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ヘタイラ達の未来

ナコティカのこと書き忘れてたんで前半ナコティカ編、後半ヘタイラ編です。

次回は舞台はいったんコリントスに戻ります。

このままだと巫女長が泣きそうですが・・・まあフォローも考えてます。

バージェス頁岩のハルキゲニアというのはラテン語: hallucinatio 「夢みごこち、夢想」からの造語で、その後半を省略した上で、「〜を生むもの」といった意味の接尾辞(英語: -gen; フランス語: -gène)をおそらく添えたもの。夢に出てきそうな不思議な姿を指したものというWIKIの説明が気に入ってます。

太い管に歩く為の触手が生えていて、背中には7対のとげが生えているという・・・まさにドリームランドにいそうなやつです。

ナコティカ、それはナコト写本の原初の姿と伝えられる文書である。

ナコト写本は夢国ドリームランドの「猫を殺してはいけない、ウルタール」に最後の1冊が保管されているといわれているが、その基になったのがナコティカである。

その中にはイースの偉大なる種族や大地の神々、そして蛙神ラーン=テゴスについて記された唯一の書であり、古き神々についての知識が詰まっているという。


たしかにクトゥルフ神話の中でも古代ギリシャに存在したとは書かれていたが・・・よもや自分アーシアが作っていたとは思わなかった。

ナコティカの中ではどうやっても文章に見えない線文字Bの羅列の章がある・・・一旦、神聖文字に翻訳することで、アーシアには読めるのだが・・・これは人類の言葉では示すことができない感覚が記されている。

この部分は、そのままギリシャ文字に置き換えて訳されていた。

当然、意味不明のままである。


ナコト写本は人類以前の記憶も書かれておりウミウシ状の生物の記憶も書かれているとあったが・・・ノストラダムスの予言集も100詩が8冊(死後12冊になったが)・・・あの椅子の数は2000ということは・・・諸世紀中最低800は訳されていないということか。


ナコティカの方と諸世紀の整合を儀式の合間に行いながら・・・気づいた点は校正していく・・・はるか過去に気持ちをもっていかれること、しばしば・・・・バージェス頁岩のハルキゲニアの記憶が書いてあったのはびっくりした・・・だった。


というのも、神殿の仕事以外の書類仕事は焼粘土板による転写式版画工法で増刷中なのだが、ポリスの数(200ぐらい)を考えると・・・3000枚・・・ナコティカより多い数なのである。

結局、書類作成に10日程度はかかるので、嵐の前の静けさというやつである。


アレクサンドロス王が来て5日目の6月19日、待望の連絡がデルフォイの外港、キルラ港から届いた。


「教皇、キルラ港にラコニア号が入港しました。パンドラ様が来航です。まもなくこちらに来られると思います。」

「思ったより早かったな、巫女長。増刷の準備は済んでいるか。?」

「はい、粘土板は割れ品の作り直し以外は焼き上がってますので、予定日の変更はありません。」

「了解、あとはパンドラが来たら連絡開始だな。」


デルフォイの街から、どよめきが聞こえたような気がした?

アーシアは不思議に思い、窓から声の方を眺めると、そこには予想してない光景が広がっていた。


「なんで揃ってるんだよ・・・」


どよめきの原因は美女達であった。

先頭を歩くのは、ヘタイラの女帝パンドラである。まあ、これはいい。


次にセゾンテトラコレスのアーノクシ―、カロカイン、フィノポロ、シモーナの4人が続く。

あの4人は南航路のアルカディア号に乗ってたはずである。


そして最後にタルゲリア・・・なんで一緒にいるのかわからなかった。


その後ろにラコニア号の船長のトリュガイオスと護衛らしい水夫が20人ほど見える。

・・・これは目を引くというか・・・騒ぎがおこらない方がおかしい・・・

いったい師匠ヘラクレイトスは何を考えているのだろう?


「アーシア、元気してた?」

アポロ神殿につくなりの、パンドラの第一声である。


「ああ、元気はともかく、事情を説明してほしい。」

今アーシアと一行は巫女長、神官長立会いのもと執務用の部屋で会見している。


「あたしはいいわね、レイチェルから連絡あったんでしょう?」

「ああ、他の5人についておねがいできるかな?」


その言葉にセゾンテトラコレスはリーダーのアーノクシ―が前に出た。

「私たち4人は会頭よりマケドニア王のお世話をしろと言われました。」


!・・・ああ、そうか。


今アレクサンドロス王、だれも侍女いなかった。

下手な人間をつけるわけにはいかないし・・・いい選定かも・・・本人たちも玉の輿狙いで気合十分のようだ。

「わかった。王は迎賓館プリタニオンに起居されている。すぐに向かってくれ。」

4人は一礼すると部屋を出て行った。


「さてタルゲリア・・・」

アーシアが尋ねる途中で、タルゲリアが遮った。

「私はラムヌースへ亡命しました。今後ともよろしくお願いします。」


・・・?


