4.第14章 北の林2
北の林に潜んでいたゴ族は、そう多くは居ない様に感じた。
族長ギルは、考えた。
ここで一気にゴ族を倒して、北の林を強行突破するか?。
しかし、北の林の炎は広がりをみせていて、すでに火炎の壁を造っている。
ここを突破する事は出来るのか?。
ゴ族との小競り合いはすでに始まっている。
どうしたものか?。
思い悩んでいた族長ギルのもとへ、星読みのリューゲとフォックス種たちが現れた。
「クオーン、族長、この状況を打開する唯一の策があります。」
「私達に付いて来てください。」
「ガルル、何、策があると?本当か?。」
リューゲとフォックス種達は、族長ギルとキャティを取り囲む形になり、北の林の西の川辺に進んだ。
そこは、木々とシダが生い茂るほの暗い場所。
族長の隣を走りながら、キャティは強い恐怖を感じた。
「ガルル、どこまで行くのだ、リューゲ、皆の場所からは遠く離れてしまったぞ。」
「クオーン、この辺りで良いですかな、族長。」
「ガルル、策とはどんな策だ。」
「クオーン、我らキチェ族がゴ族から助かる道は。」
「ガルル、助かる策は?。」
「クオーン、族長、あなたの首を差し出す事です。」
「ガルル、ワシの首を差し出す?。」
「クオーン、そう、族長の首を取ってシュバランケに差出し、服従を誓うのです。」
族長ギルとキャティは顔を見合わせた。
「クオーン、と言うか、我々は、あなたの意見を聞く気はない。」
「我々はあなたの首を差し出し、ゴ族の傘下に入る事をシュバランケに誓います。」
「これからのキチェ族はフォックス種を中心にゴ族と共に行動する。」
「それが我々が決めた、生き残る道です。」
「ガルル、ゴ族と共に侵略行動をするというのか。」
「ガルル、お前らにはキチェ族のプライドと云うものが無いのか、平和を愛するキチェ族のプライドが。」
サーベルタイガーの族長ギルの顔が変わった。
突出た鼻に縦の皺が寄り、目は吊り上った。
キャティはおやじの、こんな怖い顔を始めて見た。
族長ギルとキャティを取り囲んでいるフォックス種達は、今にも飛びかかる態勢を整えていた。
中心にいるのは、星読みのリューゲ。
「族長、あなたの時代は、もう終わったのですよ。」




