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詩のようなものたち

まどろみ

作者: 暮 勇

 ぼんやりとソファーに腰掛ける

 昼の柔らかな日差しが

 レースのカーテンを透かして降り注ぐ

 開いた窓から不意にそよぐ

 冷えた風がレースを揺らす


 むき出しの手足を擦らせて

 あぁ寒いなと身を震わせる

 何処かの家からかすかに響く

 ピアノの拙い旋律が心を揺らがせ

 切なさが日差しを忘れさせる


 投げ出していた手足を縮め

 毛布をずるりと引っ張り出し

 ソファーの上でくるりと丸まる

 麗らかな秋の真昼間だというのに

 凍えて死ぬようだとふと思う


 ふと鼻を掠めるもの

 パンを焼いた時に漂う

 甘く柔らかな

 そして食欲をそそる香り


 あぁこれを食べて死ねたらなぁ

 どうしようもないことを思いながら

 うつらうつらと日差しを浴びる

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― 新着の感想 ―
[良い点] ゆったりとした時間の流れや休日の昼下がりの描写がとても丁寧で美しい。 [気になる点] もうちょっと長ければなぁ。続きがみたくなる作品です。 [一言] 近所から聞こえるピアノの音や焼き立ての…
2018/12/03 22:35 退会済み
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