4.第13章 意趣返し4-4
マックは言葉をつづけた。
「キッキー、ゴ族の考えと、我々の考えとでは、発想がまるっきり違う。」
「ゴ族は戦って、キチェ族を侵略して、勝利を得ようとしている。」
「我々に戦いを挑んで来ている訳だ。」
「だが、我々は違う。」
「我々は戦う気などさらさら無い、ゴ族を足止めして、いかに早く逃げるかを考えている。」
「この発想の違いは、決定的ですよ。」
コアトルはまた、無言でうなずいた。
マックはコアトルに話しかけながら、柵の後ろに仕掛けてある、機械式の弓の弦を巻き上げはじめた。
「このクロスボウは、特別に作り上げた最強の物です。」
「3本の太い矢が、一直線にシュバランケ目がけて飛んで行きます。」
「当たらずとも、奴の不意を突く事は出来る。」
「狙うは、シュバランケの首。」
ギリギリと巻き上げられ、張力が最高潮に達した時。
マックはその力を解放した。
ビシュシュ――――――――――――――――――――ッ!!!。
3本の太い矢が、シュバランケを襲った。
「何?!。」
シュバランケはすかさず、大剣を抜き、3本の矢を叩き切った。
カッ!、スコン!。
「引け引けっ、退却だっ。いったん退くぞーっ。」
シュバランケのその言葉を受け、ヒエンが声をあげた。
「退却!退却!退却!。」
ゴ族の大軍団に、ドラの音が響き渡った。
ジャーン!ジャーン!ジャーン!。
柵の後ろに潜んでいたキチェ族達。
柵を飛び出して、小躍りしたい欲求にかられたが、ここは我慢。
皆、柵に潜んでじっと、勝利を噛み締めた。
最前列の柵の裏には、族長ギルとキャティも控えていた。
コアトルは族長ギルに伝えた。
「手はず通り、キチェ族を北の林に逃がしてください。」
「族長とキャティで、キチェ族を先導するのです。」
「ゴ族の侵入は、ここで僕達と隊長、その部下達で防ぎます。」
「わかったコアトル、ありがとう。」
「どうか、ご無事で…。」
「さぁ、キャティ、行くぞ!。」
族長ギルが柵から飛出した。
「何をしている、早く来いキャティ。」
「コアトルと一緒に居ちゃあだめ?。」
「ダメだ、早く族長と行って!。」
「コアトル……。」
キャティは何度も何度も振り向きながら、族長と共にキチェ族の村に消えて行った。
ゴ族の侵入を防いだコアトル達。
だが、このままでは終わらない。
さて、シュバランケはどう出てくるか?。
まて、次回。




