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青空の下で  作者: 青山 てん
5/6

試合開始

欅ヶ丘中サッカー部の初戦はお隣の欅ヶ丘南中で行うことになっていた。

会場が近いということもあり、それぞれ現地集合となっていた。遼太も石川達、いつものメンバーと一緒に会場に向かっていると、途中の信号で予期せぬ人物に会った。南だった。南もこちらに気づいた様で驚きつつも「もしかして、会場はけやなん?」

けやなん。この欅ヶ丘市では慣れ親しんだ欅ヶ丘南中の略称だ。

「あ、うん。テニス部も?」

「そうだよ、まさか同じだとはね」

笑いながら話す天野の姿を石川は気持ち悪いくらい凝視していた。

肩でつつく。それに気づいた石川は冷静になったのか、普通に戻った。

やがて、信号は青になった。

会場が一緒なのでテニス部数名と一緒に行くような形になってしまった。

会場に着くと思った通り、サッカー部の冷やかしが待っていた。面倒くさい。

「付き合ってんのかー!はしたない!」

そんなことを言ってくるのは、いつも場を盛り上げる役目。のような位置にいる中塚俊平だ。盛り上げてくれるのはいいが、少々行き過ぎた部分もあり、たまにむかつく。それが今だ。うるさい。

***

やがて全員が到着し、アップが始まった。

それにはメンバー入りした者が参加するので当然遼太も参加した。

ランニング後、二人一組で投げられたボールをインサイド、インステップからヘディングまで様々な部位を使い返す基礎練習からとりかご、最後にシュート練習を行いアップは終了した。

なぜか、ふとテニスコートを見ると見たことのあるテニスウェアを着た女子がボールを打っていた。

外で応援する中に南の姿も見えた。

(なぜ、こんなこと確認してるんだ。いて当たり前じゃないか)

急に恥ずかしくなり急いで荷物置き場に行き、着替えた。

欅ヶ丘中学校のユニフォームは全身青。

遼太は小学校でも青いユニフォームを着ていたので、着やすかった。

「スタメン言うぞ」

そんな桂木の枯れた声を聞こえる位置に腰を下ろした。

もちろん遼太はスタメンに入らなかった。

ミーティングが終わり全員でベンチの方へ移動する。

もうすぐ試合が始まる。

ピーーーーーーーーッ

試合開始のホイッスルがグラウンド中に響き渡る。

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