後ろに控えていたトリュガイオスが無言で手紙を差し出してきた・・・どことなく憐れむような目である。

手紙は師匠ヘラクレイトスからだった。


=アーシアへ、お前の偉大なる師匠より=

ペルシアの宣伝工作を行っていたタルゲリアの捕獲に成功した。

ついでなので寝返らせた。

身の保証を求められたため、知り合いの多いお前の所に送り込むことにした。

ラムヌースの市民権は俺の一存でOKしてある。

剣の腕はコリーダに並ぶだろう。お前の護衛に使え。スパルタ相手にコリーダ一人では不安になってきた。


・・・追伸

建前は以上だ・・・ざまあ(笑)





アーシアは無言で手紙を握りつぶすと、タルゲリアを見た。

「タルゲリア、師匠からどこまで聞いている。」

その言葉を聞いたタルゲリアは、以前とは全くうって変わった表情で、恥ずかしそうに答えた。

「その、アーシア様に子種がないことや、昼夜問わずに護衛をすること・・・」

あの親父、確信犯だなーーー

「あとペルシアの人物について解説するように言われています。・・・できるなら夜に、ペルシア語もしこめとも・・・」

何故、夜・・・ああ昼は執務が多忙なのね・・・わかりました・・・ってはずあるかー


アーシアは一人にやけているであろう師匠を思い浮かべると、思わず手紙をギリギリ握った。

「わかった。護衛の件はコリーダと話し合って決めてくれ!」

ぎりぎりの理性で返答する。


トリュガイオスが発言してきた。

「アーシア殿、コリントスで見た限り、ヘラクレイトス会頭は忙しすぎて、補佐役が必要な状態です。急ぎ副会頭をお決めになった方がよいかと思われます。」

「今まではどうしてたんだ?」

「その・・・パンドラ殿が補佐を・・・」


・・・ああ・・追伸はそういう意味のなのか?


「了解した・・・えーと・・・イオニアのクラゾメナイにアナクサゴラスという子供がいる・・・たしか11才のはずだ。両親ごとコリントスに移住してもらえ。近くの船は?」

「8番艦トリクラナ、艦長ピトンですね。」

すぐにトリュガイオスが答えた。


「パンドラ!」

「レスボス島のアレティアに連絡入れたわ。二日後に入港予定みたい。」

ちょうどよかった。


「あとは、アテナイか・・エレア派になるが・・・クセノファネスが存命のはずだけど。」

「エレア派?ってなにアーシア」

「いや出身地がエレアなんだよ。師匠やアナクサゴラスはイオニアなんだけど。」

「・・・気にしないと思うけど?」

不思議そうなパンドラである。うん、まあ将来勝手に分類するだけだから・・・


「じゃあアテナイにも連絡入れておいて。」

「了解。」

そこまでいって、ふときずいた。


「・・・そういえば今のアテナイって誰がアレティアなの?」

「珍しく本名でいるわよ。今はキモン家に嫁入り予定。」

「ふーん。」


「ともあれ、各地のアレティアに連絡して、すべてのポリスに連絡してくれ。」

「報酬は?」

「全部終われば6日後にコリントスに戻る船に乗れる・・・じゃダメかな?」

「充分よ。」

静かな笑みだったが・・・どうみても・・・嬉しそうで綺麗だった。


レイチェルに連絡してもらって、無事についた事と、手紙を受領したことを伝えないと。

あと今度の師匠への返事には追伸をつけようか。


追伸は「自業自得って知ってます?(笑)」で。

書いてないのでラコニアは3番艦で4番艦アルカディアは艦長クレオビスになります。

この4番艦までが客船ベースでイオニア型(1・2番艦はカッター搭載型の改型、3・4番艦はボートを4隻載せてます。)

7~10番艦はアッティカ型輸送船で11・12番艦はラムヌースでの技術習得用の軍艦で完成後は解体して資材流用になっています。

13~15番艦はラムヌースで造船されたアッティカ型でメッセニア輸送艦と分類してます。

そして16番艦がラムヌース型戦闘艦ラムヌース(二代目)です。(初代は解体。)この船は偽装中ですが、強行揚陸船の能力と衝角ラム&グリークファイヤをそなえた外道な船になる予定です。おまけで縦横比は5:1を超えるクルーズタイプ、早く出したいです。


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