表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/19

「怪物の縁談」

"瑠璃の怪物"


いつからだろう


そう呼ばれるようになったのは


いつからだろう


自分が"瑠璃の怪物"だと知ったのは


覚えているのは7歳のとき王立学院の入学式に初めて学院に行ったときだった


当時私は入学式試験に主席で合格し入学式で新入生代表で挨拶をする予定だった


優しかったお母様が亡くなってからお父様は変わった。毎日のようにお母様に似ていない私を罵り怒鳴るようになった。


少しでも礼儀作法や習い事が上手く行かないと「醜女の癖にこんなこともできないのか!」「醜女なりに努力しようとも思わんお前はなんて恥知らずの娘だ!」怒鳴られ、よく折檻をされた。顔を殴られ、ムチで叩かれ、顔は腫れ体に青い痣ができた

顔が腫れさらに醜くなるとお父様はさらに怒った


それでもいい子にしていれば、勉強を頑張れば習い事をしっかりすれば昔のお父様に戻ってくれると信じていた。だから王立学院に主席で合格したときは本当に嬉しかった


これでお父様に褒めて貰えると


「よくやった、さすが俺の娘だ」


そう言って貰えると


私は何日もかけて新入生代表で挨拶をする原稿を書き、王立学院に向かった


会場に入るとヒソヒソと私を指す話し声が聞こえた


「お母様あれは私と同じ人間ですか?」


「あれが瑠璃の怪物か」


「噂どおりの醜女だ」


「母親には少しも似ておらん」


「なんて醜い顔なの」


「あの子とは話してはいけませんよ」


「すごいブスー!」


すべて私を指す言葉だったと気づいた




もうこの場に居たくなかった



そう思っていると新入生代表挨拶の呼び掛けがきた


「では、主席合格者のルリア・ハワードさん」


「新入生代表挨拶をお願いします」


震える足で登壇に登り、一緒懸命書いた原稿を広げ私は挨拶を始めた


「初めましてルリア・ハワードです」


「この度は私たち新入生にこのような素晴らしい場を開いて頂き、とても感謝しています」


原稿から目を離し

登壇にいる私を見ている"目を"見た


すべての"目が"嫌悪と憎悪に満ち溢れていた


まるで私がこの場に居ることが、この世界に居ることを忌み嫌っているようだった



その後のことは覚えていない


気がついたらスピーチは終わり、私は屋敷に戻った


屋敷に戻るとお父様が居た


あの情けないスピーチを聞かれてしまった


また大声で怒鳴られ、ムチで叩かれる


恐怖に感じていると


「入学式は終わったのか」


「はい」


絞りだすようになんとか返事をした


「俺は入学式に行っとらん、"瑠璃の怪物"と呼ばれるような娘の父親だと知られたくないからな!」


「醜女がいい成績を残すのは当たり前だ、今回主席をとったのも当然だ」


「いいか、勘違いするなよお前は醜女なんだ」


「それを肝に命じて王立学院の勉強に励め」


やっぱり……私は何をしても醜女なんだこの醜い顔のせいで誰にも認めて貰えない


「わかりました、お父様」


「わかったならいい、早く自室に戻れ!長く顔も見たくない」


自室に戻り鏡台の中にいる自分を見つめる。



腫れぼったくて重たい一重でつり上がった目。



目と目の距離が離れているので余計に人間離れしている。



低く短いのに上を向いて横に広がっている鼻。


太く長くしゃくれている顎。



左右非対称に歪んでいる口元。



分厚く汚い唇。



なにもかも美しかったお母様と似ていない……



「なんて不細工な顔……」



「はは……」




あまりの醜さに乾いた笑いが出てくる。


お母様のことを思い出す


誰よりも美しく優しかったお母様


毎晩膝の上に乗せてくれながら


私の髪を優しく梳かし


「ルリアはとても可愛い女の子よ」


「私に似て綺麗な髪をしているわ」


「ルリアとお揃いで嬉しい」


少しでも勉強ができると


「ルリアは天才ね」


「大きくなったら私と小さな商会をしてみようか?」


満面の笑みで頭を撫でてくれた


どんな私でも褒めてくれた


愛してくれた


でももうお母様はこの世にいない


私は永遠にこの世界で1人ぼっちだ…





この醜すぎる顔のせいでっっ!!



どうして私はお母様と同じように美しく産まれなかったの!


どうしてお母様ではなくお父様の家系にそっくりなの!


どうしてお父様は実の娘の私を認めてくれないの!


どうして私はこんな怪物と呼ばれる顔をしているの!




