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夏草の屍に誓う  作者: Seiten Minagawa
告白と悪夢
15/24

親友の死

※警告:繰り返しになりますがポリタンクにガソリンを入れるのは大変危険です!! 絶対にやらないでください!!

 はぁー……今日もあの2人は平常運転だな……


 水川とレイチェルさんが、黒いスーツに身を包む屈強そうな人数人と共に2人でいちゃいちゃしながら帰っていくところを、俺は遠目に見ていた。


 俺も彼女ほしいな……と思いながら、俺は帰路に就く。


 帰ったらアルファテスト、ベータテストと参加してた最新のネットゲームが今日サービス開始だから、急いで帰らなければ!


 すると、俺の携帯電話が鳴る。


「拓実? 今日味噌とか野菜とか切らしちゃってて……帰りに買ってきてくれない? お小遣いあげるから!」


 母からの電話。おつかいとか小学生かよ!


 だが、食材がないのでは夕食にありつけないので、「わかった」とだけ返しスーパーに寄る。





 はー……売り場の場所とかいろいろ変わってんじゃん……


 おかげで時刻は既に午後6時を回ってしまった。


 急いで帰らないと……お腹も空いてきた……


「待て」


 突然声をかけられる。それに反応して振り向くと……


「原田拓実……お前も水川に味方するのか……」


 なんと、佐村義人が数十人ほどの明らかな不良と共に立っていた。


 佐村義人……不良を取り巻きにしているっていうのは本当だったのか!


「そんな奴には罰を与えないといけないな……お前は死刑だ、火に焼かれてその罪を償え」


 俺は走って逃げようとするが、買ってきたものなども詰まっているバッグが重く速く走れない。


 それにそのまままっすぐ家まで逃げようとしたら、納谷将のように家ごと焼かれてしまいかねない。


 こうなると佐村たちを撒くまで逃げ回らないといけない。


 しかしそんなことを考えているまもなく、挟み撃ちの状態になった。


 ここは人通りが少ない。恐怖で大声を上げることもできない。


 俺は取り巻きに取り押さえられると、持っていたロープで俺を縛り取り巻きの1人が持っていたポリタンクの中の液体を俺にかける。


 もしかして……灯油かガソリンなのか……?


 そうすると佐村は、数十本ほどのマッチに火をつけると俺にそれを投げる。


「これはお前に対する処刑だ……水川に味方した罰なんだ」


 ほどなくして俺にマッチの火が引火し、燃え上がる。


「う……うがああああああああああ!!」


 すでに佐村と取り巻きたちは姿を消していた。逃げ足も速いのかよ……!


 そうして……俺の意識も……焼か……れて……









 今日も朝がやってくる。


 昨日アルファテスト、ベータテストと参加してきていたネットゲームがサービス開始し、キャラメイクを終え、プロローグ、第1話と終えた。


 しかし、フレンド登録しようと原田がよく使うハンドルネームで検索してもヒットしない。別の名前なのか、それとも何かあって登録できなかったのか?


 その答えは、いつも見る朝の情報番組にあった。


「昨日午後8時ごろ、住宅街の道路で男子高校生とみられる焼死体が発見されました。近くに落ちていたかばんの中身から、焼死体は夏草高校に通う2年生、原田拓実さんのものとみられます。ガソリンのような臭いが確認されたことから、警察はこれまでの夏草高校男子生徒連続殺人の犯人によるものとみて調べています」


 原田……! まさか原田が連続殺人の餌食になってしまうとは……!


 さすがにこれはショックを隠しきれない。つい持っていた箸を落としてしまう。





 いつものようにレイチェルちゃんと登校してみると……クラスに原田の姿はなかった。


 これで、原田は殺されてしまったのだと実感する。


 しかし、女子生徒(レイチェルちゃんを除く)は原田が死んだこともお構いなしに佐村の話。


 自分は無関係だからと佐村の話をする女子生徒たちに、俺は怒りをぶちまけてしまいそうになるが、何とかそれを抑える。


 怒るべきは原田を殺した"犯人"なのであって、女子生徒は関係ないからだ。


「せいちゃん……何か怒りたいの? 私は大丈夫だから怒ってもいいよ?」


「大丈夫だ……俺が悪者になってしまうからな」


 レイチェルちゃんには俺が怒りをため込んでいることはお見通しだった。






 俺はこの1件で、"犯人"を絶対許さないことに決めた。

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