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閑話 エルの秘密

波打ち際で美少女達と水の掛け合いっこをして遊ぶという、夢のような時間を過ごした後、俺達はビーチで寝そべって休憩していた。


(何というリア充状態! この世界に来てよかったとちょっと思い始めてきた!)


充実感に浸る俺にキャロルが声をかけてきた。


「シロー、背中にオイルを塗っていただけませんか?」


そう言ってオイルボトルを手渡してきた。

何・・・だと・・・何だとぅ!


キャロルは片手でブラのヒモをはずすとうつ伏せになった。

きれいな背中と、そして、そして! 胸が!

たわわに実ったキャロルの胸が! 押しつぶされてはみ出ている!!

これが、これが伝説の「ハミ乳」!!!


何ということでしょう、ここに永遠があった!


感動に震える俺。落ち着けシロー、クールに、そしてジェントルにいくんだ。

まだ慌てる時間じゃない。

平静さを装って会話をつなげる。


「えっと、キャロルたちって日焼けするのか?」


俺はまだ彼女達「自動人形」について十分な知識を持っていなかった。


「しませんわ。でも、こういうのは雰囲気というものがあるでしょう?

私、男性の方にオイルを塗っていただくのは初めてなんです。

優しくしてくださいね?」


俺も初めてだ!! これもう誘っているんじゃないのか?

落ち着けシロー、落ち着くんだ。


「お、おぅ、そうなのか。わかった。優しくするよ」


声が震えないよう気を使いながら、キャップを外すと手のひらにオイルをのばして慎重にキャロルの背中に塗っていく。

すべすべの肌がしっとりと手に吸い付くような感触を伝えてくる。


「あっ、冷たいですわ、シロー」


「あっ、くすぐったいですわ」


キャロルが悩ましげな声を上げる。何て楽しいんだろう!

いつまでも続けていたい! そしてどこまで塗ればいいんだ?

どうやら腕や足も塗って欲しいらしい。いいですとも!


至福の時間を過ごしていると、エルも声をかけてきた。


「シロー、私もお願いしてもいいですか? その、雰囲気づくり、です」


恥ずかしそうにモジモジしてるエル。

やはり、これは接待プレイ? いいとも! まかせなさい!!


キャロルに続いてエルにもオイルを塗る。

ワンピースの水着を着ているエルだが、背中は大胆にばっくりと開いているので

オイルを塗るのに何も問題は無かった。

うつ伏せになったエルの背中に手を滑らせる。


俺の手が動くたびに、ピクピクと体を震わせるエル。


白くてすべすべのきれいな背中にオイルを塗る行為が、何だか背徳感の様な、

いけない気分になってくるのはなぜだろう?

楽しいからやめないけど!


「ありがとうございました、シロー」

「楽しかったですわ」


二人からお礼を言われてしまう。お礼を言うのはこっちだよ! 楽しかった!

だが、それを言うのはハシャギ過ぎな気がするので自重する。


「そうか、それはなによりだ」


クールに答える俺。

何だか二人との距離が近くなった様な、そんな気がしてきた。


今なら・・・今なら言える。勇気を出すんだ、シロー!


「なあ、二人に頼みたい事があるんだ」

「何でしょう?」

「何でも言ってください」



「髪を、ポニーテールにして見せてくれないか?」

「えっ?」

「えっと・・・それは、ちょっと・・・」


なぜだ!? 否定的な空気を感じる! なぜ?


「何かマズい事を言っただろうか?」


「えっと、マズいという事ではなくて・・・」


「説明しますわ、シロー」


キャロルが教えてくれるらしい。


「私達自動人形の場合、髪は放熱索となっている事が多くて、髪を束ねたり、

まとめたりする事は推奨されていないのですわ。絶対にダメ、という事ではないのですが」


「放熱索?」

「えぇ」


そうだったのか・・・今、明かされる自動人形の秘密!

そんな大層な話でもないか? でも彼女達にとっては重要な事、なのかな。

放熱って機械にとっては重要かもね。

彼女達は「機械」という風に見えないから、知らぬ事とはいえ、

迂闊な頼み事をしてしまったのかもしれない。


「そうか、悪かったな、変な事頼んじゃって」

「いいえ、気になさる事はないですわ。それに、凄く仲良くなれば『貴方の為に、ポニーテールにします』ということになるかもしれませんよ?」


そう言って微笑を見せるキャロル。

何・・・だと・・・

つまり、俺は急ぎ過ぎた。というのだな、キャロル!


エルのほうを見ると、なんだかモジモジしている。これは照れなのか?

それとも急ぎ過ぎの無礼者に困惑している姿か?


そうか・・・まだ、あきらめる必要はないんだな。

良く考えれば、彼女達と出会ってからまだ一日しかたっていないじゃないか。

不躾な頼み事をするにはいかにも早過ぎだった。

俺は急ぎ過ぎていたのだ!


いつか・・・いつか、もっと彼女達と仲良くなれたら、俺、もう一度「髪をポニーテールにしてください」

と頼むんだ。絶対にだ!


慈母のごとき微笑をたたえて俺を見つめるキャロルと、モジモジしているエルの前で、俺は心に誓った。










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