一つ目の旅立ちの話。
一つ目。
異世界に慣れるために農作業をしながら生活し
長老の孫娘、幼馴染の『ジミーナ』と恋愛に発展したりしなかったりする日々を過ごして
辺境の地だから魔王軍の脅威もそれほど感じずにいた矢先
魔王軍が襲来!
タガ・ヤーシ以外、皆殺しにされてしまう。
魔王へ復讐をするために一人旅立つ。
の続きを考えよう。
村が魔王軍から襲われている際に
魔王軍四天王の一人「女性悪魔将軍 ナオン」に右腕を爪で引っ掻かれるも
何とか命からがら一人逃げ延びたタガ・ヤーシ。
血を流し過ぎたのか、森の奥で気を失う。
数刻経ち目が覚めたタガ・ヤーシの右腕が手首から肘まで
傷口に沿って青く光っている。
どうやら血は止まったようだ。
少し安心したと同時に魔王軍への憎悪が沸き上がる。
しかし、これからどうすればいいのか分からないタガ・ヤーシ。
とりあえず「腹が減っては何とやら」と食材を探し始める。
もしかしたら、もう魔王軍は撤退しているかもと村に戻る。
荒廃した村についたタガ・ヤーシは驚く。
村はボロボロに破壊されているが村人たちの死体が一つもない。
いくつか予想は出来るが、心に余裕がないので途中でやめる。
周囲を見渡すと、みんなで作った野菜が転がっている。
すぐ横にあるキャベツに触れる。
するとキャベツが光だし、手足が生え、顏が出来上がった。
何が起こったのかタガ・ヤーシは硬直する。
手足と顏を得たキャベツが話し出した。
「ご主人様、何なりとお申し付けください」
何も返せないタガ・ヤーシにキャベツのバケモノが繰り返し言い続ける。
少しして落ち着きを取り戻したタガ・ヤーシは考える。
「一体なにがおこったんだ」
ズキッ!
ふと痛む右腕を見て仮説をたてる。
あの悪魔に付けられた青く光る傷。
これにより力を得たのかもしれないと考えたタガ・ヤーシ。
周囲を見渡し他の鍬や鎌などに試してみたが何も起こらない。
もしやと思いニンジンに触れた瞬間、光だし動き出した。
どうやら野菜にしか使えないらしい。
手当たり次第、野菜をバケモノに変えていく。
そして数百の野菜たちに向かって左手で食料を頬張りながら。
「着いてこい」と言うタガ・ヤーシ。
「仰せのままに」と答える野菜のバケモノたち。
という一つ目の旅立ちの話。
まぁ、少し先の展開は気になる感じの始まりではあるかな。
次は二つ目を考えてみよう。