どうして……どうして……


苦しい……こんな世界ならもう……


死んでしまいたい



「ルリアお嬢様、朝でございます」


マリーの言葉で目が覚める


瞼を開け、朝日がもう登っているのが部屋に入っている光でわかった


どうやらまた昔のことを夢に見ていたようだ


「おはよう、マリー」


「おはようございます、今濡らした布をお持ちしてきます」


マリーが濡れた布を持ってきてくれる


毎晩昔の悪夢を見るからだ


毎晩泣きながら眠り、ただでさえ厚く、腫れぼったい重い目が腫れ、開いているのかも分からない目になる


お母様が亡くなり、王立学院に通うになってからの日課になった


「今日は昼からリンスター男爵との縁談です」


「朝食の後にご用意を」


「わかってるわ」


「では私は朝食の準備をしてきます」


マリーが朝食の準備のために部屋を出ていった


濡れた布で目を冷やした後

鏡台の前に座り、髪を梳かす


お母様譲りのブロンドの髪


そして厚く腫れぼったいのにつり上がっている目で

開いているか分からないくらい細い目だけど

お母様と同じ深く蒼い瑠璃色の瞳


この蒼く光る瑠璃色の目が


"瑠璃色の怪物"と呼ばれる原因だ


つり上がり細く開いているか分からないのに光る目がまるで怪物のようだと


お母様の目のように大きく、優しい目ならどれほど良かったか


つり上がり細く腫れぼったい目なのに蒼く光る


我ながら怪物だと思う


お母様は"瑠璃の女神"


娘の私は"瑠璃の怪物"


あの美しいお母様から産まれたとは自分でも思えない


もしお母様と同じ目をしていたなら


もしお母様と同じ顔ならば違う人生だったのだろうか


意味のないことを考えながら髪を梳かし終わり、フードを被り朝食のためにダイニングに向かう


「おはようございます、トモヤ先

生」


「おはようございます、ルリア様」


トモヤ先生が先に朝食の席に居た


「お怪我の具合はどうですか?」


「ありがとうございます、もう大丈夫です」


「良かったです、でも念の為に朝食の後にまた包帯を巻き直しましょう」


「でも今日は縁談の顔合わせがあるのでマリーにお願いしておきます」


「マリー、後でトモヤ先生の部屋に包帯を持っていくように」


「かしこまりました」


「ご苦労をお掛けします」


トモヤ先生の怪我の具合が悪化しなくて良かった


私には治癒士に治療をさせる権力がない


トモヤ先生は初めて会ったときから不思議な人だと思っていた


強盗にあって金銭もないのに明るくお医者様なのに偉ぶったりしないし

甘いものが好きで、変な人


なによりも私に対して1度も"嫌悪の目"で見てこなかった


"瑠璃の怪物"として見てくる人達の目ではなかった


トモヤ先生はいつも優しく微笑みながら私とお話をしていた


トモヤ先生が私を見てくる"目"は

いつもどこか心配げにそして優しい"目"だった



こんな人はお母様とマリーだけだ


でももうすぐに私はこの優しい目で見てくる人とお話することは出来なくなる


自分よりも30歳以上年上の人に第4夫人として嫁ぐからだ


こんな男の人とはもうこの先出逢うことはないだろう


トモヤ先生は怪我が治ったら自分の国に帰る


私は私を愛してくれない"瑠璃の怪物"としてしか見ない人の嫁になる



どうしてこの人ともっと早く出逢わせてくれなかったのだろう


やはりこの世界は私に残酷だ


どうせ手に入らないなら希望を持たせて欲しくない


トモヤ先生について考えていると


「ルリア様、昨日のハワード卿との会話で今日が縁談と聞きましたが」


縁談のお話だ


「はい、昼からレンスター男爵と顔合わせがあります」


「相手は30歳以上年上の男性で、ルリア様は第4夫人だと聞きました」


「はい、そのとおりです」


「本当にそれでいいんですか?」


「後悔しませんか?」


トモヤ先生が私の目をまっすぐ見てくる


「後悔もなにも醜女である私には縁談を選ぶことも出来ません」


「貴族の娘としての責任もあります」


「僕は貴族の結婚についてはよく分かりません」


「でも結婚するなら好きな人としたほうが幸せだと思います」


「それに、僕は1度もルリアさんを醜女だと思ったことはありません」


トモヤ先生と目が合う


いつもと同じ優しい目だ


「ルリア様はとても魅力的な女の子だと思っております」


「ご心配ありがとうございます、しかし大丈夫です」


私が醜女ではない?


魅力的な女の子?


嘘だそんな事を思う男の人なんかいない


だって今まで"普通の女の子"として見られたことすらない


お世辞だ 30も年の離れた男に嫁ぐ私を憐れに思っているのだろう


でもいつもと同じ優しい目だ……


「トモヤ様、ルリアお嬢様の結婚についてあなたに口を出す権利はありません」


マリーがトモヤ先生を睨みながら注意をする


「それはわかっています」


「ただ僕は……」


またトモヤ先生と目が合う……


「ルリア様に幸せになって欲しいと思っています」


私にそう言った


私が幸せに?

