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夏草の屍に誓う  作者: Seiten Minagawa
告白と悪夢
8/24

連鎖の始まり

いよいよ皆さんにだけ"事件"の犯人が明かされます!

推理物というわけではないのでこれが皆さんに犯人を明かす意図したタイミングです!


※警告:ポリタンクにガソリンを入れるのは大変危険です!! 絶対にやらないでください!!

 学校が終わり、僕は家に帰宅する。


 両親は夫婦水入らずで旅行に出かけており、家には自分1人しかいない。


 さて……宿題を終わらせてテレビでも見るか……。







 宿題を1時間ほどで終わらせ、コンビニで買ってきたカップ麺を作って食べながら19時からのバラエティ番組を見る。


 テレビを見終わり、すでに時刻は0時を回っていた。


 その時だった。


 ガラスを叩き割ったような音が聞こえたのは。


 僕は慌てて近くにあったスマートフォンを取ろうとする。


 画面ロックが解除できない。


 入力に手間取っているうち、携帯を奪われてしまう。


「バーカ、通報なんかさせないぜ? お前は直に死ぬんだからな……」


 そこには、顔を隠した数人ほど――全員ポリタンクを持っている――を従えた、あの転校生、佐村義人さんが立っていた。


 強盗……! でも僕を殺す気でいる……?


「お前ら! やれ!」


 そう言うと顔を隠した人たちは逃げる間もなく僕を捕まえ、持ってきていた縄と布で身体と口を縛る。


「……! ……!」


 この状態では言葉を発することはできない。でもこれだけじゃ死なないんじゃ……


 と思ったら、顔を隠した人たちが家中にポリタンクに入っていた液体をかけ始める。


 この匂い……ガソリン!!


 更に佐村さんが直々に僕自身にもガソリンをかける。


「……! ……!」


「残念だったな……。恨むなら水川青天を恨め、な?」


 そう言って佐村さんたちが立ち去ると、すぐに火が燃える音がした。


 火の手はすぐに家中に燃え広がり、ガソリンがかかった僕に着火するまでそう時間はかからなかった。


 そんな! 僕はまだ死にたくない! 何で水川さん……を……恨……まなきゃ












 スマートフォンの目覚ましに今日も起こされる。


 いつも通りの日常。だと思っていた。


 朝のニュースを見るまでは。


「今日未明、夏草町の住宅街で家1軒が焼ける火災がありました。隣家に被害はなく、火は数時間後に消し止められましたが、焼け跡から1人の遺体が発見されました。この家に住んでいた納谷将(なやまさる)さんと連絡が取れなくなっており、警察は遺体が納谷将さんのものとみて調べています」


「……おいおい、納谷将ってクラスメイトじゃないか?」


 納谷将とあまり関わりはなかったが、一応存在を覚えている程度ではあった。


 その後のニュースは他愛もない芸能人のゴシップの話題が続いた。


 ニュースを見終え、身支度をするとすぐにレイチェルちゃんがやってくる。


 そしていつものように2人で登校する。


 あれから佐村義人が俺とレイチェルちゃんに関わってくることはなくなった。


 なんだかんだ言ってレイチェルちゃんを諦めたのだろうか。




 そして今日のホームルームで、北村先生からやはりあの遺体が納谷将のものであることを知らされる。


 更に、遺体に縛られたような跡があり放火殺人の線もあるということも知らされた。


 納谷将が誰かに恨まれたとか、そういう話は聞かないので一体何故殺されたのか見当もつかない。


「家に帰っても何が起こるかわかりません……気を付けてください」


 先生はそう言ってホームルームを締めた。


 だが、俺は気づいていなかった。








 この事件も、まだ序の口にすぎなかったということを。

当面の間登場人物たちは事件の犯人を知ることはありません!

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