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みらい という名前


この作品は、

少年少女たちの淡い青春劇のようなものになっていく予定です。


ただ、わたし今回小説を書くのがはじめてなくせに長編に挑戦ということで。。。


中のつく学生が書いている作品なので、意味のわからない(違う)語句など、あるかもしれません。


それでも温かい目で見守っていただけたらと思います。


宜しくお願いします。

僕は臆病だ。

臆病者だ。

きっと誰もがそう言うんだろう。

前までの僕だったら物凄く納得する。


でも今は違う、変わったんだ。

自分でも驚くほどに。


叶えたい夢がある彼に。


未来へと歩みだそうとする彼女に。


美しい星のように輝く彼女に。


広い心で迎えいれてくれる彼に。


そして、自らが望む夢を叶えようとしている彼女に。


僕が優しい希望を与えるんだ。




----------




「うぬぬぬぬぬぬ……………………………………じゅるり」


悩む。悩みに悩みまくる。


目の前に並んでいる二つのケーキを交互に見ながら、今にも垂れ落ちてきそうなよだれを吸い込む。


「はぁ~、なんて罪なケーキ達なの…………」


一つはふわっとした純白の円形に色とりどりの鮮やかな果物が並んでいて、もう一つはチョコチョコしいチョコケーキ!!!


あれ、でもこれ表現力でいったら最初のケーキの方がいいんじゃないかと思った私は目の前にいる店員さんに声をかけようとした。


「あの……す」

「すいません、このケーキください」

「え…………?」


悩みに悩んで選んだ私のケーキを、隣のメガネ男は注文した。それも無表情で。


「え、あ、ちょっ……」


突然の事に言葉が出ない私に目も呉れず、メガネ男はケーキを受け取り去っていった。


「ふ、ふぇ」


あ、やばい。


「…っくしょん!!!!」


今日は一段と寒く、早くお家に帰りたかったので私は仕方なく残ったチョコチョコしいケーキを購入した。

それにしても、店員はメガネ男とは逆に、ずっとニコニコしていた。気持ち悪い、ロボットみたいだった。


「たっだいま~!」


お家に誰もいないことを知っていた私は、いつもと違うあいさつをした。


「ふふふふふ~ん♪チョコチョコしい~ケーキ~♪」


久々に解放された気分の私は鼻歌を歌い始めた。

だから気づかなかった。

後ろに、お母さんがいることに。


「ねぇ、みらい。今のはなあに?」

「え…………お母さん、………………」

「今のはなあにって聞いているの、答えなさい」


焦る私の気持ちなんて知りもしないお母さんは、先ほどのメガネ男とはまた違う無表情で近づいてきた。

私はチョコチョコしいケーキに視線を戻し、意を決して家を出た。


お母さんは大きな声で走る私に何か言ってたけど、無視した。


お母さんは追いかけて来なかった。

その程度の愛情なのは知っていたし、別に悲しくも何ともなかった。


「はぁ……ぁ……はあ、はあ」


息を整えて自分が走ってきた道を確認する。


随分遠くまで来たなぁと思いながら後ろ向きで歩いていた。



そして私はトラックと見つめあうことになった。


今日はつくづく運がない。




さようなら、私の人生。

バイバイ、私の未来。


---------- 続く



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