実の父親からも愛して貰えないのに


女性として幸せになる?


そんな事は考えてもみなかった……


考えたら駄目だと思っていた……


考えるのすら許されないことだっ

た……


「いえ、大丈夫です」


「トモヤ先生に心配されることではありません」


私はそう答えた


やめて欲しい


甘い希望を持つ言葉はあまりにも私にとって辛すぎる



「そうですね、出過ぎた発言をして申し訳ありません」


「大丈夫です、私は顔合わせの準備があるのでこれで失礼します」


レンスター男爵との顔合わせの準備のために自室に戻る


用意された白いワンピースを着る


亡くなったお母様のワンピースだ


マリーが私用に仕立て直してくれた


ワンピースを着て鏡台の前に座り

お化粧を始める


お父様はいつも醜女に化粧など必要ないと言うけど


初めて会う男性で旦那様になる人に会うのだから


少し……ほんの少しでいいから……


そう願いながらお化粧が終わり

鏡台の中にいる自分を見る

我ながら醜い顔だやっぱりお父様の言うとおり醜女は醜女だ


トントンッ


「ルリアお嬢様、レンスター男爵が屋敷に参りました」


「わかった、今行くわ」


フードを被り、部屋を出てレンスター男爵が待つ部屋へ向かう


トントンッ


「ルリアです、お部屋に入っても大丈夫ですか?」


「ルリアか、入れ」


お父様の言葉を受け、部屋に入る

緊張するどんな男性だろう


「ルリア、そこに座れ」


「はい、失礼します」


お父様の隣に座り、お父様と対面に座っているレンスター男爵に挨拶をする


聞いていたとおりの中年の方だ

日焼けをし、たくさんの金と銀のアクセサリーを付けている


「初めまして、レンスター男爵」


「ルリア・ハワードです」


「初めまして、ルリア様」


「レンスター・クロックです」


「今日はルリア様とお会いできて光栄です」


対面に座るレンスター男爵と目が合う


ああ……この目は……やっぱり……


「いや"瑠璃の怪物"と呼ばれている少女だと聞いていましたが、魅力的なかたで良かったです」



そんな事は微塵にも思っていないのがわかる


レンスター男爵が私を見てる"目"は

今まで私に嫌悪と不快な憎悪が入り交じっている目だ


「ありがとうございます、光栄です。レンスター男爵」


「いやはやこんな"瑠璃の怪物と呼ばれる娘"にそう言ってくれるとは有り難い」


お父様が上機嫌になり、レンスター男爵に話しかける


「いえいえ、噂はやはり噂ですな

この目で見るまではわかりません」


「レンスター男爵はやはり豪気なかたですな、安心して娘を嫁がすことができます」


2人で談笑が始まった


白々しい


お父様が毎月たくさんのお金をレンスター男爵に渡し、リンスター男爵の商会に有利な取引を行う条件で成り立った縁談話だと私は知っている


まるでどうしても棄てたいゴミを棄てるようだ


私は貴族の結婚でよくある政略結婚でもない


ただお父様の世間体のために醜い娘の私をレンスター男爵に嫁がせる


醜い娘が貴族に嫁いだ

お父様にとっては満足できる話だ


でも


私は第4夫人で一生愛されもしないで子を持つこともないだろう


ただ


今までと同じ"生きながら死んでいる人生"だ


「ではあとはルリアと2人で話してください」


お父様がレンスター男爵にそう言い、部屋を出ていこうとする


お父様と目が合う


わかっているな。余計なことをするな。


目で私に伝えてくる


頷くとお父様は満足したように出ていった


「ルリア様、もし良かったら外を散歩しませんか?」


「はい、ではお庭に出ましょう」


場所を移し、庭を2人で散歩する


レンスター男爵の少し後ろを歩く


「ルリア様ひとつお願いがあります」


「なんでしょうか?」


「フードを取って貰えませんか?」


「妻になる人の顔をよく見たいのですよ」


「この明るい外であなたの顔を」


レンスター男爵がそう告げてくる


おそらく対外的な妻でも我慢できるか知りたいのだろう


私の"顔"はなにかの毒物のようだ


「お父様にフードを取るなと言われました」


取りたくないこんな明るい外で

私の顔を他人に見せたくない


「将来の旦那になる人の頼みは聞けませんか?」


……縁談が上手くいかなったらまたお父様にぶたれる醜女のくせにと罵られる


私は震える手でフードを取った


顔が露わになり、光があたる


!!!


