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短編の本棚

あなたさえいなければ

作者: 九藤 朋

 あなたさえいなければ、私は虚空を飛び続ける鳥でいられた。

 甘い花の蜜を吸う蝶でいられた。花から花へと飛び移り。

 けれど私はある日あなたに出逢ってしまった。

 囚われた。

 心にあなたがいて、そのどうしようもない重さにもがいてあがいて、あがいて諦めて白旗を挙げた。

 心重く苦しくて、恋の華やぎとは遠く思えるのに、それはまがうかたなき恋だった。

 こんな屈辱を連れてくる恋もあるのだと思い知らされた。

 どうしてくれるの。

 満タンの絶望は微量の希望を連れてくる。

 あなたが笑えば世界は晴れて、あなたが俯けば世界は曇った。

 染め上げられた世界の責任をあなたはどうとってくれるの。

 あなたさえ、いなければ。


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