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黒狐の少女と優しい少年  作者: 龍美邦彦
13/27

空気

少なめ続きですがすみません。

天空にも一応住む家があり結構な広さと修練場がある家だった。

「流石に酔い過ぎましたか…しかしやはり彼らは面白い…」

天空は伊達眼鏡を付けた。彼の眼は鋭すぎるのでいつも伊達眼鏡で柔い丸眼鏡をかけている。道場でも大体はつけている。

そして人の身の醍醐味である料理をしようとする。

まず鍋に刻んだネギを入れ味噌をとき、だしの素を加え味噌汁を作る。そのあとは買っていた塩漬けのサバをオーブンで焼き、茶碗にご飯をつぐ。

「酒もいいですが、やはり米でしょう、それにサバと味噌汁、質素であり贅沢なものです」

まずご飯を一口加え味噌汁と一緒に食べる。いろんな食べ物があるが日本ならではのこの王道コンボは彼の中ではこの味は人の身になってからは極上ともいえる味だった。

次にサバをほぐし身と骨を分け食べていく。無論ごはんも口に含む。ただただ人の身でおいしいと思う天空貴一郎。

全部食べつくし食器を洗い一息つく。

スマホに電源を入れメッセージを確認する。特に入ってはいなかった。人の身で瞑想に入る。この時間も彼にとっては好きな時間である。目をつむりあぐらではあるが背をただし丹田に親指が触れるか触れないかの微妙な間で感じ取りマインドフルネスと言うのをしている。

そして30分が過ぎたころに目を開け一息つく。

「もう7時ですか…」

そう思っていると電話がかかる。名前は小暮宗一と書いてあるので先生モードに切り替え応答する。


電話の内容はシンプルで天空にとって好機ともいえる時だった。


明日から稽古が始まる。

(土御門家の令嬢の封印をもう解きたいのですが流石にそれは神としては人の行いを無下にはできませんし…ですが本人の力で解けば別に問題はないかもしれないですね…まぁあの龍の魂もありますし待つことにしましょうか)


そして次の日が始まる。




宗一はおかんに昨日のうちに天空先生へのことを伝えており一応帰ってきてから行きなさいと言われていた。

学校に着くとこっこちゃんが他のクラスメイトと話をしていた。どうやら金曜日に起きた不祥事を起こした学生たちについてだ。こっこちゃんは宗一に気づき。

「おはよう、ソウ君」

「おはようクロコさん」

後から雛子も来る。

「おはよう、宗君、大丈夫?」

「おはよう雛ちゃん、どしたん?俺顔色でも悪い?」

雛子は言いにくそうに言う。

「えっと…美奈ちゃんの仲とか…」

少しも考えていない宗一はあっけらかんに言う。

「美奈のことは12月まではどうしようもないかな、まあやるだけやるしかないんよね」

「頑張ってほしいけど無理はだめだよ?」

「ありがと雛ちゃん」

そういえば告白されたんだったと思い雛子を見るが他の子と話しており宗一は一人考える。

(こうなった場合いつ返事返せばいいかわからんくなってしまったな…まあ保留でいいか)

安易に考えているとケンちゃんと雄輔に奈子と美奈が入って来た。

一応全員に挨拶する。美奈も一応挨拶だけして席に着く。奈子が任せとき!と小声で言い美奈と会話する。

ケンちゃんは金曜日から情報を集めていたらしく雄輔といっしょに内容を聞いていた。5人の生徒が不祥事の元凶らしく生徒指導の先生が喉を傷めたらしいがもう治っているらしいがハスキーになったらしい。

雛子はケンちゃんの情報を耳に入れてしまい、あの5人だ…と思う。宗一をいじめた5人だった。

「なんであんなことしたがるっすかねぇ?」

考えてもどうにもならないのであっさり宗一は答える。

「さあ?知らんよ。どうせ大人の真似でもしたかったんじゃない?」

「まあそうだろうな」

雄輔も頷く。

そしてチャイムが鳴り先生から金曜日の話を聞かされる。現在火事の影響で図書室は使えないらしい。あと5人は部活を辞めさせられ反省文を20枚書かされるらしい。以上だった。中学生にとって部活は推薦で高校に行ける要素あるのだが彼らはテストで高校に行かねばならなくなるということだ。宗一も周りもただただ呆れるだけだった、そこに宗一は怒りはなくなっていて腑に落ちた感覚がした。

その後は普通に授業行われる。この前よりかは何故かお腹もあんまりすかなくなっていていつも通りに過ごせていた。


昼休みに火事になった図書室を見に行こうとケンちゃんに誘われ雄輔と一緒に見に行く。図書室は閉鎖されておりそこで全員揃っていた。美奈はとくにいわず。こっこは奈子と雛子に。

「酷いね…」

「これはすごいね…」

「うん…」

ケンちゃんは写真を隠して撮っていた。

雄輔も同じようなことを言っていたが宗一は特に気にせず。

「○○先生には悪いけど被害が喉だけで良かったってとこかな」

宗一グループは頷いていた。


そして放課後になりこっこ以外は全員部活へ行った。宗一はグループに天空先生の家の住所をメッセージで送ってこっこが途中まで帰宅に付き合う。


「因果応報って怖いでしょ?」

唐突にいうこっこ。宗一は答える。

「その答えによっては俺にも被害およびそうで怖いな」

「正解だよ、今ざまあみろとか思ってたら危なかったね」

「こわ!ていうかこっこちゃんてどこ住んでんの?」

「一応見習い仲間と一緒にアパートですんでるよ?大家さんは一人前の神使さん」

「へー…男子おらんの?」

「一応いるけどあんまりしゃべらない子だからよくわかんないな」

「そうなんだ、何歳くらい?」

「一応私の一つ下で他の学校行ってる。というより他の子全員そこいってるんだけどね」

「どうしてうちの学校きたん?仲間のほうがいいんじゃないの?」

「そこは秘密かな。強いて言えばソウ君に死相が出てから助けたくて入ったからかな」

「そっか…ごめん、ありがとうなこっこちゃん」

「別にいいよ、それより私も一回アパート帰ってからその先生のとこ行っていいかな?服装は何着ればいい?」

「動きやすいジャージみたいなのでいいよ。もし先生に習うんならね」

「了解!じゃ私のアパートここ曲がるから、じゃあね!」

「ういっす、じゃ」


こっことも別れ一人家に入るとおかんが起きて化粧をしていた。

「あら今から稽古?」

「うん。一応今5時だから9時までには帰る、そのあと10時からちょっと勉強」

「あんたタンパク質と睡眠はこれからが大切だからね?成長期そろそろくるんだからね?」

「うん。で晩飯なに?」

「一応作ってるから見て食べといてね多分あんたが出て帰ってきたころはいないから気を付けてね?あ!そういえば」


そういうとおかんは自分の部屋から何かを持ってきた。

「これ持っていきなさい、これお義母様の作ったお守りだから」

「おばあちゃんの?わかったけど…なんで今になって?」

「ごめんね、ほんとならあんたに着いて行ってやりたいんだけど…こんなことしかできなくて…」

「ええよ。さて今晩の飯は…お!鶏ももの醤油煮じゃん!うまそ!」

「味はちゃんと味見したから大丈夫よー」

晩飯を食べて一応ジャージを着て道着をバックに入れて天空先生のところへ行く。

「気を付けてねー」

「うん。行ってきまーす」



日輪は一人になりもう一つのお守りを持って。

「お義母様…あたしの勘違いならいいんだけど…」

日輪は宗一の周りというより宗一から出る空気がおかしいことに気づいてお守りを渡したのだった。





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