レンスター男爵が信じられないような目で私を見てくる


「これは想像以上の醜女ですね……」


「ハワード卿も人が悪い、これは詐欺どころでは無い」


「いくら多額の融資や商会の経営が上手くいくといっても釣り合わない」


ため息をしながらそうこぼす


「申し訳ありませんがこの話はなかったことに。あなたを傍に置いたら不幸になる未来しか見えません」


レンスター男爵が屋敷へ向かうために私の横を通り過ぎるそのときに


「"瑠璃の怪物"とはよく言ったものだ、そんな顔で嫁に行こうなど頭がおかしいのか?」


私にそう言い残し、屋敷へ帰っていった


なにも言い返せなかった


こんな醜い顔をしているのだから仕方がない


涙が勝手に出てこようとする


でも泣いたことがわかったらまたお父様にぶたれる、ムチで叩かれる


必死に涙を堪えながら屋敷に戻る


お父様に破談の報告をしないと


屋敷に戻りお父様のいる部屋に向かう


部屋の前にたつと話し声が聞こえる


「待ってくれ!レンスター男爵!」


「考え直してくれ!」


「申し訳ありませんが、あれ以上醜い女を見たことはありません」


「今回の縁談は無かったことに」


「そんな!馬鹿な!」


「融資して貰ったお金も返させてもらいますし、私の商会のとの取引の配慮もけっこうですので」


「貴様……この私を敵に回すつもりか?」


「貴様の商会を潰すこともできるんだぞ」


「それは怖い、だがハワード卿、今回の縁談は"私にとって良いことだと"聞きました」


「あの娘は醜すぎる、あんな醜女を傍に置いたら商売もなにも上手くいきません」


「そんな"瑠璃の怪物"を貴族に嫁がす難しさをあなたもわかっているのでは?」


「っっっ!後悔するぞ……」


「では失礼します。」


レンスター男爵が部屋から出てくる


私に気づいた


「あんたも大変だな、そんな醜い顔に産まれて。可哀想に」


吐き捨てるように私に言い、


レンスター男爵が屋敷を出るために玄関へ向かった


部屋に入る


「お父様……」


「今回の縁談が破談になり、申し訳ありません」


お父様が憤怒と憎悪、そして屈辱が入り交じっている顔をする


「この醜女が!」


ドガッッ!


お父様に顔を殴られ床に倒れる


「どこまで私に恥をかかせる気だ!」


ドガッッ!ドガッッ!ドガッッ!


床に倒れた私を罵りながら蹴ってくる


「お前のような娘を持ったせいで俺がどれだけ苦労しているか!!」


ドガッッ!ドガッッ!


痛い、骨が折れそうだ


でも泣いたら駄目だ


お父様が余計に怒る


醜女が泣いたらさらに醜くなると


ハァーハァー……


息を乱しながら倒れている私を見下ろす


「お前は産まれてきたことが間違いだ」


床に倒れている私を見下ろしながらそう告げる


私がこの世界にいること自体が不快で憎くて仕方ない


そんな顔だ


「屋敷から出ていけ!」


「お前の顔なんか見たくもない!」


「申し訳ありません…」


私は這いつくばるように部屋を出る


もう無理だ


お父様は絶対に私を許さない


これからどうしよう


お金もない


こんな醜い顔で私を受け入れてくれる場所なんかこの世界の何処にもない


なにも考えたくない


気がついたら庭の森にいた


湖の前にたつ


水面に移る自分を見る


殴られたせいで鼻血が出て顔が腫れ、どす黒い色になっている


ただでさえ醜い顔がさらに醜い


あぁ怪物だ……


本当に怪物だ……


お父様の言葉が頭に流れる



「お前は産まれてきたことが間違いだ」



そんな事は私が1番知っている


私だってこんな世界に産まれたくなかった


こんな醜い顔で産まれたくなかった


水面に移る自分の顔を見つめながら


私だって……!私だって……!


こんな世界に……


"瑠璃の怪物"として生きていたくない


マリーが居なくなれば私はこの世界でずっとひとりぼっちだ


マリーはもう高齢だ


いつ私から居なくなるかわからない


一生ひとりぼっち?


誰からも愛されず必要とされずに?


無理だ……


耐えられるはずがない


「もう死にたい」


勝手に言葉がでてきた


死んだらあの世でお母様に会えるのかな


湖の中に入る


少し歩いて1番深いところまできた


水中の中に入り、息が出来なくなる


やっと楽になれる


この"地獄が終わる"


目を瞑りどんどん息が詰まり、苦しい。私は死ぬんだ


ずっとお世話をしてくれたマリーに申し訳ない


ごめんなさい


でももう無理なの


これ以上この顔で生きていくのは……


意識が途絶える寸前に頭に浮かんだのは


「僕はルリア様に幸せになって欲しいと思っています」


トモヤ先生の言葉を思い出す


あの人の優しい微笑みを思い出す


もう一度お話したかったな


でも私はこの世界から消えます




私は意識を失った













「ルリア様!」







































評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