りに行かねばなりませんからね」

こっこは。天空と言う人に違和感を感じた。まるで人の身であるけど。そこしれない力を持つ人という印象で本体は掴めないが。


そして組手の時に。

「あ…サポーター忘れてた…」

「貸しますよ?」

「すいませんありがとうございます」

そう言い少し物置を見に行く天空が去った後少しだけ宗一達は会話した。

「大丈夫?宗君?」

「結構ヤバいかも」

「えぇ!だめだよ!?痛いならちゃんといわなきゃ!」

雛子が怒る。宗一は宥める。

「そういう意味じゃなくて基本的なとこがマズイかもってとこで痛いことはしてないよ?大丈夫よ?雛ちゃん」

「それならいいんだけど…」

「ソウっちのブランクは2年てきついすか?」

「やっぱりあるにはあるかな」

こっこも気になったこと言う。

「あの先生…なんか不思議な人だね」

「確かに不思議な人よな、って初対面でそんなことわかんの?」

「女の勘ってやつかな?なんか得体が知れないようなイメージかな?」

「女の勘て…違う意味ちゃうの?」

そうして天空がサポーターを持ってきて装備する宗一と天空。

組手の稽古が始まる。

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