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ゴール
ゴールの向こうに何があるのだろう
届かない夢とわかっていても
走り続けることに悔いはなかった
あなたはいつも遠くを走っていた
ふりむいてほしいと思ったことはない
ただほんの少しでも近づきたかっただけ
たった100メートルを駆けぬけるために
心と体のすべてを投げ出してきた日々
でも もう それも 今日でおしまい
ゴールの向こうに何があるのだろう
走るたびにいつもそう思い
そしていつも答えはなかった
まっさおな空と静かな風
倒れこむ私の背中にただ
すぎさった時間だけが
やわらかい日差しとなって降るだろう